ドブ板の学校【座学研修】中級講座(７)チラシ手渡し演習（街角編） 配る場所・声のトーン／受け取ってもらうひと言／無視されても笑顔を維持する方法
「どぶ板政治活動 中級講座30コマ」の第7講義
「チラシ手渡し演習（街角編）」は、選挙の最前線とも言える「街頭の直接対話」をテーマにした講座です。
ただチラシを配るのではなく、「伝える」「印象を残す」「関係性の入口をつくる」ことが目的です。
第7講義「チラシ手渡し演習（街角編）」
― 配る場所・声のトーン／受け取ってもらうひと言／無視されても笑顔を維持する方法 ―
◆ この講座の目的
「街頭でのチラシ配り」が苦手な人でも、自然な態度と声かけができるようになる
配布行動を“作業”から“対話の入口”に変える
無視・拒否・冷たい視線にも負けないメンタルと表情管理の技術を習得する
◆ 指導項目と実践内容
① 配る場所の選定：人流×余裕
| ポイント | 説明 |
|---|---|
| 交差点・信号待ち | 一時的に立ち止まる人が多く、声が届きやすい |
| バス停・スーパー前 | 時間に少し余裕がある人が多い |
| 駅の構内や改札横 | 避ける（急いでいて無視率が高い） |
② 声のトーンと立ち姿
| 要素 | 実践ポイント |
|---|---|
| 声 | 元気すぎず、落ち着いたトーンで「どうぞ〜」 語尾を伸ばさない |
| 表情 | 常に「自分の身内に話しかける」くらいの笑顔 |
| 立ち方 | 背筋を伸ばして正面を向く／手は胸より前に出す（渡しやすい） |
| 距離感 | 歩道をふさがず、道の端に立つ／対面しすぎない斜めの位置が理想 |
③ 受け取ってもらえる一言
渡すときの一言が「興味のトリガー」になります。
内容よりも“タイミング”と“声の感じ”が重要。
定番の例
「地域のこと、書いてます」
「読んでもらえたらうれしいです」
「○○町の○○です、活動報告です」
「お時間ないときはカバンにでも入れといてくださいね！」
NG例
「選挙出ます！応援してください！」（圧が強い）
「お願いします、受け取ってください…」（下手に出すぎ）
→ お願いではなく「自然な会話の入口」になる言葉がベストです。
④ 無視・拒否されたときの対応法
街角では、8割以上が無視か拒否されるのが前提です。
重要なのは「次の一枚」に影響を残さないこと。
| 状況 | 対処の心得 |
|---|---|
| 無視された | 笑顔を崩さず次の人へ（無理に追わない） |
| 手を振って断られた | 軽く会釈だけ返して深追いしない |
| 不機嫌に言われた | 「失礼しました！」と明るく即応 |
※「断ったのに、笑顔だったあの人誰だろう？」と後から思い出されることがある→ 印象を残すのは、“反応した後の表情”である
◆ 実践演習（ロールプレイ内容）
グループで役割を交代しながら「渡す人」と「通行人」を演じる
受け取ってもらえる言葉の引き出しを増やすワーク
無視されたときの立ち振る舞いを、動画で撮影＆表情確認
実際に街角で短時間配布し、反応率を記録 → 振り返り分析
◆ 応用編：観察からの修正力
「どの時間帯・どの属性に反応がいいか」観察メモを取る
話しかけの一言を数パターン試し、反応率を比較する
| 話しかけの一言 | 配布枚数（30分） | 反応数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 「地域の話を書きました」 | 50 | 12 | 高齢者の反応が良かった |
| 「活動報告です、読んでください」 | 50 | 8 | 若い人は受け取りづらい様子 |
◆ この講座で身につく力
| スキル | 内容 |
|---|---|
| 対面アプローチ力 | 街角でも自然な声がけと笑顔で配布できる |
| 心理的耐性力 | 無視や拒否に折れない心を保つ訓練 |
| リアクション観察力 | 人の動き・視線・態度からチャンスを読む力 |
◆ 最後に：街角配布は「顔の見える一票集め」
ただ配るのではなく、「出会いのきっかけ」「接点の設計」こそが街角配布の価値です。
笑顔で配り、受け取ってくれた人の顔とリアクションを小さくメモして記録し、次の対話へつなげましょう。
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