政治と選挙Q&A「政党 参議院議員 ポスター」に関する裁判例(83)昭和62年 3月 3日 最高裁第三小法廷 昭59(あ)1090号 大分県屋外広告物条例違反被告事件
政治と選挙Q&A「政党 参議院議員 ポスター」に関する裁判例(83)昭和62年 3月 3日 最高裁第三小法廷 昭59(あ)1090号 大分県屋外広告物条例違反被告事件
裁判年月日 昭和62年 3月 3日 裁判所名 最高裁第三小法廷 裁判区分 判決
事件番号 昭59(あ)1090号
事件名 大分県屋外広告物条例違反被告事件
裁判結果 棄却 文献番号 1987WLJPCA03031051
要旨
◆大分県屋外広告物条例三三条一号、四条一項三号を適用しても憲法二一条一項に違反しないとされた事例
◆大分県屋外広告物条例で広告物の表示を禁止されている街路樹二本の各支柱に、政党の演説会開催の告知宣伝を内容とするいわゆるプラカード式ポスター各一枚を針金でくくりつけた所為につき、同条例三三条一号、四条一項三号の各規定を適用してこれを処罰しても憲法二一条一項に違反しない。(補足意見がある。)
新判例体系
公法編 > 憲法 > 憲法〔昭和二一年一一… > 第三章 国民の権利及… > 第二一条 > ○表現の自由 > (四)法令の合憲性 > B 公安条例関係 > 昭和三九年大分県条例第七一号
◆大分県屋外広告物条例で広告物の表示を禁止されている街路樹二本の各支柱に、政党の演説会開催の告知宣伝を内容とするいわゆるプラカード式ポスター各一枚を針金でくくりつけた所為につき、同条例第三三条第一号、第四条第一項第三号の各規定を適用してこれを処罰しても、憲法第二一条第一項に違反しない。
裁判経過
控訴審 昭和59年 7月17日 福岡高裁 判決 昭58(う)487号 大分県屋外広告物条例違反被告事件
第一審 昭和58年 6月21日 大分簡裁 判決 昭55(ろ)66号 大分県屋外広告物条例違反被告事件
出典
刑集 41巻2号15頁
裁判集刑 245号681頁
裁時 961号2頁
判タ 633号128頁
判時 1227号141頁
評釈
高橋省吾・最高裁判所判例解説 刑事篇(昭和62年度) 21頁
高橋省吾・判解2事件・曹時 39巻12号274頁
吉永祐介・判タ 638号71頁
高橋省吾・ジュリ 888号66頁
市川正人・ジュリ臨増 910号20頁(昭62重判解)
戸松秀典・判評 346号64頁(判時1250号210頁)
金井光生・ジュリ別冊 245号124頁(憲法判例百選Ⅰ 第7版)
金井光生・ジュリ別冊 217号130頁(憲法判例百選Ⅰ 第6版)
金井光生・ジュリ別冊 186号128頁(憲法判例百選Ⅰ 第5版)
宍戸常寿・ジュリ別冊 168号218頁(地方自治判例百選 第3版)
大林文敏・ジュリ別冊 154号130頁(憲法判例百選Ⅰ 第4版)
大林文敏・ジュリ別冊 130号122頁(憲法判例百選Ⅰ 第3版)
戸松秀典・ジュリ別冊 125号36頁(地方自治判例百選 第2版)
大林文敏・ジュリ別冊 95号96頁(憲法判例百選Ⅰ 第2版)
内田文昭・警察研究 64巻4号51頁
紙谷雅子・法教 85号108頁
大沢秀介・法教別冊 89号8頁(付録・判例セレクト1987)
金井光生・行政社会論集(福島大学) 23巻4号115頁
最新判例研究会・捜査研究 429号77頁
(判例紹介)・警察時報 42巻7号128頁
戸波江二・法セ 394号107頁
戸波江二・法セ増刊(最新判例演習室1988) 40頁
日本評論社・法時 59巻8号111頁
参照条文
条例
日本国憲法21条
裁判年月日 昭和62年 3月 3日 裁判所名 最高裁第三小法廷 裁判区分 判決
事件番号 昭59(あ)1090号
事件名 大分県屋外広告物条例違反被告事件
裁判結果 棄却 文献番号 1987WLJPCA03031051
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人河野善一郎、同岡村正淳、同安東正美、同古田邦夫、同指原幸一の上告趣意のうち、憲法二一条一項違反をいう点は、大分県屋外広告物条例は、屋外広告物法に基づいて制定されたもので、右法律と相俟って、大分県における美観風致の維持及び公衆に対する危害防止の目的のために、屋外広告物の表示の場所・方法及び屋外広告物を掲出する物件の設置・維持について必要な規制をしているところ、国民の文化的生活の向上を目途とする憲法の下においては、都市の美観風致を維持することは、公共の福祉を保持する所以であり、右の程度の規制は、公共の福祉のため、表現の自由に対し許された必要かつ合理的な制限と解することができるから(最高裁昭和二三年(れ)第一三〇八号同二四年五月一八日大法廷判決・刑集三巻六号八三九頁、同昭和二四年(れ)第二五九一号同二五年九月二七日大法廷判決・刑集四巻九号一七九九頁、同昭和四一年(あ)第五三六号同四三年一二月一八日大法廷判決・刑集二二巻一三号一五四九頁参照)、大分県屋外広告物条例で広告物の表示を禁止されている街路樹二本の各支柱に、日本共産党の演説会開催の告知宣伝を内容とするいわゆるプラカード式ポスター各一枚を針金でくくりつけた被告人の本件所為につき、同条例三三条一号、四条一項三号の各規定を適用してこれを処罰しても憲法二一条一項に違反するものでないことは、前記各大法廷判例の趣旨に徴し明らかであって、所論は理由がなく、その余は、事実誤認、単なる法令違反の主張であって、適法な上告理由に当たらない。
よって、刑訴法四〇八条により、主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官伊藤正己の補足意見があるほか、裁判官全員一致の意見によるものである。
裁判官伊藤正己の補足意見は、次のとおりである。
一 法廷意見は、その引用する各大法廷判例の趣旨に徴し、被告人の本件所為について、大分県屋外広告物条例(以下、「本条例」という。)の規定を適用してこれを処罰しても、憲法二一条一項に違反するものではないと判示している。私も法廷意見の結論には異論がない。しかし、本件は、本条例を適用して政治的な情報の伝達の自由という憲法の保障する表現の自由の核心を占めるものに対し、軽微であるとはいえ刑事罰をもって抑制を加えることにかかわる事案であって、極めて重要な問題を含むものであるから、若干の意見を補足しておきたい。
二 本条例及びその基礎となっている屋外広告物法は、いずれも美観風致の維持と公衆に対する危害の防止とを目的として屋外広告物の規制を行っている。この目的が公共の福祉にかなうものであることはいうまでもない。そして、このうち公衆への危害の防止を目的とする規制が相当に広い範囲に及ぶことは当然である。政治的意見を表示する広告物がいかに憲法上重要な価値を含むものであっても、それが落下したり倒壊したりすることにより通行人に危害を及ぼすおそれのあるときに、その掲出を容認することはできず、むしろそれを除去することが関係当局の義務とされよう。これに反して、美観風致の維持という目的については、これと同様に考えることができない。何が美観風致にあたるかの判断には趣味的要素も含まれ、特定の者の判断をもって律することが適切でない場合も少なくなく、それだけに美観風致の維持という目的に適合するかどうかの判断には慎重さが要求されるといえる。しかしながら、現代の社会生活においては、都市であると田園であるとをとわず、ある共通の通念が美観風致について存在することは否定できず、それを維持することの必要性は一般的に承認を受けているものということができ、したがって、抽象的に考える限り、美観風致の維持を法の規制の目的とすることが公共の福祉に適合すると考えるのは誤りではないと思われる。
当裁判所は、本条例と同種の大阪市の条例について、法廷意見も説示するように、国民の文化的生活の向上を目途とする憲法の下においては、都市の美観風致を維持することは、公共の福祉を保持する所以であり、右条例の規定する程度の規制は、公共の福祉のため、表現の自由に対し許された必要かつ合理的な制限と解することができるとし、右大阪市の条例の定める禁止規定を違憲無効ということができないと判示しているが(昭和四一年(あ)第五三六号同四三年一二月一八日大法廷判決・刑集二二巻一三号一五四九頁)、これも、前記のような通念の存在を前提として、当該条例が法令違憲といえない旨を明らかにしたものであり、その結論は是認するに足りよう。しかし、この判例の示す理由は比較的簡単であって、その考え方について十分の論証がされているかどうかについては疑いが残る。美観風致の維持が表現の自由に法的規制を加えることを正当化する目的として肯認できるとしても、このことは、その目的のためにとられている手段を当然に正当化するものでないことはいうまでもない。正当な目的を達成するために法のとる手段もまた正当なものでなければならない。右の大法廷判例が当該条例の定める程度の規制が許されるとするのは、条例のとる手段もまた美観風致の維持のため必要かつ合理的なものとして正当化されると考えているとみられるが、その根拠は十分に示されていない。例えば、一枚の小さなビラを電柱に貼付する所為もまたそこで問題とされる大阪市の条例の規制を受けるものであったが、このような所為に対し、美観風致の維持を理由に、罰金刑とはいえ刑事罰を科することが、どうして憲法的自由の抑制手段として許される程度をこえないものといえるかについて、判旨からうかがうことができないように思われる。
このように考えると、右の判例の結論を是認しうるとしても、当該条例が憲法からみて疑問の余地のないものということはできない。それが手段を含めて合憲であるというためには、さらにたちいって検討を行う必要があると思われる。
三 そこで、本件で問題となっている本条例についてその採用する規制手段を考察してみると、次のような疑点を指摘することができる。
(1) 本条例の規制の対象となる屋外広告物には、政治的な意見や情報を伝えるビラ、ポスター等が含まれることは明らかであるが、これらのものを公衆の眼にふれやすい場所、物件に掲出することは、極めて容易に意見や情報を他人に伝達する効果をあげうる方法であり、さらに街頭等におけるビラ配布のような方法に比して、永続的に広範囲の人に伝えることのできる点では有効性にまさり、かつそのための費用が低廉であって、とくに経済的に恵まれない者にとって簡便で効果的な表現伝達方法であるといわなければならない。このことは、商業広告のような営利的な情報の伝達についてもいえることであるが、とくに思想や意見の表示のような表現の自由の核心をなす表現についてそういえる。簡便で有効なだけに、これらを放置するときには、美観風致を害する情況を生じやすいことはたしかである。しかし、このようなビラやポスターを貼付するに適当な場所や物件は、道路、公園等とは性格を異にするものではあるが、私のいうパブリック・フォーラム(昭和五九年(あ)第二〇六号同年一二月一八日第三小法廷判決・刑集三八巻一二号三〇二六頁における私の補足意見参照)たる性質を帯びるものともいうことができる。そうとすれば、とくに思想や意見にかかわる表現の規制となるときには、美観風致の維持という公共の福祉に適合する目的をもつ規制であるというのみで、たやすく合憲であると判断するのは速断にすぎるものと思われる。
(2) 思想や意見の伝達の自由の側面からみると、本条例の合憲性について検討を要する問題は少なくない。
人権とくに表現の自由のように優越的地位を占める自由権の制約は、規制目的に照らして必要最少限度をこえるべきではないと解されており、原判決もこの原則を是認しつつ、本条例が街路樹等の「支柱」をも広告物掲出の禁止対象物件にしていることには合理的根拠のあること、それが広告物掲出可能な物件のすべてを禁止対象にとりこみ、屋外広告物の掲出を実質上全面禁止とするに等しい状態においているとすることができないこと、行政的対応のみでは禁止目的を達成できないことなどをあげて、本条例が必要最少限度の原則に反するものではないと判示している。
しかし、右のような理由をもって本条例のとる手段が規制目的からみて必要最少限度をこえないものと断定しうるであろうか。「支柱」もまた掲出禁止物件とされることを明示した条例は少ないが、支柱も街路樹に付随するものとして、これを含めることは不当とはいえないかもしれない。しかし例えば、「電柱」類はかなりの数の条例では掲出禁止物件から除かれているところ、規制に地域差のあることを考慮しても、それらの条例は、最少限度の必要性をみたしていないとみるのであろうか。あるいは、大分県の特殊性がそれを必要としていると考えられるのであろうか。
また、行政的対応と並んで、刑事罰を適用することが禁止目的の達成に有効であることはたしかであるが、刑事罰による抑制は極めて謙抑であるべきであると考えられるから、行政的対応のみでは目的達成が可能とはいえず、刑事罰をもって規制することが有効であるからこれを併用することも必要最少限度をこえないとするのは、いささか速断にすぎよう。表現の自由の刑事罰による制約に対しては、その保護すべき法益に照らし、いっそう慎重な配慮が望まれよう。
(3) 本条例の定める一定の場所や物件が広告物掲出の禁止対象とされているとしても、これらの広告物の内容を適法に伝達する方法が他に広く存在するときは、憲法上の疑義は少なくなり、美観風致の維持という公共の福祉のためある程度の規制を行うことが許容されると解されるから、この点も検討に値する。街頭におけるビラの配布や演説その他の広報活動などは、同じ内容を伝える方法として用いられるが、これらは、広告物の掲出とは性質を異にするところがあり一応別としても、公共の掲示場が十分に用意されていたり、禁止される場所や物件が限定され、これ以外に貼付できる対象で公衆への伝達に適するものが広く存在しているときには、本条例の定める規制も違憲とはいえないと思われる。しかし、本件においてこれらの点は明らかにされるところではない。また、所有者の同意を得て私有の家屋や塀などを掲出場所として利用することは可能である。しかし、一般的に所有者の同意を得ることの難易は測定しがたいところであるし、表現の自由の保障がとくに社会一般の共感を得ていない思想を表現することの確保に重要な意味をもつことを考えると、このような表現にとって、所有者の同意を得ることは必ずしも容易ではないと考えられるのであり、私有の場所や物件の利用可能なことを過大に評価することはできないと思われる。
四 以上のように考えてくると、本条例は、表現の自由、とくに思想、政治的意見や情報の伝達の観点からみるとき、憲法上の疑義を免れることはできないであろう。しかしながら、私は、このような疑点にもかかわらず、本条例が法令として違憲無効であると判断すべきではないと考えている。したがって、大阪市の条例の違憲性を否定した大法廷判例は、変更の必要をみないと解している。
本条例の目的とするところは、美観風致の維持と公衆への危害の防止であって、表現の内容はその関知するところではなく、広告物が政治的表現であると、営利的表現であると、その他いかなる表現であるとを問わず、その目的からみて規制を必要とする場合に、一定の抑制を加えるものである。もし本条例が思想や政治的な意見情報の伝達にかかる表現の内容を主たる規制対象とするものであれば、憲法上厳格な基準によって審査され、すでにあげた疑問を解消することができないが、本条例は、表現の内容と全くかかわりなしに、美観風致の維持等の目的から屋外広告物の掲出の場所や方法について一般的に規制しているものである。この場合に右と同じ厳格な基準を適用することは必ずしも相当ではない。そしてわが国の実情、とくに都市において著しく乱雑な広告物の掲出のおそれのあることからみて、表現の内容を顧慮することなく、美観風致の維持という観点から一定限度の規制を行うことは、これを容認せざるをえないと思われる。もとより、表現の内容と無関係に一律に表現の場所、方法、態様などを規制することが、たとえ思想や意見の表現の抑制を目的としなくても、実際上主としてそれらの表現の抑制の効果をもつこともありうる。そこで、これらの法令は思想や政治的意見の表示に適用されるときには違憲となるという部分違憲の考え方や、もともとそれはこのような表示を含む広告物には適用されないと解釈した上でそれを合憲と判断する限定解釈の考え方も主張されえよう。しかし、美観風致の維持を目的とする本条例について、右のような広告物の内容によって区別をして合憲性を判断することは必ずしも適切ではないし、具体的にその区別が困難であることも少なくない。以上のように考えると、本条例は、その規制の範囲がやや広きに失するうらみはあるが、違憲を理由にそれを無効の法令と断定することは相当ではないと思われる。
五 しかしながら、すでにのべたいくつかの疑問点のあることは、当然に、本条例の適用にあたっては憲法の趣旨に即して慎重な態度をとるべきことを要求するものであり、場合によっては適用違憲の事態を生ずることをみのがしてはならない。本条例三六条(屋外広告物法一五条も同じである。)は、「この条例の適用にあたっては、国民の政治活動の自由その他国民の基本的人権を不当に侵害しないように留意しなければならない。」と規定している。この規定は、運用面における注意規定であって、論旨のように、この規定にもとづいて公訴棄却又は免訴を主張することは失当であるが、本条例も適用違憲とされる場合のあることを示唆しているものといってよい。したがって、それぞれの事案の具体的な事情に照らし、広告物の貼付されている場所がどのような性質をもつものであるか、周囲がどのような状況であるか、貼付された広告物の数量・形状や、掲出のしかた等を総合的に考慮し、その地域の美観風致の侵害の程度と掲出された広告物にあらわれた表現のもつ価値とを比較衡量した結果、表現の価値の有する利益が美観風致の維持の利益に優越すると判断されるときに、本条例の定める刑事罰を科することは、適用において違憲となるのを免れないというべきである。
原判決は、その認定した事実関係の下においては、本条例三三条一号、四条一項三号を本件に適用することが違憲であると解することができないと判示するが、いかなる利益較量を行ってその結論を得たかを明確に示しておらず、むしろ、原審の認定した事実関係をみると、すでにのべたような観点に立った較量が行われたあとをうかがうことはできず、本条例は法令として違憲無効ではないことから、直ちにその構成要件に該当する行為にそれを適用しても違憲の問題を生ずることなく、その行為の可罰性は否定されないとしているように解される。このように適用違憲の点に十分の考慮が払われていない原判決には、その結論に至る論証の過程において理由不備があるといわざるをえない。
しかしながら、本件において、被告人は、政党の演説会開催の告知宣伝を内容とするポスター二枚を掲出したものであるが、記録によると、本件ポスターの掲出された場所は、大分市東津留商店街の中心にある街路樹(その支柱も街路樹に付随するものとしてこれと同視してよいであろう。)であり、街の景観の一部を構成していて、美観風致の維持の観点から要保護性の強い物件であること、本件ポスターは、縦約六〇センチメートル、横約四二センチメートルのポスターをベニヤ板に貼付して角材に釘付けしたいわゆるプラカード式ポスターであって、それが掲出された街路樹に比べて不釣合いに大きくて一目につきやすく、周囲の環境と調和し難いものであること、本件現場付近の街路樹には同一のポスターが数多く掲出されているが、被告人の本件所為はその一環としてなされたものであることが認められ、以上の事実関係の下においては、前述のような考慮を払ったとしても、被告人の本件所為の可罰性を認めた原判決の結論は是認できないものではない。したがって、本件の上告棄却の結論はやむをえないものと思われる。
(裁判長裁判官 安岡滿彦 裁判官 伊藤正己 裁判官 長島 敦 裁判官 坂上寿夫)
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政治と選挙の裁判例「政党 参議院議員 ポスター」に関する裁判例一覧
(1)昭和29年 2月 8日 東京高裁 昭28(ナ)8号 参議院全国選出議員選挙の一部無効に関する訴訟事件 〔佐野市参院選挙無効事件・控訴審〕
(2)昭和29年 1月18日 東京高裁 昭28(う)2663号 公職選挙法違反被告事件
(3)昭和28年12月16日 最高裁大法廷 昭27(あ)2226号 昭和二五年政令第三二五号占領目的阻害行為処罰令違反被告事件
(4)昭和28年12月 4日 最高裁第二小法廷 昭28(オ)650号 県会議員当選無効異議棄却決定取消請求事件
(5)昭和28年12月 1日 最高裁第三小法廷 昭28(オ)681号 市議会議員の選挙の効力に関する訴願裁決取消請求上告事件
(6)昭和28年11月28日 東京高裁 事件番号不詳〔3〕 公職選挙法違反被告事件
(7)昭和28年11月28日 名古屋高裁 事件番号不詳 公職選挙法違反被告事件
(8)昭和28年11月17日 最高裁第三小法廷 昭27(オ)303号 憲法違背是正請求上告事件
(9)昭和28年10月28日 東京地裁 昭28(む)1337号 裁判官忌避申立事件 〔メーデー騒擾事件における忌避申立却下決定〕
(10)昭和28年10月14日 福岡高裁 昭28(う)1961号・昭28(う)1958号・昭28(う)1962号・昭28(う)1960号・昭28(う)1963号・昭28(う)1959号 公務執行妨害被告事件
(11)昭和28年 8月14日 福岡高裁 昭28(う)869号 公職選挙法違反被告事件
(12)昭和28年 7月28日 名古屋高裁 昭28(く)21号 保釈決定に対する抗告申立事件
(13)昭和28年 7月22日 最高裁大法廷 昭27(あ)2868号 昭和二五年政令第三二五号占領目的阻害行為処罰令違反被告事件
(14)昭和28年 7月18日 浦和地裁 事件番号不詳 強盗殺人未遂等被告事件
(15)昭和28年 7月16日 大阪高裁 昭28(う)695号 公職選挙法違反被告事件
(16)昭和28年 7月14日 東京高裁 昭27(く)76号 刑事訴訟法二六六条の請求棄却決定に対する抗告事件
(17)昭和28年 5月27日 東京高裁 昭26(ネ)672号・昭26(ネ)671号 休職処分取消請求控訴事件
(18)昭和28年 5月15日 東京高裁 昭28(ナ)3号 区教育委員選挙無効訴訟事件
(19)昭和28年 4月30日 大阪高裁 昭25(ネ)386号 放学処分取消請求控訴事件
(20)昭和28年 4月27日 東京高裁 昭27(う)4629号 道路交通取締法違反被告事件
(21)平成 2年 8月31日 大阪地裁 平元(わ)3232号 公職選挙法違反被告事件
(22)平成 2年 7月20日 京都地裁 昭62(ワ)3002号 損害賠償請求事件
(23)平成 2年 7月18日 福岡高裁 昭59(行コ)3号・昭59(行コ)8号 法人税更正処分取消、贈与税・所得税課税処分取消請求控訴事件
(24)平成 2年 7月18日 福岡高裁 昭59(行コ)4号 贈与税・所得税課税処分取消請求控訴事件 〔熊本鼠(ねずみ)講事件〕
(25)平成 2年 7月11日 東京地裁 平元(行ウ)121号 区政懇談会住民訴訟事件
(26)平成 2年 6月29日 水戸地裁 昭63(ワ)264号 市立コミュニティセンターの使用許可を取消されたことによる損害賠償請求事件
(27)平成 2年 5月30日 名古屋高裁金沢支部 平元(行ケ)1号 参議院石川県選挙区選出議員選挙当選無効請求事件判決
(28)平成 2年 4月17日 最高裁第三小法廷 昭61(オ)800号 損害賠償請求事件 〔政見放送削除事件・上告審〕
(29)平成 2年 3月30日 熊本地裁八代支部 昭59(ワ)105号 名誉回復等請求事件
(30)平成 2年 3月27日 金沢地裁 昭63(わ)399号 強制わいせつ事件
(31)平成 2年 3月26日 東京地裁 平元(ワ)5194号 損害賠償請求事件
(32)平成 2年 3月23日 東京地裁 昭61(ワ)4530号 謝罪広告請求事件
(33)平成 2年 2月13日 広島地裁 昭58(ワ)381号 雇用関係存在確認等請求事件 〔国鉄清算事業団(広島鉄道管理局広島運転所等)事件〕
(34)平成元年12月18日 東京地裁 昭58(行ウ)114号 一般旅券発給拒否処分取消請求事件
(35)平成元年11月30日 福岡地裁小倉支部 昭63(ワ)200号 損害賠償請求事件 〔築城公民館使用許可取消損害賠償請求事件〕
(36)平成元年10月30日 大阪地裁 昭59(ワ)6896号 賃金保障金請求事件 〔大阪地区生コンクリート協同組合事件〕
(37)平成元年10月 3日 東京地裁 昭59(ワ)348号 損害賠償請求事件 〔家永教科書検定第三次訴訟・第一審〕
(38)平成元年 9月22日 大阪高裁 昭63(行コ)37号 更正処分取消請求控訴事件
(39)平成元年 8月30日 大阪高裁 昭61(ネ)1802号 会費一部返還請求控訴事件 〔大阪合同税理士会会費返還請求訴訟・控訴審〕
(40)平成元年 7月 5日 東京地裁 昭62(行ウ)91号・昭62(行ウ)88号・昭62(行ウ)90号・昭62(行ウ)92号 難民不認定処分取消請求事件
(41)平成元年 7月 4日 最高裁第三小法廷 昭61(行ツ)121号 違法処分行為による損害賠償代位請求事件 〔大臣就任祝賀式典住民訴訟事件・上告審〕
(42)平成元年 6月27日 東京高裁 昭57(行コ)38号 検定処分取消請求控訴事件 〔第二次家永教科書訴訟・差戻控訴審〕
(43)平成元年 3月31日 仙台地裁 昭62(ワ)296号 雇用契約関係存在確認等請求事件 〔国鉄小牛田駅事件〕
(44)平成元年 1月25日 大阪高裁 昭60(ネ)1727号 損害賠償請求事件
(45)昭和63年12月23日 神戸地裁 昭60(ワ)1394号・昭60(ワ)1395号 組合費等請求事件 〔全逓神戸港支部事件〕
(46)昭和63年12月20日 最高裁第三小法廷 昭60(オ)4号 家屋明渡等請求事件
(47)昭和63年11月28日 浦和地裁 昭58(ワ)740号 雇用関係存在確認等請求事件 〔国鉄職員(議員兼職・大宮車掌区)事件〕
(48)昭和63年11月 9日 東京高裁 昭62(行ケ)172号 裁決取消請求事件
(49)昭和63年 8月31日 大阪地裁 事件番号不詳〔2〕 更正処分取消請求事件
(50)昭和63年 7月15日 最高裁第二小法廷 昭57(オ)915号 損害賠償請求事件 〔麹町中学内申書事件・上告審〕
(51)昭和63年 6月30日 仙台高裁 昭62(行ケ)1号 当選の効力に関する決定取消請求事件
(52)昭和63年 4月28日 宮崎地裁 昭47(行ウ)3号 行政処分取消請求事件 〔宮崎県立大宮第二高校事件〕
(53)昭和63年 4月27日 東京地裁 昭59(行ウ)4号 帰化申請不許可処分取消請求事件
(54)昭和63年 4月26日 東京高裁 昭60(ネ)1289号・昭60(ネ)1287号・昭60(ネ)1571号 損害賠償請求各控訴事件 〔宮本宅電話盗聴事件・控訴審〕
(55)昭和63年 4月26日 福岡地裁 昭60(ワ)3017号・昭58(ワ)211号 労働契約存在確認等請求事件 〔国鉄職員(議員兼職・筑前前原駅ほか)事件〕
(56)昭和63年 4月18日 大津地裁 昭61(ワ)537号 謝罪広告等請求事件
(57)昭和63年 4月11日 最高裁第三小法廷 昭58(あ)770号 贈賄被告事件 〔大阪タクシー汚職事件・上告審〕
(58)昭和63年 3月25日 広島高裁 昭61(行ケ)2号 選挙無効請求事件
(59)昭和63年 3月24日 大阪地裁 昭61(行ウ)59号 大阪市長任務懈怠違法確認請求事件
(60)昭和63年 3月 8日 前橋地裁高崎支部 昭58(ワ)193号 雇用契約関係存在確認等請求事件 〔国鉄長野原自動車営業所事件〕
(61)昭和63年 2月25日 福岡地裁小倉支部 昭58(ワ)639号 労働契約存在確認等請求事件 〔国鉄職員(議員兼職・福岡県下)事件〕
(62)昭和63年 2月25日 仙台地裁 昭58(ワ)574号 雇用契約関係存在確認等請求事件 〔国鉄職員(議員兼職・小牛田駅)事件〕
(63)昭和63年 2月22日 東京地裁 昭60(ワ)12231号・昭59(ワ)14790号 損害賠償等請求事件
(64)昭和63年 2月16日 東京高裁 昭61(う)944号 公選法違反被告事件
(65)昭和63年 2月 5日 最高裁第二小法廷 昭59(オ)415号 損害賠償請求上告事件 〔東京電力塩山営業所事件・上告審〕
(66)昭和62年12月21日 大阪地裁 事件番号不詳 課税処分取消請求事件
(67)昭和62年10月27日 東京地裁 昭61(行ウ)47号 医師会立病院用地無償貸付違法住民訴訟事件
(68)昭和62年10月22日 東京高裁 昭61(行ケ)203号 選挙無効請求事件 〔昭和六一年衆議院議員選挙定数訴訟東京高裁判決〕
(69)昭和62年10月12日 大阪高裁 昭61(行ケ)1号 選挙無効請求事件
(70)昭和62年 9月29日 横浜地裁 昭55(ワ)124号 地位確認等請求事件 〔厚木自動車部品・全日産自動車労組事件〕
(71)昭和62年 9月28日 神戸地裁 昭51(行ウ)1号 損害賠償請求事件 〔八鹿闘争関連住民訴訟〕
(72)昭和62年 9月24日 最高裁第一小法廷 昭62(行ツ)14号 参議院選挙区選出議員定数配分規定違憲訴訟
(73)昭和62年 7月29日 東京高裁 昭59(う)263号 受託収賄、外国為替及び外国貿易管理法違反、贈賄、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反被告事件 〔ロッキード事件丸紅ルート・控訴審〕
(74)昭和62年 6月17日 東京地裁 昭60(ワ)1353号 損害賠償請求事件
(75)昭和62年 5月27日 東京地裁 昭59(ワ)2775号 損害賠償等請求事件
(76)昭和62年 5月25日 大阪地裁 昭59(ワ)4244号 地位確認等請求事件 〔佐世保重工業事件〕
(77)昭和62年 5月21日 高松高裁 昭58(行コ)7号 行政処分取消請求控訴事件 〔高知郵便局事件〕
(78)昭和62年 5月 7日 大阪地裁 昭54(ワ)8089号 従業員地位確認等請求事件 〔東亜ペイント事件〕
(79)昭和62年 4月30日 大阪地裁 昭60(ワ)6062号 不当利得金返還請求事件 〔豊田商事事件〕
(80)昭和62年 4月24日 最高裁第二小法廷 昭55(オ)1188号 反論文掲載請求事件 〔サンケイ新聞事件・上告審〕
(81)昭和62年 3月25日 名古屋高裁 昭61(行ケ)1号 選挙無効請求事件 〔衆参同日選挙事件〕
(82)昭和62年 3月 5日 盛岡地裁 昭57(行ウ)4号・昭56(行ウ)2号 損害賠償代位請求事件 〔岩手靖国神社公式参拝決議・玉串料支出違憲訴訟・第一審〕
(83)昭和62年 3月 3日 最高裁第三小法廷 昭59(あ)1090号 大分県屋外広告物条例違反被告事件
(84)昭和62年 2月19日 東京高裁 昭61(ネ)833号 損害賠償等請求控訴事件 〔総選挙当落予想表事件〕
(85)昭和62年 1月28日 千葉地裁 昭58(ワ)298号 雇用関係存在確認等請求事件 〔国鉄職員(職員兼職)事件〕
(86)昭和61年12月25日 京都地裁福知山支部 昭52(ワ)56号 損害賠償請求事件
(87)昭和61年 8月21日 大阪地裁 昭55(ワ)869号 会費一部返還請求事件 〔大阪合同税理士会会費返還請求事件・第一審〕
(88)昭和61年 8月19日 東京高裁 昭58(ネ)480号 出勤停止処分無効確認等請求控訴事件 〔日本アルミニウム建材事件〕
(89)昭和61年 8月14日 東京高裁 昭58(行ケ)124号 参議院東京都選挙区議員定数配分規定違憲訴訟第一審判決
(90)昭和61年 7月 1日 東京地裁 昭61(行ク)27号 執行停止申立事件
(91)昭和61年 5月23日 札幌地裁 昭59(ワ)882号 解雇無効確認等請求事件 〔まこと交通事件〕
(92)昭和61年 3月28日 大阪高裁 昭57(行コ)34号 違法処分行為による損害賠償代位請求控訴事件 〔大臣就任祝賀式典住民訴訟事件・控訴審〕
(93)昭和61年 3月25日 東京高裁 昭60(ネ)1204号・昭60(ネ)1117号 損害賠償請求事件 〔いわゆる政見放送削除事件・控訴審〕
(94)昭和61年 3月19日 東京高裁 昭49(ネ)1773号・昭50(ネ)1143号 損害賠償請求控訴事件 〔家永教科書裁判第一次訴訟・控訴審〕
(95)昭和61年 3月 3日 東京地裁 昭58(ワ)747号 損害賠償等請求事件 〔当落予想表事件〕
(96)昭和61年 2月26日 東京高裁 昭60(行ケ)119号 選挙無効請求事件 〔東京都議会議員定数不均衡訴訟〕
(97)昭和61年 2月13日 熊本地裁 昭55(ワ)55号 選挙権被選挙権停止処分無効確認等請求事件 〔南九州税理士会政治献金徴収拒否訴訟・第一審〕
(98)昭和61年 2月12日 東京高裁 昭60(ネ)1288号 損害賠償等請求控訴事件 〔「激戦区シリーズ」事件〕
(99)昭和61年 1月31日 東京地裁 昭55(行ウ)60号 建物移転命令取消請求事件
(100)昭和60年11月14日 東京高裁 昭59(ネ)1446号 損害賠償請求控訴事件 〔アメリカ語要語集事件〕
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■「後援会 入会 募集 獲得 代行」に関する裁判例一覧【1~100】
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■選挙の種類一覧
選挙①【衆議院議員総選挙】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙②【参議院議員通常選挙】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙③【一般選挙(地方選挙)】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙④【特別選挙(国政選挙|地方選挙)】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
(1)政治活動/選挙運動ポスター貼り ☆祝!勝つ!広報活動・事前街頭(単独/二連)選挙ポスター!
勝つ!選挙広報支援事前ポスター 政治選挙新規掲示ポスター貼付! 1枚から貼る事前選挙ポスター!
「政治活動・選挙運動ポスターを貼りたい!」という選挙立候補(予定)者のための、選挙広報支援プロ集団「選挙.WIN!」の事前街頭ポスター新規掲示プランです。
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(3)今すぐ無料でお見積りのご相談 ☆大至急スピード無料見積もり!選挙広報支援プランご提案
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(5)選べるドブ板選挙広報支援一覧 選挙.WIN!豊富な選挙立候補(予定)者広報支援プラン一覧!
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アポイントメント獲得代行/後援会イベントセミナー集客代行/組織構築支援/党員募集獲得代行(所属党本部要請案件)/演説コンサルティング/候補者ブランディング/敵対陣営/ネガティブキャンペーン(対策/対応)
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(7)地域密着型ポスターPR広告貼り 地域密着型ポスターPR広告(街頭外壁掲示許可交渉代行)
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(8)貼る専門!ポスター新規掲示! ☆貼!勝つ!広報活動・事前街頭(単独/二連)選挙ポスター!
政治活動/選挙運動ポスター貼り 勝つ!選挙広報支援事前ポスター 1枚から貼る事前選挙ポスター!
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(9)選挙立札看板設置/証票申請代行 絶対ここに設置したい!選挙立札看板(選挙事務所/後援会連絡所)
選挙事務所/後援会連絡所届出代行 公職選挙法の上限/立て札看板設置 1台から可能な選挙立札看板設置
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