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「政務活動費 ポスター」に関する裁判例(35)平成30年 3月16日  鳥取地裁  平26(行ウ)7号 不当利得請求事件

「政務活動費 ポスター」に関する裁判例(35)平成30年 3月16日  鳥取地裁  平26(行ウ)7号 不当利得請求事件

裁判年月日  平成30年 3月16日  裁判所名  鳥取地裁  裁判区分  判決
事件番号  平26(行ウ)7号
事件名  不当利得請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2018WLJPCA03166004

事案の概要
◇本件県の住民である原告X1ないし原告X3が、平成24年度に本件県から同県議会議員に交付された政務調査費の一部が違法な使途に充てられ、議員が不当な利得を得ているのに、本件県の県知事である被告はその返還請求を怠っていると主張して、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、被告に対し、当該各議員に対して不当利得の返還及びこれに対する遅延損害金の支払を請求することを求めた住民訴訟の事案

裁判経過
控訴審 平成30年11月27日 広島高裁松江支部 判決 平30(行コ)1号・平30(行コ)3号ないし8号 不当利得返還請求控訴、同附帯控訴事件

裁判年月日  平成30年 3月16日  裁判所名  鳥取地裁  裁判区分  判決
事件番号  平26(行ウ)7号
事件名  不当利得請求事件
裁判結果  一部認容  文献番号  2018WLJPCA03166004

当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり

 

 

主文

1  被告は,別紙1「認容額一覧表」の「請求の相手方」欄記載の者に対し,それぞれ,同表の「認容額(円)」欄記載の各金員を支払うよう請求せよ。
2  原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
3  訴訟費用及び補助参加によって生じた費用の負担は,別紙2「訴訟費用等負担一覧表」のとおりとする。

 

事実及び理由

第1  請求
被告は,別紙3「相手方及び請求金額一覧表」の「相手方」欄記載の各相手方に対し,それぞれ,同別紙の「請求金額(円)」欄記載の各金員及びこれに対する平成25年6月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を,鳥取県に対して支払うよう請求せよ。
第2  事案の概要等
1  事案の概要
本件は,鳥取県の住民である原告らが,平成24年度に鳥取県から同県議会議員に交付された政務調査費の一部が違法な使途に充てられ,議員が不当な利得を得ているのに,鳥取県の執行機関である被告がその返還請求を怠っていると主張して,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,被告に対し,上記各議員に対して,上記不当利得の返還及びこれに対する平成25年6月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を請求することを求める住民訴訟である。
2  関係法令等の定め
(1)  地方自治法(平成24年法律第72号による改正前のもの。以下同じ。)
地方自治法100条14項は,普通地方公共団体は,条例の定めるところにより,その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として,その議会における会派又は議員に対し,政務調査費を交付することができ,この場合において,当該政務調査費の交付の対象,額及び交付の方法は,条例で定めなければならない旨を規定する。
同条15項は,政務調査費の交付を受けた会派又は議員は,条例の定めるところにより,当該政務調査費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出しなければならない旨を規定する。
(2)  鳥取県政務調査費交付条例(平成24年鳥取県条例第92号による改正前のもの。以下同じ。以下「本件条例」という。甲1(関係法令等))
本件条例1条は,本件条例は,地方自治法100条14項及び15項の規定に基づき,政務調査費の交付に関し必要な事項を定め,鳥取県議会の審議能力の強化を図ることを目的とする旨を規定する。
本件条例2条は,1項において,県は,本件条例の目的を達成するため,鳥取県議会議員(以下「議員」という。)に対し,政務調査費を交付する旨を,2項において,政務調査費は,各四半期の最初の月の10日(その日が県の休日に該当するときは,その日後において,その日に最も近い県の休日でない日。以下同じ。)に,在職議員に交付する旨をそれぞれ規定する。
本件条例3条1項は,それぞれの議員に交付する政務調査費の額は,四半期ごとに75万円とする旨を規定する。
本件条例4条は,1項において,議員は,政務調査費を,規則で定める使途基準に従い県政に関する調査研究に資する支出に充てなければならない旨を,2項において,議長は,1項の使途基準に従い,政務調査費の使途及び手続に関する指針を定めなければならない旨を,3項において,議員は,政務調査費の執行に当たっては,2項の指針を尊重しなければならない旨をそれぞれ規定する。
本件条例5条1項は,議員は,その年度に交付を受けた政務調査費に係る①政務調査費の総額,②政務調査費を充てた支出について,その総額並びに調査研究費,研修費,会議費,資料作成費,資料購入費,広報費,事務所費,事務費及び人件費の金額を記載した報告書(以下「収支報告書」という。)を,年度終了日(その日前に任期満了,辞職,失職若しくは除名又は議会の解散により議員でなくなったときは,議員でなくなった日)の翌日から起算して30日以内に,議長に提出しなければならない旨を規定する。
同条2項は,議員は,その年度に交付を受けた政務調査費のうち,支出に充てない残額が生じたときは,1項の規定による収支報告書の提出後速やかに,当該残額を県に返還しなければならない旨を規定する。
本件条例6条1項は,議長は,政務調査費の適正な執行を図るため,本件条例5条1項の規定により提出された収支報告書の内容について必要な調査を,地方自治法138条3項に規定する事務局長(以下「事務局長」という。)に行わせる旨を規定する。
本件条例6条2項は,議員は,同条1項の調査に資するため,5条1項に定める期間内に,政務調査費に充てた支出に係る領収書その他の収支報告書の内容を証する書類(以下「証拠書類」という。)の写しを事務局長に提出しなければならない旨を規定する。
本件条例7条は,議員は,証拠書類を整備し,収支報告書の提出期限の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない旨を規定する。
(3)  鳥取県政務調査費交付条例施行規則(平成25年鳥取県規則第3号による廃止前のもの。以下同じ。以下「本件規則」という。甲1)
本件規則2条は,本件条例4条1項に規定する使途基準は,次の表の左欄の区分に応じ,同表の右欄に定めるとおりとする旨を規定する(以下,この規定を「本件使途基準」という。)。

調査研究費 実地調査及び調査委託に要する経費(調査委託料,交通費,宿泊費等)に充てること。
研修費 研修会等への参加に要する経費(会費,交通費,宿泊費等)に充てること。
会議費 各種会議の開催に要する経費(講師謝金,会場借上料,機器使用料,資料印刷費等)に充てること。
資料作成費 資料の作成に要する経費(印刷製本費,原稿料等)に充てること。
資料購入費 図書,資料等の購入に要する経費(書籍購入費,新聞雑誌購読料等)に充てること。
広報費 広報活動に要する経費(広報誌印刷費,送料等)に充てること。
事務所費 事務所の設置及び管理に要する経費(事務所賃借料,管理運営費等)に充てること。
事務費 調査研究に係る事務遂行に要する経費(事務用品購入費,通信費等)に充てること。
人件費 調査研究を補助する職員の雇用に要する経費(給料,手当,社会保険料等)に充てること。

(4)  政務調査費ガイドライン(以下「本件ガイドライン」という。甲1)
本件ガイドラインは,本件条例4条2項に基づき,政務調査費の使途の透明性を高めることなどを目的として,従来のガイドラインを県民の目線で見直し,より具体的に解りやすく一覧性を持ったものとするために,県議会の中に設置された議会改革推進会議に諮って策定された指針である。
平成24年度分の政務調査費に適用される内容は,別紙4のとおりである。
3  前提事実(証拠を掲記しない事実は,当事者間に争いがないか,弁論の全趣旨から容易に認められる。)
(1)  当事者等
ア 原告らは,いずれも鳥取県の住民である。
イ 被告は,鳥取県の執行機関である。
ウ 被告補助参加人ら,A(以下「A議員」という。)及びB(以下「B議員」といい,被告補助参加人ら及びA議員と併せて「本件各議員」と総称する。)は,平成24年度において,政務調査費の交付を受けた鳥取県議会の議員であった者である。
B議員は,平成27年12月8日に死亡し,その相続人は,妻であるC,子であるD及びEである。
(2)  政務調査費の交付
鳥取県は,平成24年度において,本件各議員に対し,合計300万円(四半期ごとに75万円)の政務調査費を交付した。
(3)  政務調査費の収支報告
本件各議員は,平成24年度の政務調査費について,本件条例5条1項に基づき,議長に対し収支報告書を提出した。
別紙5-1ないし5-33の各支出一覧表は,上記収支報告書の内容のうち原告らが違法な支出であると主張するものを,その後に行われた修正報告の内容も踏まえて整理したものであり,本件各議員は,支出一覧表の各「年月日」欄記載の日に,同「費目」欄記載の費目として,同「内容」欄記載の使途に,同「議員支出額」欄記載の金額を,政務調査費として支出したとされている(以下「本件各支出」という。)。
(4)  本件訴訟に至る経緯
ア 原告らは,平成26年5月29日,鳥取県監査委員に対し,平成24年度の政務調査費が充てられた支出のうち,本件各支出を含む一部の支出が不適正なものであると主張して,被告及び鳥取県議会議長に対し返還請求権を行使させるなどの必要な措置を講ずることを請求する住民監査請求(以下「本件監査請求」という。)を行った(甲2)。
イ 鳥取県監査委員は,平成26年6月18日,本件監査請求について,本件ガイドラインで規定されていない基準を独自に設定して,政務調査費の支出を違法又は不当と主張していること,摘示事項と証拠資料が整合しないことを理由に,住民監査請求としての適格性を欠くとして却下し,同月19日,その旨を原告らに対し通知した(甲3)。
ウ 原告らは,同年7月20日,本件訴訟を提起した。
4  争点及び争点に関する当事者の主張
(1)  監査請求前置の有無(本案前の争点)
(被告の主張)
ア 請求の対象が特定されていないこと
(ア) 住民監査請求は,住民訴訟の前置手続として,まず,当該普通地方公共団体の監査委員に,住民の請求に係る行為又は怠る事実について監査の機会を与え,当該行為又は怠る事実の違法・不当を当該普通地方公共団体の自治的,内部的処理によって予防,是正させることを目的とするものである。
また,住民監査請求は,事務監査請求(地方自治法75条1項)とは異なり,住民が単独で提起できる住民訴訟の前置手続であるから,司法統制の前提となる手続である。事務監査請求が普通地方公共団体の選挙権を有する者の50分の1以上の署名をもって認められる直接請求の一種であるのに対し,住民監査請求は単独で提起できるものであるから,必ずしも住民の多数の意思を反映するわけではない。したがって,住民監査請求は,「政治への参画」というよりも,むしろ「司法統制の前提」となる手続である。このため,住民監査請求においては,事務監査請求とは異なり,その対象となる財務会計上の行為又は怠る事実は包括的なものであってはならず,他の事項から区別して特定認識できるように個別的,具体的に摘示しなければならない(最高裁平成2年6月5日第三小法廷判決最高裁平成2年6月5日第三小法廷判決・民集44巻4号719頁)。すなわち,普通地方公共団体の監査委員に具体的な監査の機会を与え,対象となる財務会計行為又は怠る事実の違法,不当を自治的,内部的処理によって予防,是正しうる程度に特定することが求められる。
(イ) ところが,本件監査請求は,本件条例に基づき議長が定めた本件ガイドラインに拠ることなく,政策提言に等しい原告ら独自の判断基準を適用するものであるから,政治的判断の前提とはなり得ても,司法統制の前提とはなり得ない。このため,住民訴訟の前置手続として,監査委員に具体的な監査の機会を与えることができず,対象となる財務会計上の行為又は怠る事実の違法,不当を自治的,内部的処理によって予防,是正させることができないものである。
したがって,対象となる財務会計上の行為又は怠る事実の違法,不当を自治的,内部的処理によって予防,是正しうる程度に特定しているとは言い難い。
イ 住民監査請求の趣旨及び目的を逸脱する違法があること
住民監査請求は,事務監査請求とは異なり,住民が単独で提起できる住民訴訟の前置手続であるから,およそ司法統制の前提となり得ず,対象となる財務会計行為又は怠る事実の違法,不当を自治的,内部的処理によって予防,是正できない住民監査請求は,当該制度の趣旨及び目的を逸脱するものであり,不適法である。
本件監査請求は,本件条例に基づき,議長が定めた本件ガイドラインに拠ることなく,政策提言と評すべき原告ら独自の判断基準を適用するものであって,司法統制の前提とはなり得ず,対象となる財務会計上の行為又は怠る事実の違法,不当を自治的,内部的処理によって予防,是正できるようなものとは言い難い。
したがって,本件監査請求は,特定という要件に位置付けずとも,当該制度の趣旨及び目的を逸脱するものであり,不適法である。
ウ 摘示事項の不整合
原告らは,住民監査請求に際し,政務調査費の支出の中で,異なる年度にした支出,県外調査について政務調査活動報告書が提出されていない支出,旅費の二重計上及び限度額を超えた食糧費支出を不適正な支出であると主張しているが,実際には,同一年度の支出であったり,上記報告書が提出されていたりするなど,いずれも原告らが提出した証拠資料と整合していない。
(原告らの主張)
ア 請求の対象が特定されていること
本件監査請求は,対象を十分に特定している。すなわち,議員ごとに,本件条例5条1項に規定する9つの区分(調査研究費,研修費,資料購入費,広報費,事務所費,事務費,人件費など)に従って,領収書番号に沿って支出を全て特定して住民監査請求を行っている。
イ (被告の主張)イへの反論
本件条例4条2項は,鳥取県議会議長は,本件使途基準に従い,本件ガイドラインを定める旨を規定し,同条3項は,議員は,政務調査費の執行に当たっては,前項の指針を尊重しなければならない旨を規定する。本件ガイドラインは,地方自治法や本件条例などの関係法令の趣旨を前提としたものであり,その趣旨を逸脱することができないものである。
したがって,本件ガイドラインで明示的に禁止されていない場合でも,関係法令の趣旨に反していれば,本件使途基準に違反する支出となるし,本件ガイドラインに規定がある場合でも,その内容が関係法令に違反していれば,本件使途基準に違反する支出となる。したがって,原告らの基準を独自のものとして批判する被告の主張は失当である。
ウ (被告の主張)ウへの反論
確かに,原告らは,住民監査請求に際し,誤記又は勘違いした部分があったが,それらは,原告らが特定した支出のごく一部にすぎず,それらの存在をもって住民監査請求が不適法となることはない。
(2)  本件各支出の違法性
(原告らの主張)
ア 政務調査費支出の違法性の判断基準について
政務調査費の法的性格は,支給の目的,その沿革及びその財源が税金であり県民の経済的負担に依拠するものであることからして,補助金の一種であるから,その支出には具体的な使途において,①合理的な調査研究目的が存すること,②当該研究目的につき当該支出を行う必要性が存することを要する。
したがって,支出の違法性の判断に当たっては,議員に一定の裁量が認められるが,無制限の裁量が許されるものではなく,無制約の支出が認められるものでもない。政務調査費の個々の支出が,地方自治法及び本件条例の趣旨に照らして,議員に許される裁量の範囲を逸脱している場合には,当該支出が違法となることは当然である。
政務調査費の使途の適否は,基本的には地方自治法とそれに基づく本件条例によって判断されるべきものであり,その判断には,同法及び同条例の趣旨が活かされなければならない。
また,社会通念や県民の良識に反した行為やそれを疑われるような使途については,本件ガイドラインに例示として明記されているという理由,又は,本件ガイドラインに政務調査費の対象外経費として明記されていないという理由でその支出を認めることがあってはならない。
各支出が,政務調査費の使途として,目的の合理性,金額の妥当性,手続の合法性,費用対効果の合理性,タイミングの整合性等の視点で検討され,適否が判断されるべきである。
イ 本件各支出の違法性について
本件各支出の違法性についての原告らの主張は,別紙5-1ないし5-33の各支出一覧表の「原告らの主張」欄記載のとおりである。
(被告の主張)
ア 法律上の原因を欠くことの判断基準
鳥取県では,本件条例に基づき議長が定めた本件ガイドラインが存在する。同ガイドラインは,本件条例及び本件規則を具体化するものであるから,本件使途基準の解釈適用の基準として法的拘束力を持つものである。
したがって,本件ガイドラインに適合した支出は,本件使途基準に適合したものとして適法である。
他方,本件ガイドラインに適合しない支出は,原則として違法であるが,本件使途基準に従い県政に関する調査研究に充てたと認めるべき特段の事情があれば,例外的に適法である。
イ 議員の合理的な判断と自立性が尊重されるべきこと
政務調査費の制度は,「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」の施行により,地方公共団体の自己決定権や自己責任が拡大し,その議会が担う役割がますます重要なものとなってきたことに鑑み,議会の審議能力を強化し,議員の調査研究活動の基盤の充実を図るため,議会における会派又は議員に対する調査研究の費用等の助成を制度化し,併せてその使途の透明性を確保しようとしたものである。
議員は,県政の向上と発展を模索するため,日常的に調査研究活動を行っている。その調査研究の対象には,現在の県政の課題だけではなく,過去の県政の動向や今後の県政に関わる可能性のあるもの,更には,調査研究の基盤となる社会経済一般や国政,世界情勢までもが含まれる。このように議員の調査研究の対象は広範囲に及び,その方法も多様である。
今後の県政のあり方や優先課題をどのように考えるかは,高度の政策的判断を伴うものであり,議員が県の広範な事務のうち,どのような項目につきどのような方法で調査研究を行うかは,本来,各議員の合理的な判断に委ねられるべきであるから,政務調査費の支出が本件ガイドラインに適合するかどうかを判断するに際しても,各議員の合理的な判断と自立性を尊重する必要がある。
ウ 法律上の原因を欠くことの立証責任
不当利得返還請求における「法律上の原因がないこと」の立証責任は,請求権の存在を主張する者にある。したがって,平成24年度の政務調査費の支出が本件ガイドラインに違反することの立証責任は原告らにある。
鳥取県議会議長は,本件条例6条に基づき,平成24年度の政務調査費に関し,各議員が支出した収支報告書の内容について,事務局長に必要な調査を行わせたが,各議員から提出された証拠書類に照らし,ガイドラインに反する不適法な支出は存在しなかった。それでもなお,本件ガイドラインに反する不適法な支出があるというのであれば,原告らは,本件ガイドラインに適合しないことを示す具体的な事実を主張立証すべきである。
ところが,原告らは,各議員が政務調査費を政務調査活動以外に使用した具体的な事実を摘示していない。原告らは,本件ガイドラインに定めのない独自の判断基準を適用し,自己の憶測に基づいて要・不要を検討し,独自の按分率を設定して違法性を主張しているにすぎない。
したがって,原告らの主張は本件条例の解釈を誤るもので失当である。
エ 支出の適法性
A議員及びB議員に係る各支出の適法性についての被告の主張は,別紙5-32及び同5-33の各支出一覧表の「被告の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z1,同Z2及び同Z3の主張)
ア 政務調査費の支出の法令適合性に関する判断基準について
政務調査費は,議員等による県政に関する調査研究活動に必要な経費についてのみ支出することが許される。政務調査費が地方議会議員の調査研究活動や政策立案,県政の検証活動などの基盤を充実させ,地方議会の審議能力を強化し,その活性化を図るという趣旨からすれば,県政に関する調査研究活動との関係で関連性,必要性がある事項に係る支出は許され,そうでない事項に係る支出にこれを充てることは許されないと解される。
さらに,県政に関する調査研究活動に関連する事項に係る支出であったとしても,おのずからその支出は無限定に許容されるものではなく,その費目・金額について社会通念上相当であることを要すると解される。
鳥取県議会において,本件使途基準をさらに具体化した本件ガイドラインも,かかる趣旨で定められたものであり,本件ガイドラインの解釈運用は,第一義的にはかかる趣旨に基づいて行うべきであると考える。
そして,本件条例7条が,議員に対し,政務調査費を充てた支出に係る領収書その他の収支報告書の内容を証する書類を整備し,収支報告書の提出期限の翌日から起算して5年間は保管するよう義務付けていることに照らすと,政務調査費の支出を裏付ける領収書あるいはそれに相当する証拠価値を有する証拠書類が添付され,その支出の裏付けがあるものについてのみ政務調査費としての支出が許されるというべきである。
他方,被告も主張するように,議員がいかなる事項を対象に,いかなる態様で調査研究を行うかは,基本的には議員の良識に基づく裁量判断に委ねられていると言わざるを得ない。したがって,政務調査費の支出が本件ガイドラインの内容に適合するか否かの解釈運用に当たって,各議員の合理的な判断と自立性を尊重するという観点での配慮が必要となる。
以上を総合的に考慮すると,①政務調査費の支出が領収書等の証拠書類により裏付けられない場合や,②裏付けがあったとしても,県政に関する調査研究活動との関係で明らかに関連性や必要性を欠く場合,③県政に関する調査研究活動との関係で関連性や必要性が認められるとしても,その費目の内容や金額が明らかに社会通念上,相当性を欠く場合に限り,政務調査費の支出が本件使途基準に違反する違法な支出となると解すべきである。
イ 支出の適法性
補助参加人Z1,同Z2及び同Z3に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-1ないし5-3の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z4,同Z5及び同Z6の主張)
ア 総論
県議会議員の役割は,国政及び地方行政に関わる政治,経済,社会・文化情勢に関する広範な情報の収集を基礎に,地方政治のあるべき姿を研究し,議員活動を通じてこれを県政に反映させることである。
そのため,公刊されている新聞,週刊誌,経済,社会文化に関する雑誌や書籍を広範に購入し,様々な分野で活動しているNPOや市民団体とも広く接し,場合によっては会員として登録することによって,最新の情報に接することが必要である。また,多様な課題や困難を抱えている県民と直に接し,その生活をつぶさに観察・体感し,生の声を聞き,県政への政策立案・提言に反映させることも極めて重要な役割である。
このような役割を十全に行おうとすれば,各議員に多大の時間的,経済的,精神的負担をかけることは容易に想像できることであり,その負担を極力軽減し,少しでも県政のために貢献することを可能にすることが政務調査費の役割である。各議員が,議会を中心とする議員活動のみに自らの議員としての活動を制約するのではなく,積極的に県民の中に入り,そこに潜伏する問題を掘り起こし,これを県政に反映させる活動に従事するのであれば,議員歳費によって賄われる範囲をはるかに超えた費用が必要になる。政務調査費は,そのような意味において,各議員の議員活動を活発化させるためのインセンティブとして存在する。そうであれば,その支出範囲については,柔軟に解釈・運用されるべきである。本件ガイドラインは,基本的には,このような観点から策定されたものであり,本件ガイドラインに適合する支出は,各議員の不当利得とはならない。
イ 支出の適法性
補助参加人Z4,同Z5及び同Z6に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-4ないし5-6の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z7,同Z8,同Z9,同Z10及び同Z11の主張)
ア 本件ガイドラインの適法性
本件ガイドラインは,政務調査費の制度目的である①地方議会の審議能力を強化し,議員の調査研究活動の基盤の充実を図ることと,②調査研究費用の使途の透明性を確保することとの両立を図ることができる範囲内において,制定当時の社会情勢から一定の合理性が認められる指針として定められており,地方自治法100条14項・15項,本件条例4条2項の委任の範囲内の指針となっている。
イ 政務調査費の支出が本件ガイドラインに適合したものであること
原告らは,地方自治法,本件条例,本件規則及び本件ガイドラインに記載されていない判断基準に基づき違法を主張するにすぎない。
本件各議員の政務調査費の支出については,各議員及び県議会事務局による個別の確認・精査を経て閲覧に供された。
したがって,本件各議員による政務調査費の支出は,本件ガイドラインに従った適法な支出であることが明らかである。
ウ 支出の適法性
補助参加人Z7,同Z8,同Z9,同Z10及び同Z11に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-7ないし5-11の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z12,同Z13,同Z14,同Z15及び同Z16の主張)
ア 政務調査費の支出の違法性の判断基準
議会の審議能力の強化・活性化という政務調査費の制度趣旨に鑑みれば,会派又は各議員がその政治的思想・信条に基づき,自由かつ大胆な調査を実施できるよう,政務調査費の支出について各議員又は会派の自主性・自立性を最大限尊重すべきである。地方自治法100条14項も,本件条例も,政務調査費の具体的な使途について個別の定めを置いておらず,政務調査費の具体的な支出については,各議員又は会派の広範な裁量に委ねられている。
したがって,各議員の政務調査費の支出や按分率の設定が違法となるのは,具体的な支出が,各議員に委ねられた上記裁量の範囲を逸脱し又はこれを濫用した場合に限られる。
イ 本件ガイドラインに法的拘束力がないこと
本件ガイドラインは,議会・議員の側が設定した自主規制にすぎず,本件条例4条3項も尊重義務を課すにとどまるから,各議員の支出が,本件ガイドラインに違反するとしても,それだけで当該支出が違法となるものではない。
他方で,本件ガイドラインは,議会又は議員の行為規範として各議員の裁量の逸脱・濫用判断の考慮要素にはなり得る。各議員の支出が本件ガイドラインを遵守している限り,原則として当該支出は違法とはならないと解される。
ウ 支出の違法性の主張立証責任が原告らにあること
上記ア,イで述べたところを考慮すると,各議員の支出が違法であると主張する原告らにおいて,いかなる事情ないし理由により違法となるかにつき,具体的に主張立証する必要がある。
エ 支出の適法性について
補助参加人Z12,同Z13,同Z14,同Z15及び同Z16に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-12ないし5-16の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z17,同Z18,同Z19,同Z20,同Z21,同Z22,同Z23及び同Z24の主張)
ア 政務調査費の支出は議員の合理的な判断に委ねられるべきこと
政務調査費は,議会の審議能力の強化を図るため,議会の構成員である議員の調査研究活動を充実させる目的から,その経費を補助するものとして認められている。
議会の役割・権能は,大きく分けて,県政に資するための政策立案及び政策提言をすること,議案を審議すること,知事等の執行機関の事務執行が適正にかつ公平性及び効率性をもって行われているかにつき監視し,評価することにある。
県政や知事等による事務執行の範囲は極めて広範囲であるから,議員は,上記議会の役割・権能の強化のため,調査研究活動の強化を求められており,その調査研究活動も,自ずと広範囲に及ぶことが予想され,また,調査方法も多岐にわたることが想定される。
調査研究活動は,議員において,あくまでも個々の政策理念や信条に基づき,自主的,自律的に活動するものであり,その議員の活動が阻害されるようなことがあってはならない。
したがって,調査研究活動の対象の選択,必要性の有無,方法等は,各議員の判断を尊重すべきであって,その当否も,議員の合理的判断に委ねられるべきものと解される。
イ 本件ガイドラインについて
本件ガイドラインは,あくまで指針であり,本件使途基準を更に細かく定めた内部規制と解されるもので,法的拘束力はないというべきである。
ただし,本件ガイドラインは,「県政に関する調査研究に資する支出」に該当する指針として作成されたものであるから,議員が本件ガイドラインの内容に従って支出し,報告していれば,その支出は,調査研究活動としての外形を有する支出と推定してよいものと解される。
さらに,本件ガイドラインは,内部の自主規則と解されるから,議員の支出が本件ガイドラインに沿っていなかったとしても,議員において,調査研究活動としての支出の内容を明らかにした場合には,政務調査費として認められるべきである。
ウ 主張立証責任について
不当利得返還請求においては,法律上の原因を欠くと主張する原告らにおいて,各議員の各支出が調査研究活動に該当していないことを主張立証すべきである。
そして,原告らにおいて,本件使途基準に合致する支出でないことを推認させる(あるいは調査研究の実質やその必要性,合理性に疑問が窺われる)外形的事実の存在を主張立証した場合において,被告側がこれに対する適切な反証を行わないときは,本件使途基準に合致しない違法な支出であるというべきである。
原告らは,本件ガイドラインにない基準を独自に設定し,議員の支出がそれに反しているというだけであり,各支出の具体的内容を検討することなく,機械的に数値をあてはめているにすぎない。
したがって,調査研究活動の支出として疑われるような外形的事実の存在を主張立証しているとは到底いえない。
エ 支出の適法性
補助参加人Z17,同Z18,同Z19,同Z20,同Z21,同Z22,同Z23及び同Z24に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-17ないし5-24の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z25,同Z26,同Z27及び同Z28の主張)
ア 本件ガイドラインに法規性はないこと(第1次的主張)
本件ガイドラインは,尊重されることが予定されているものの,法令の委任を受けているものではなく,本件ガイドラインそのものが法規としての性質を有するものではないと考えられる。
地方議会の役割は,広く住民の意見を集めて,地方における立法や首長の強大な権限に対する牽制等を行うところにあり,そのために,地方議員には,住民の意見やこれを理解するための多種多様な知識や理解を得ることが必要とされる。そして,これを議員個人の負担で行うこととすると,資産をより潤沢に有する者については,上記の活動を適切・十分に行うことができる一方で,資産が十分でない者については,上記の活動を経済的側面から萎縮せざるを得ないこととなり,ひいては,資産家が政治を独占するような状況を生じさせかねない。このような問題点を解決するため,上記の活動のための資金を一定程度,公費負担とし,資産の多寡によって上記の活動の可否を決しないようにする必要がある。
政務調査費は,このような目的から創設されたものであるから,その使途について制限することは,できるだけ差し控えられなければならない。
したがって,本件ガイドラインは法規性のないものと解すべきところ,本件条例及び本件規則の定めは抽象的なものであるから,支出が許容されるか否かの判断は各議員の裁量に委ねられているというべきである。そうすると,政務調査費の違法支出を主張する原告らの側において,政務調査費の各支出について,各個別事情の有無及び内容を検討し,その上でその使途に用いることが裁量権の逸脱・濫用にあたることを主張・立証することが不可欠である。
原告らは一律の基準で違法を主張するにすぎず,原告らの主張は失当である。
イ 本件ガイドラインは裁量の一考慮要素にとどまること(第2次的主張)
仮に,上記アの主張が認められないとしても,議員は,本件ガイドラインを尊重することとなっているから(本件条例4条3項),本件ガイドラインは裁量権の逸脱・濫用の有無の判断要素となるにとどまり,政務調査の支出が許されるか否かの判断は,なお議員の裁量に委ねられている。
原告らは,各支出について裁量権の逸脱・濫用を主張立証しておらず,失当である。
ウ 本件ガイドラインに違反する支出をしていないこと(第3次的主張)
仮に,本件ガイドラインに法規性が認められるとしても,補助参加人Z25外3名の各支出は本件ガイドラインに従ったものであり,何ら違法がない。補助参加人Z25,同Z26,同Z27及び同Z28に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-25ないし5-28の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(補助参加人Z29,同Z30及び同Z31の主張)
補助参加人Z29,同Z30及び同Z31に係る各支出の適法性についての主張は,別紙5-29ないし5-31の各支出一覧表の「補助参加人の主張」欄記載のとおりである。
(3)  不当利得の成立範囲
(原告らの主張)
本件使途基準に違反する違法な支出額は,全て不当利得となる。
(被告及び補助参加人Z7の主張)
政務調査費に充てた支出が300万円を超え,超過部分を自己負担している場合には,仮に一部に本件使途基準に違反する違法な支出が含まれていたとしても,当該金額が自己負担額の範囲内に収まっている限り,不当利得とはならないもので,返還義務を負わない。
(4)  附帯請求の可否
(原告らの主張)
本件条例5条2項は,議員は,その年度に交付を受けた政務調査費のうち,支出に充てない残額が生じたときは,収支報告書の提出後「速やかに」,当該残額を県に返還しなければならないと定める。
違法に支出された政務調査費は,上記残額に該当する。
収支報告書の提出期限は,平成25年4月30日であり(本件条例5条1項),上記「速やかに」とは「遅くとも1か月以内には」を意味するものと解するのが相当である。
したがって,本件各議員による不当利得の返還期限は,平成25年5月31日となり,本件各議員は同年6月1日から遅延損害金を支払う義務を負う。
(被告の主張)
争う。
不当利得返還債務は,期限の定めのない債務であって,履行請求を受けたときから遅滞の責任を負う。被告が本件各議員に対して不当利得返還請求をしていない以上,本件各議員が履行を遅滞しているとはいえない。
したがって,附帯請求には理由がない。
第3  当裁判所の判断
1  争点(1)(監査請求前置の有無)について
(1)  住民監査請求の対象の特定の程度について
住民監査請求においては,その対象が特定されていること,すなわち,対象とする財務会計上の行為又は怠る事実(以下「当該行為」という。)が他の事項から区別し特定して認識することができるように個別的,具体的に摘示されていることを要する。しかし,その特定の程度としては,監査請求書及びこれに添付された事実を証する書面の各記載,監査請求人が提出したその他の資料等を総合して,住民監査請求の対象が特定の当該行為であることを監査委員が認識することができる程度に摘示されているのであれば,これをもって足り,上記の程度を超えてまで当該行為を個別的,具体的に摘示することを要するものではない(最高裁平成16年11月25日第一小法廷判決・民集58巻8号2297頁,最高裁平成18年4月25日第三小法廷判決・民集60巻4号1841頁参照)。
(2)  本件での検討
本件監査請求書(甲2)には,平成24年度の政務調査費について,「公文書公開請求により入手した政務調査費収支報告書及びその添付書類を調査したところ,政務調査費の使途として不適正なもの又は適正な使途として疑問なものがある。これらの詳細は別紙の通りである。これらの議員は,政務調査費の使途として不適正なものについては,県に返還する義務がある。鳥取県知事及び鳥取県議会議長は,これらの議員に対して返還請求権(不当利得返還請求権)を有しているところ,鳥取県知事及び鳥取県議会議長はその返還請求を怠っている。これは地方自治法第242条第1項の「違法もしくは不当に財産の管理を怠る事実」に該当する。」との記載があり,監査委員は,鳥取県知事及び鳥取県議会議長に対し,全議員から不適正な使途による政務調査費を県に対し返還させ,不当な支出を是正させるために必要な措置を採るよう請求する旨の記載があることが認められる。そして,本件監査請求書の別紙には,議員毎に各支出の年月日,領収書番号,経費区分,分類(支出内容が記載されている。),期間,議員按分額等の各項目が記載されていることが認められる。
このような本件監査請求書の記載内容に照らすと,本件監査請求は,同請求書の別紙に記載された各支出が,本件使途基準に違反する違法な支出であり,県が不当利得返還請求権を有することを前提として,その行使を求めるものであって,監査委員において,上記不当利得返還請求権の行使を怠る事実がその監査の対象とされていることを容易に認識できる程度の摘示がなされていると認められるから,当該行為を他の事項から区別して認識することができるための特定に欠けるところはない。
(3)  被告の主張について
これに対し,被告は,①原告らが独自の基準を設定して政務調査費の支出の違法性を主張していること,②原告らが本件監査請求に際し提出した証拠資料と本件監査請求の内容が整合しないことを問題視するが,いずれも監査請求の理由の有無に関する指摘にとどまり,特定の有無とは関連性がないから,失当である。その他,被告は,本件監査請求の適法性についてるる主張するが,いずれも独自の見解であって採用できない。
なお,本件監査請求の別紙には,計算違い,誤記等が含まれていることが認められるが,それらについても,原告らが資料として提出した収支報告書等と対照することにより,原告らが問題とする支出を特定することができるから,本件監査請求の適法性の問題とは関連性がない。
(4)  したがって,本件監査請求は適法であり,県監査委員は,適法な監査請求を誤って却下したものであるから,原告らは,適法な住民監査請求を経たものとして,直ちに住民訴訟を提起することができる(最高裁平成10年12月18日第三小法廷判決・民集52巻9号2039頁参照)。
2  争点(2)(本件各支出の違法性)について
(1)  交付された政務調査費が不当利得となる場合について
ア 本件条例は,地方自治法100条14項及び15項に基づき,政務調査費の交付に関し必要な事項を定めるとした上で(同条例1条),①議員は,政務調査費を,規則で定める使途基準に従い,県政に関する調査研究に資する支出に充てなければならないとし,これを受けた本件規則において本件使途基準を定めていること(同条例4条1項),②議員は,その年度に交付を受けた政務調査費のうち,支出に充てない残額が生じたときは,収支報告書の提出後速やかに,当該残額を県に返還しなければならないと定めていること(同条例5条2項)が認められる。
このような本件条例の規定によれば,鳥取県議会における政務調査費は,本件使途基準に合致する使途にのみ使用されることを前提として交付されていることが明らかであって,政務調査費の交付を受けた議員が,本件使途基準に違反して政務調査費を支出した場合には,鳥取県の公金の損失において利得を得ているものとして,鳥取県に対し,当該支出額について不当利得返還債務を負うと解するのが相当である。
イ 政務調査費の支出が本件使途基準に違反するとされる場合について
(ア) 政務調査費の支出が本件使途基準に違反する場合
政務調査費を交付する趣旨が,議会の審議能力を強化し,議員の調査研究の基盤の充実を図る点にあることを考慮すると,①経費の支出の対象となる行為が,その行為の客観的な目的や性質に照らして,議員の議会活動の基礎となる調査研究活動との間に合理的関連性を欠く場合や,②当該支出の必要性に関する議員の判断が合理性を欠く場合には,その支出は,本件使途基準に違反すると解される(最高裁平成22年3月23日第三小法廷判決・集民233号279頁,最高裁平成25年1月25日第二小法廷判決・集民243号11頁参照)。
(イ) 本件ガイドラインの性質
本件ガイドラインが本件条例の委任を受けた法規ではなく,議員各自が本件ガイドラインを尊重する義務を負うと明示されるにとどまること(4条3項)からすれば,本件ガイドラインについて,本件使途基準と同様の規範性や効力を有するものとは認められない。
しかしながら,本件ガイドラインが,①本件条例4条2項に基づき,本件使途基準に従い,政務調査費の使途及び手続に関する指針として策定されたとおり,本件条例に根拠を置くものであること,②政務調査費の使途の透明性を高めることなどを目的として,県議会の中に設置された議会改革推進会議に諮って策定されるという制定経過を経ていること,③県議会において,「政務調査費議員必携」に本件ガイドラインを収めて,議員各自に周知させているものであること,④本件使途基準が使途の費目とその定義を簡潔に記載するものであるのに対し,本件ガイドラインが,各費目に共通する考え方,主な経費に係わる留意事項,項目別経費の例示,対象外経費の例示,証拠書類や報告書等の作成・提出方法などから構成されていること,⑤議会の自律性が尊重されるべき制度下において,本件使途基準の解釈及び適用に関する当該議会の意思が発現されたものと認められることなどを考慮すれば,本件ガイドラインについては,地方自治法及び本件使途基準の趣旨に合致しない不合理なものと認められない限り,本件使途基準の解釈及び適用の指針として,すなわち,上記(ア)の合理的関連性や必要性の有無の判断の指針として,参照されるべきものであると解される。
(ウ) 本件ガイドラインの合理性
本件ガイドラインには,政務調査費の使途の調査研究活動との合理的関連性又は必要性の点に配慮し,議会活動,政党活動その他の活動と両面を有し,渾然一体となっている場合には,それぞれの活動内容の実績に応じた按分により充当することとする旨の規定や,使途の明瞭性に配慮し,支出目的や内容が政務調査費の対象であるか直ちに明らかでないものや汎用性が高いものについては,政務調査費に係る支出として内容が確認できる書類を添付するか,又はその利用目的,理由等を追記することとする旨の規定が置かれており,これらの規定を含め,本件ガイドライン中に,地方自治法及び本件使途基準の趣旨に反するものとして不合理である点は見当たらない。
(エ) 小括
以上のような本件ガイドラインの性質等からすると,政務調査費の支出について,本件ガイドラインを遵守していないと認められ,それによって当該支出が使途基準に違反するものであることが事実上推定される場合には,当該支出が本件使途基準に適合しているものと特に認められない限り,本件使途基準に違反する支出であると認められるものと解すべきである。
ウ 本件使途基準に違反する支出の認定・判断について
(ア) 本件使途基準に違反するとの外形的事実を主張立証した場合
不当利得返還請求権の発生原因事実の1つである法律上の原因がないことについては,当該請求権があると主張するものにおいて主張立証しなければならないと解するのが相当である(最高裁昭和59年12月21日第二小法廷判決・集民143号503頁参照)。
もっとも,議員は,証拠書類を整備し,一定期間それを保存する義務を負う(本件条例7条)など,政務調査費の使途の透明性を確保することが要請されていること,他方,住民において,議員の収支報告書に計上された各支出の有無・内容を詳細に把握することは困難であることなどを考慮すると,原告らにおいて,収支報告書に計上された政務調査費の支出が本件使途基準に違反すると疑うに足りる一般的,外形的事実を主張立証した場合には,被告側において,これを覆す適切な立証を行わない限り,当該支出が本件使途基準に違反することが推認されるというべきである。
(イ) 本件ガイドラインに違反するとの外形的事実を主張立証した場合
上記イ(イ)で説示したとおり,本件ガイドラインにおいて使途の透明性に配慮した留意事項等が定められていることからすると,原告らにおいて,収支報告書に記載された政務調査費の支出が本件ガイドラインに規定された留意事項等を遵守していないという外形的事実を主張立証した場合には,被告側がこれを覆す適切な立証を行わない限り,当該支出が本件使途基準に違反することが事実上推定されるというべきである。
ただし,本件ガイドラインには,支出内容を具体的に制限するもののほか,政務調査費の適切な執行の確保とその検証のための報告の方法等の定めなど,多様な内容が含まれていることからすると,原告らにおいて,本件ガイドラインに規定された留意事項等を遵守していないという外形的事実を主張立証した場合に被告において必要となる主張立証の程度については,その留意事項等の内容に応じて判断すべきことになる。すなわち,政務調査費の支出内容を具体的に制限する留意事項等を遵守していないという外形的事実が立証された場合には,被告側において,当該支出が本件使途基準に違反しないことを積極的,具体的に主張立証すべきこととなるが,支出検証のための使途報告の方法についての留意事項等を遵守していないという外形的事実が立証されたにとどまる場合には,それによって当該支出が直ちに使途基準に違反するものであることが事実上推定されるとまでは言えないから,被告側において,検証のために必要な事実の主張立証を行えば足り,当該支出が本件使途基準に従ったものであることを積極的,具体的に立証する必要まではないものと解すべきである。
(2)  本件各支出の本件使途基準適合性について
ア 本件各支出の本件使途基準適合性について,当裁判所は,別紙5-1ないし5-33の各支出一覧表の「当裁判所の判断」欄の「証拠」を踏まえ,「違法支出額」欄記載のとおり認定する。その理由は,同別紙「補足説明」欄に記載のとおりであるが,以下の点については,さらに補足説明する。
イ 資料購入費により購入された書籍名が不明な場合について
被告及び被告補助参加人らは,平成24年度の政務調査費については,購入した書籍名を明らかにすることは本件ガイドラインで義務付けられておらず,その後,本件ガイドラインが改訂されて書籍名の記載が義務付けられたことから,購入した書籍名が不明な場合でも,本件ガイドラインに違反するとの外形的事実の立証があったということはできないと主張する。
しかし,本件ガイドラインは,証拠書類等である領収書等に関し,費目を問わず,支出目的や内容が政務調査費の対象であるか直ちに判断できないものや汎用性が高いものについては,政務調査費に係る支出として内容が確認できる書類を提出するか,又はその利用目的,理由等を追記することを義務付けている。そして,資料購入費で購入できるのは,政務調査活動に必要なものに限る旨が規定されている。
そうすると,書籍名から政務調査活動との関連性を検証することは,平成24年度当時の本件ガイドラインでも予定されていたものと解され,平成25年9月に改正されたガイドラインにおいて,書籍について,書名を記載する必要があると明示されたこと(乙9)は,確認的な改訂にすぎないと解するのが相当である。
したがって,資料購入費の支出について,購入された書籍名が不明である場合には,本件ガイドラインに違反するとの外形的事実の立証があったと認められる。
ウ 広報費の按分率について
被告,補助参加人Z25,同Z26及び同Z27は,本件ガイドライン上,広報費により印刷された広報誌そのものは,本件条例6条2項にいう「証拠書類」に該当するものとはされていないから,広報誌の提出がないことをもって,本件ガイドラインに違反するとの外形的事実の立証があったということはできないと主張する。
しかし,本件ガイドラインは,広報費について,政務調査活動以外の活動と渾然一体となることが多いと考えられることから,政務調査費のより一層の透明性を高めるため,原則として按分率が100%の場合を含めて,証拠書類に按分率の設定の考え方を明示することを要求している。そして,広報費の按分率の設定に際しては,紙面等における政務調査活動部分の占める割合が合理的な基準として例示されている。さらに,広報誌を発行するに際し,他の用務等に係る部分が含まれるときは,「記事の書類に按分の根拠を明示すること」が要求されている。
以上の規定を踏まえると,本件ガイドラインは,印刷された広報誌の紙面を検証して,按分率が適切に設定されているかを判断することを前提としているというべきであるから,議員は,広報誌について,本件ガイドラインの定める証拠書類に準じて保存義務を負うと解するのが相当である。
また,被告,補助参加人Z25,同Z26及び同Z27は,按分率が100%でないときのみ,広報誌の添付が義務付けられると主張するが,本件ガイドラインは,按分率が100%であるときも含めて,按分率の設定の考え方を明示するよう求めているから,按分率が100%とされる場合にもその適切性の検証は必要である。上記主張は採用できない。
したがって,印刷ないし郵送された広報誌を証拠提出しない場合には,本件ガイドラインに違反するとの外形的事実の立証があったと認められる。
エ 事務所費,事務費,人件費の按分率の上限について
原告らは,事務所費,事務費,人件費については,本件各議員が,証拠書類に基づいて按分率の相当性を客観的に立証しない限り,50%を超える按分率で支出することは許されないと主張する。
しかし,本件ガイドラインにおいて,自家用自動車を使用する場合の燃料費(調査研究費)の支出については,使用実態を明確に区分できない場合には,燃料費実費の2分の1を上限とすると規定されているのとは異なり,事務所費,事務費,人件費については,そのような上限は規定されていない。そして,事務所の使用方法や補助職員の雇用形態には多様なものが想定されることからすると,上記3つの費目について一律に上限を定めないことが不合理であるとまではいえない。
また,本件ガイドラインは,事務所費,事務費,人件費については,政務調査活動とそれ以外の活動が渾然一体となることが多いとして,按分率が100%の場合も含めて,証拠書類に按分率の設定の考え方を明示することを義務付けている。しかし,その算定方法は具体的に規定されておらず,活動内容や実績により算定する旨の抽象的な記載があるにとどまる。そして,議員の活動を定量的に評価することに一定の困難を伴うことからすれば,本件ガイドラインの上記定めをもって,議員において,何らかの証拠書類に基づいて,按分率の相当性を客観的に示すことまでが要求されていると解することはできないというべきである。
したがって,原告らの上記主張は採用できず,原告らにおいて,議員の按分率の設定が不相当であると疑うに足りる一般的,外形的事実を主張立証する必要があるというべきである。
オ 事務費に係る購入品名について
本件各支出の中には,領収書のただし書きの記載がないものや,「事務用品」等の概括的記載にとどまるものが含まれている。
しかし,本件ガイドラインは,「支出目的や内容が政務調査費の対象であるか直ちに判断できないものや汎用性が高いものについては,政務調査費に係る支出として内容が確認できる書類を添付するか又はその利用目的,理由等を追記すること」を要求している。そして,事務費は,政務調査活動に対する有用性が高く,直接必要であると認められるものに限って支出することができるとされている。
これらの規定を踏まえると,本件ガイドラインは,購入品名を明らかにさせることで,政務調査活動のための必要性を検証することを予定しているというべきである。したがって,出納簿や領収書等の証拠書類によっても,購入品名が不明な支出については,本件ガイドラインに違反するとの外形的事実の立証があったと認められるというべきである。
(3)  小括
以上によれば,本件各議員の違法支出額は,別紙6「違法支出額一覧表」記載のとおりとなる。
3  争点(3)(不当利得の成立範囲)について
被告及び補助参加人Z7は,政務調査費に充てた支出が300万円を超え,超過部分を自己負担している場合には,仮に一部に本件使途基準に違反する違法な支出が含まれていたとしても,当該金額が自己負担額の範囲内に収まっている限り,返還義務を負わないと主張する。
しかし,本件条例5条2項は,議員は,その年度に交付を受けた政務調査費のうち,支出に充てない残額が生じたときは,収支報告書の提出後速やかに,当該残額を返還しなければならない旨を規定し,違法支出額と自己負担額の大小を問題としていない。その他,本件条例及び本件規則には,支出総額が交付額を上回ることを予定していることを窺わせる規定はない。
したがって,被告及び補助参加人Z7の上記主張は採用できず,自己負担額の有無にかかわらず,上記2で認定された違法支出額について不当利得が成立すると解するのが相当である。
4  争点(4)(附帯請求の可否)について
(1)  本件条例及び本件規則には,政務調査費の残額の返還時期を具体的に定める規定はないから,違法に支出された政務調査費に係る不当利得返還債務は,期限の定めのない債務であると解するのが相当である。
(2)  これに対し,原告らは,本件条例5条2項が,収支報告書の提出後,速やかに政務調査費の残額を県に返還すべき旨を規定しているから,「速やかに」を「遅くとも1か月以内には」と解釈すべきであると主張する。
しかし,「速やかに」という文言自体は,何ら具体的期限を示すものではない上,原告ら主張のように解すべき特段の根拠も示されていない。
したがって,原告らの上記主張は採用できない。
(3)  そして,本件各証拠によっても,被告が,本件各議員に対し,不当利得返還債務の履行の請求をした事実は認められないから,同債務は履行遅滞となっていないというべきである(民法412条3項)。
したがって,附帯請求には理由がない。
第4  結論
以上によれば,原告らの請求は,被告に対し,別紙1「認容額一覧表」の「請求の相手方」欄記載の者に対し「認容額(円)」欄記載の各金員の支払を請求するよう求める限度で理由があるから,その限度でこれを認容し,その余は理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担につき,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条,64条,66条を適用して,主文のとおり判決する。
鳥取地方裁判所民事部
(裁判長裁判官 藤澤裕介 裁判官 姥迫浩司 裁判官 新井一太郎)

 

別紙
当事者目録
鳥取県西伯郡〈以下省略〉
原告 X1
鳥取県境港市〈以下省略〉
原告 X2
鳥取市〈以下省略〉
原告 X3
上記3名訴訟代理人弁護士 高橋敬幸
同 高橋真一
鳥取市〈以下省略〉
被告 鳥取県知事 Y
同訴訟代理人弁護士 駒井重忠
同 今田慶太
同 山崎優
同 磯部紗希
同指定代理人 W1
同 W2
同 W3
同 W4
同 W5
鳥取市〈以下省略〉
被告補助参加人 Z1
鳥取市〈以下省略〉
同 Z2
鳥取県米子市〈以下省略〉
同 Z3
上記3名訴訟代理人弁護士 鵜野一郎
同 古河真人
鳥取市〈以下省略〉
被告補助参加人 Z4
鳥取県米子市〈以下省略〉
同 Z5
鳥取県倉吉市〈以下省略〉
同 Z6
上記3名訴訟代理人弁護士 安田寿朗
同 林一蔵
鳥取県米子市〈以下省略〉
被告補助参加人 Z7
鳥取県東伯郡〈以下省略〉
同 Z8
鳥取県倉吉市〈以下省略〉
同 Z9
鳥取県西伯郡〈以下省略〉
同 Z10
鳥取県米子市〈以下省略〉
同 Z11
上記5名訴訟代理人弁護士 佐野泰弘
鳥取市〈以下省略〉
被告補助参加人 Z12
鳥取県東伯郡〈以下省略〉
同 Z13
鳥取県境港市〈以下省略〉
同 Z14
鳥取県倉吉市〈以下省略〉
同 Z15
鳥取県八頭郡〈以下省略〉
同 Z16
上記5名訴訟代理人弁護士 淺井浩二
鳥取市〈以下省略〉
被告補助参加人 Z17
鳥取市〈以下省略〉
同 Z18
鳥取県八頭郡〈以下省略〉
同 Z19
鳥取県東伯郡〈以下省略〉
同 Z20
鳥取市〈以下省略〉
同 Z21
鳥取県岩美郡〈以下省略〉
同 Z22
鳥取市〈以下省略〉
同 Z23
鳥取市〈以下省略〉
同 Z24
上記8名訴訟代理人弁護士 松本美惠子
同 松本啓介
鳥取県米子市〈以下省略〉
被告補助参加人 Z25
鳥取県西伯郡〈以下省略〉
同 Z26
鳥取県米子市〈以下省略〉
同 Z27
鳥取県境港市〈以下省略〉
同 Z28
上記4名訴訟代理人弁護士 川中修一
同 野口浩一
同 渡邉大智
同 中永淳也
鳥取県西伯郡〈以下省略〉
被告補助参加人 Z29
鳥取県日野郡〈以下省略〉
同 Z30
鳥取県米子市〈以下省略〉
同 Z31
上記3名訴訟代理人弁護士 山内功
同 中村栄治


「政務活動費 ポスター」に関する裁判例一覧
(1)令和元年 9月20日  和歌山地裁  平28(行ウ)6号・平28(行ウ)7号 公金(政務調査費)違法支出金返還請求事件
(2)令和元年 9月17日  富山地裁  平31(わ)52号 各詐欺被告事件
(3)令和元年 8月21日  東京高裁  平31(行コ)72号 各不当利得返還請求権等行使請求控訴事件
(4)令和元年 7月18日  宇都宮地裁  平25(行ウ)11号 政務調査費返還履行請求事件
(5)令和元年 6月27日  青森地裁  平26(行ウ)2号 政務調査費返還等履行請求事件
(6)令和元年 6月19日  大阪地裁  平29(行ウ)43号 大阪市政務活動費返還請求事件(住民訴訟)
(7)令和元年 5月29日  仙台地裁  平29(行ウ)2号 政務活動費返還履行等請求事件
(8)令和元年 5月16日  東京地裁  平28(行ウ)222号 共同訴訟参加申出事件
(9)平成31年 4月16日  山形地裁  平25(行ウ)3号 平成23年度山形県議会議員政務調査費返還住民訴訟事件
(10)平成31年 3月22日  東京地裁  平28(行ウ)322号 政務活動費返還請求事件
(11)平成31年 2月28日  名古屋地裁  平27(行ウ)130号 愛知県議会議員政務活動費住民訴訟事件
(12)平成31年 2月19日  奈良地裁  平29(行ウ)10号 奈良県議会議員に係わる不当利得返還請求事件
(13)平成31年 2月19日  奈良地裁  平28(行ウ)21号 奈良県議会議員に係わる不当利得返還請求事件
(14)平成31年 2月15日  静岡地裁  平29(行ウ)4号・平29(行ウ)7号 不当利得返還請求権等行使請求事件
(15)平成31年 2月15日  佐賀地裁  平29(行ウ)2号 損害賠償等請求事件
(16)平成31年 1月21日  金沢地裁  平28(行ウ)5号 政務活動費返還請求事件
(17)平成30年11月30日  東京地裁  平29(行ウ)193号 損害賠償請求(住民訴訟)事件
(18)平成30年11月29日  広島高裁岡山支部  平30(行コ)8号 不当利得返還請求控訴事件
(19)平成30年11月27日  広島高裁松江支部  平30(行コ)1号・平30(行コ)3号ないし8号 不当利得返還請求控訴、同附帯控訴事件
(20)平成30年11月16日  最高裁第二小法廷  平29(行ヒ)404号 神奈川県議会議員政務活動費不正受給確認請求事件
(21)平成30年11月15日  宇都宮地裁  平24(行ウ)15号 政務調査費返還履行請求事件
(22)平成30年10月29日  神戸地裁  平30(わ)137号 事件名  詐欺被告事件
(23)平成30年10月24日  仙台高裁  平29(行コ)26号 政務調査費返還履行等請求控訴事件
(24)平成30年 8月28日  東京地裁  平28(行ウ)281号 政務活動費返還請求事件
(25)平成30年 8月 9日  札幌高裁  平29(行コ)8号 政務調査費返還履行請求控訴事件
(26)平成30年 8月 2日  東京高裁  平27(行コ)256号 政務調査費返還履行請求控訴事件
(27)平成30年 6月28日  東京地裁  平30(行ウ)23号 情報公開請求却下処分取消請求事件
(28)平成30年 6月26日  仙台地裁  平29(行ウ)7号 非開示処分取消請求事件
(29)平成30年 5月24日  東京高裁 平29(行コ)229号 政務調査費返還履行請求控訴事件
(30)平成30年 5月24日  富山地裁  平30(わ)35号 詐欺被告事件
(31)平成30年 4月27日  大阪地裁  平27(行ウ)229号 政務活動費返還請求事件(住民訴訟)
(32)平成30年 4月24日  岡山地裁  平28(行ウ)12号 不当利得返還請求事件
(33)平成30年 4月18日  東京高裁  平29(行コ)302号 埼玉県議会政務調査費返還請求控訴事件
(34)平成30年 4月11日  神戸地裁  平29(行ウ)9号 政務調査費返還請求住民訴訟事件
(35)平成30年 3月16日  鳥取地裁  平26(行ウ)7号 不当利得請求事件
(36)平成30年 2月19日  神戸地裁  平29(わ)824号 被告人3名に対する各詐欺被告事件
(37)平成30年 2月 8日  仙台高裁  平29(行コ)5号・平29(行コ)13号 政務調査費返還履行等請求控訴事件、同附帯控訴事件
(38)平成30年 1月31日  岡山地裁  平26(行ウ)15号 不当利得返還請求事件
(39)平成29年11月29日  徳島地裁  平26(行ウ)14号 政務調査費返還請求事件
(40)平成29年12月 8日  札幌地裁  平24(行ウ)3号 政務調査費返還履行請求事件
(41)平成29年11月28日  岡山地裁  平27(行ウ)16号 不当利得返還請求事件
(42)平成29年11月 2日  仙台地裁  平26(行ウ)2号 政務調査費返還履行等請求事件
(43)平成29年10月 4日  最高裁第二小法廷  平29(行フ)2号 文書提出命令申立て却下決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件
(44)平成29年 8月30日  さいたま地裁  平27(行ウ)12号 埼玉県議会政務調査費返還事件
(45)平成29年 7月18日  奈良地裁   平29(わ)82号 虚偽有印公文書作成・同行使、詐欺、有印私文書偽造・同行使、政治資金規正法違反被告事件
(46)平成29年 7月10日  東京高裁  平28(行コ)325号 神奈川県議会議員政務活動費不正受給確認請求控訴事件
(47)平成29年 6月29日  宇都宮地裁  平23(行ウ)8号 政務調査費返還履行請求事件
(48)平成29年 6月29日  名古屋地裁  平29(ワ)485号 弁護士費用請求事件
(49)平成29年 5月26日  大阪高裁  平28(行コ)199号 不当利得返還等請求行為・同附帯請求控訴事件
(50)平成29年 5月12日  東京地裁  平28(ワ)24577号 損害賠償請求事件
(51)平成29年 4月27日  東京地裁  平25(行ウ)811号 住民訴訟事件
(52)平成29年 4月25日  神戸地裁  平26(行ウ)57号 政務調査費等返還請求事件
(53)平成29年 4月21日  仙台高裁  平28(行コ)12号・平28(行コ)20号 山形県議会議員政務調査費返還等請求控訴、同附帯控訴事件
(54)平成29年 4月12日  名古屋高裁金沢支部  平28(行コ)13号 政務調査費返還請求控訴事件
(55)平成29年 3月30日  広島高裁岡山支部  平28(行コ)2号 不当利得返還請求控訴事件
(56)平成29年 3月29日  広島高裁  平28(行コ)22号 不当利得返還請求住民訴訟控訴事件
(57)平成29年 3月24日  高松高裁  平28(行ス)2号
(58)平成29年 3月16日  札幌地裁  平24(行ウ)6号 政務調査費返還履行請求事件
(59)平成29年 3月14日  東京高裁  平28(行コ)413号 損害賠償請求住民訴訟控訴事件
(60)平成29年 3月 1日  名古屋高裁金沢支部  平28(行コ)11号 政務調査費返還請求控訴事件
(61)平成29年 2月 1日 仙台地裁  平26(行ウ)31号 海外視察費返還履行請求事件
(62)平成29年 1月31日  仙台地裁  平25(行ウ)11号 政務調査費返還履行等請求事件
(63)平成28年12月27日  東京地裁  平26(ワ)1916号 損害賠償請求事件
(64)平成28年12月27日  奈良地裁  平27(行ウ)15号 奈良県議会会派並びに同議会議員に係る不当利得返還請求事件
(65)平成28年12月21日  最高裁第二小法廷  平28(行ヒ)292号 政務調査費返還履行請求事件
(66)平成28年12月21日  最高裁第二小法廷  平28(行ツ)253号・平28(行ヒ)291号 政務調査費返還履行請求事件
(67)平成28年12月21日  最高裁第二小法廷 平27(行ヒ)389号
(68)平成28年12月15日  最高裁第一小法廷  平28(行ツ)164号・平28(行ヒ)173号
(69)平成28年12月15日  最高裁第一小法廷 平28(行ツ)163号・平28(行ヒ)172号
(70)平成28年11月29日  甲府地裁  平26(行ウ)4号 政務調査費返還請求事件
(71)平成28年11月10日  広島高裁岡山支部  平27(行コ)11号 不当利得返還請求控訴事件
(72)平成28年10月27日  金沢地裁  平27(行ウ)6号 政務調査費返還請求事件
(73)平成28年10月26日  さいたま地裁  平26(行ウ)62号 損害賠償請求住民訴訟事件
(74)平成28年10月12日  徳島地裁  平28(わ)196号 虚偽有印公文書作成・同行使,詐欺被告事件
(75)平成28年 9月29日  大阪地裁  平26(行ウ)81号・平26(行ウ)116号 平成24年度茨木市議会政務調査費返還請求事件、平成24年度(2月~3月分)茨木市議会政務調査費返還請求事件
(76)平成28年 9月29日  金沢地裁  平27(行ウ)2号 政務調査費返還請求事件
(77)平成28年 9月14日  高松地裁  平28(行ク)1号
(78)平成28年 8月 3日  横浜地裁  平27(行ウ)25号 神奈川県議会議員政務活動費不正受給確認請求事件
(79)平成28年 7月 6日  神戸地裁  平27(わ)825号 虚偽有印公文書作成、虚偽有印公文書行使、詐欺被告事件
(80)平成28年 6月28日  最高裁第三小法廷  平25(行ヒ)562号 不当利得返還等請求行為請求事件
(81)平成28年 6月22日  仙台高裁  平27(行コ)2号・平27(行コ)9号 政務調査費返還履行等請求控訴、同附帯控訴事件
(82)平成28年 6月22日  山口地裁  平26(行ウ)7号 不当利得返還請求住民訴訟事件
(83)平成28年 5月17日  山形地裁  平23(行ウ)2号 山形県議会議員政務調査費返還等請求事件
(84)平成28年 4月27日  岡山地裁  平25(行ウ)12号 不当利得返還請求事件
(85)平成28年 4月22日  新潟地裁  平25(行ウ)7号 政務調査費返還履行請求事件
(86)平成28年 4月13日  福井地裁  平25(行ウ)2号 2011年度福井県議会政務調査費人件費等返還請求事件
(87)平成28年 3月22日  札幌高裁  平27(行コ)11号 政務調査費返還履行請求控訴事件
(88)平成28年 3月22日  東京地裁  平26(行ウ)582号 政務活動費返還請求事件
(89)平成28年 3月11日  東京地裁  平25(行ウ)677号 政務調査研究費返還請求事件
(90)平成27年12月24日  名古屋高裁  平26(行コ)11号 愛知県議会議員政務調査費住民訴訟控訴事件
(91)平成27年12月21日  名古屋高裁金沢支部  平27(行ケ)4号 裁決取消、当選取消請求事件
(92)平成27年10月27日  岡山地裁  平24(行ウ)15号 不当利得返還請求事件
(93)平成27年 9月17日  東京高裁  平27(行コ)110号 政務調査費返還請求控訴事件
(94)平成27年 6月24日  宇都宮地裁  平22(行ウ)8号 政務調査費返還履行請求事件
(95)平成27年 6月12日  札幌高裁  平26(行コ)12号 政務調査費返還履行請求控訴事件
(96)平成27年 5月26日  札幌地裁  平21(行ウ)36号 政務調査費返還履行請求事件
(97)平成27年 4月 8日  大阪地裁  平24(行ウ)129号 政務調査費返還請求事件
(98)平成27年 2月26日  東京地裁  平26(行ウ)209号 政務調査費返還請求事件
(99)平成27年 1月13日  長崎地裁  平24(ワ)530号 政務調査費返還請求事件
(100)平成26年12月18日  奈良地裁  平25(行ウ)11号 政務調査費違法支出不当利得返還命令請求事件


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④政治活動用事前街頭ポスターの新規掲示交渉→→→ポスター掲示(貼付)許可交渉は、完全成果報酬|完全成功報酬
⑤掲示(貼付)交渉後における、掲示許可承諾者に対してのフォローおよびクレーム対応→→→完全無料
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