「選挙妨害 ポスター」に関する裁判例(11)平成23年 5月30日 東京高裁 平23(ネ)378号 損害賠償、損害賠償等反訴請求控訴事件
「選挙妨害 ポスター」に関する裁判例(11)平成23年 5月30日 東京高裁 平23(ネ)378号 損害賠償、損害賠償等反訴請求控訴事件
裁判年月日 平成23年 5月30日 裁判所名 東京高裁 裁判区分 判決
事件番号 平23(ネ)378号
事件名 損害賠償、損害賠償等反訴請求控訴事件
裁判結果 原判決一部変更 上訴等 上告受理申立て 文献番号 2011WLJPCA05306002
要旨
◆大手新聞社である被控訴人の発行する県版の新聞紙上で、市長選挙候補者である控訴人が市税を滞納している旨の記事が掲載されたことにつき、控訴人が、本件記事は控訴人に取材もせずになされた虚偽報道であり妨害記事に当たるなどと主張して、記者会見を行い、ビラ約1万3000部を各日刊紙に折込配布し、また、本件記事掲載につき被控訴人を名誉毀損罪で告訴するよう依頼した弁護士をして記者会見をさせたため、被控訴人が、これら各行為による名誉毀損を主張して損害賠償を求めたのに対し、控訴人も本件記事による名誉毀損を主張して損害賠償を求めたところ、原審で被控訴人の請求のみ一部認容したため、控訴人が控訴した事案において、控訴人の反訴請求につき、控訴人が現に市税を滞納しているという部分の真実性は認められないものの、電話取材に対する控訴人の回答により記者が誤信したことには相当の理由があるとして、原審同様、反訴請求を棄却する一方、控訴人に取材がなかった、本件記事は妨害記事であるとする部分について控訴人の名誉毀損を認め、原判決を変更して、本訴請求を減額認定した事例
◆弁護士が受任事件に関して記者会見をするような場合には、法律専門家である弁護士の職責に照らして独自の判断に基づき適切に対応することが要請されるところ、この場合において、受任事件の依頼者は一定の意向を示すのが通常であるが、弁護士としては、その職責上、依頼者の意向よりも第一次的に弁護士としての判断と責任に基づいて対応すべきものであるから、依頼者としては、弁護士に対し意図的に虚偽の情報を提供する等して、弁護士の判断を誤らせた等の特段の事情がない限り、弁護士の行為について使用者責任を含む不法行為責任を負うものではないとされた事例
新判例体系
民事法編 > 民法 > 民法〔明治二九年法律… > 第三編 債権 > 第五章 不法行為 > 第七〇九条 > ○不法行為の一般的な… > (一)要件 > A 違法性(権利侵害… > (2)各種の権利侵害 > (レ)名誉の侵害 > (ⅱ)新聞による名誉毀損
◆全国紙の県版において報道された市長選挙候補者が市税を滞納している旨の記事につき、現に滞納していることの真実性は認められないが、取材に応じた候補者本人の回答から滞納の事実があると誤信したことに相当な理由があるときには名誉毀損は成立しない。
民事法編 > 民法 > 民法〔明治二九年法律… > 第三編 債権 > 第五章 不法行為 > 第七〇九条 > ○不法行為の一般的な… > (一)要件 > A 違法性(権利侵害… > (2)各種の権利侵害 > (レ)名誉の侵害 > (ⅲ)ノ六 取材対象者の供述
◆弁護士の受任事件に関する記者会見における発言が第三者の名誉毀損に当たるとしても、依頼者は、弁護士に対し意図的に虚偽の情報を提供して弁護士の判断を誤らせた等の特段の事情がない限り、弁護士の発言について、不法行為責任を負うものではない。
民事法編 > 民法 > 民法〔明治二九年法律… > 第三編 債権 > 第五章 不法行為 > 第七〇九条 > ○不法行為の一般的な… > (一)要件 > A 違法性(権利侵害… > (2)各種の権利侵害 > (レ)名誉の侵害 > (xv)ビラの配布
◆市長選挙候補者が市税を滞納している旨の新聞記事を掲載されたことにつき、記者が取材することなく報道したもので妨害記事である旨のビラを日刊紙各紙に約一万三〇〇〇部を折り込んで配布したこと等は、報道機関に対する名誉毀損に当たる。
裁判経過
第一審 平成22年12月15日 東京地裁 判決 平21(ワ)16235号・平22(ワ)32659号 損害賠償請求本訴事件、損害賠償等請求反訴事件
出典
判タ 1357号137頁
判時 2117号6頁
評釈
加藤新太郎・民事判例 4号156頁
慰謝料請求事件データファイル(名誉毀損・プライバシー侵害)
参照条文
民法709条
民法710条
裁判年月日 平成23年 5月30日 裁判所名 東京高裁 裁判区分 判決
事件番号 平23(ネ)378号
事件名 損害賠償、損害賠償等反訴請求控訴事件
裁判結果 原判決一部変更 上訴等 上告受理申立て 文献番号 2011WLJPCA05306002
控訴人 X
訴訟代理人弁護士 石井正二
被控訴人 株式会社Y新聞東京本社
代表者代表取締役 A
訴訟代理人弁護士 山川洋一郎
同 一井泰淳
同 西山温
主文
一 本件控訴に基づいて、原判決主文一項及び二項を次のとおり変更する。
(1) 控訴人は、被控訴人に対し、二二〇万円及びこれに対する平成二一年五月二九日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
(2) 被控訴人のその余の本訴請求を棄却する。
二 控訴人のその余の控訴を棄却する。
三 訴訟費用は、第一、二審を通じてこれを二分し、その一を控訴人の負担とし、その余を被控訴人の負担とする。
事実及び理由
第一 控訴の趣旨
一 原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。
二 被控訴人の本訴請求を棄却する。
三 被控訴人は、控訴人に対し、三六〇万円及びこれに対する平成二二年八月三一日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え(反訴請求)。
四 被控訴人は、控訴人に対し、別紙謝罪文目録記載の謝罪文を、本判決確定の日の翌日から三日以内に、被控訴人が控訴人住所地で発行する日刊a新聞朝刊の千葉県版記事下広告欄に、一九cm×二段の大きさで掲載せよ(反訴請求)。
第二 事実関係
一 事案の概要
本訴は、平成二一年五月一〇日告示・同月一七日投開票のb市長選挙(以下「本件選挙」ともいう。)に先立って被控訴人が発行した同月八日付けa新聞朝刊千葉県版(以下「本件新聞」という。)に掲載された「X氏市税数十万円滞納 b市長選出馬予定『会社経営不振で』」と題する記事(以下「本件記事」という。甲一)について、①控訴人は、同月八日、記者会見を行い、本件記事は控訴人に取材もせず、「事実を正確に報道していない」記事であり、本件選挙に立候補する予定の控訴人に対する妨害である旨記載したビラ(甲二)を頒布し、かつ、同ビラを読み上げ、また、②控訴人は、同月一〇日、本件記事は本人取材もせず、「事実無根」、「事実にもとづかない記述」の、「虚偽報道」であり、本件選挙に立候補した控訴人に対する妨害である等記載したビラ(甲五)を頒布し、かつ、新聞販売店に依頼してc新聞、d新聞その他日刊六紙に上記ビラ約一万三〇〇〇部を折り込み、b市内の有権者宅等に配布し、さらに、③同月一三日、本件記事掲載について被控訴人を名誉毀損罪で告訴するよう控訴人から委任を受けた弁護士が、告訴後、記者会見を行い、本件記事は、控訴人に対する取材が全くなく、「全く根も葉もない」記事であり、本件選挙に立候補した控訴人に対する妨害である等述べたことにより、控訴人は被控訴人の名誉を毀損したと主張して、被控訴人が控訴人に対し不法行為に基づいて慰謝料一〇〇〇万円及び弁護士費用一〇〇万円の合計一一〇〇万円並びにこれに対する平成二一年五月二九日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
反訴は、本件新聞が発行された平成二一年五月八日当時、控訴人にはb市税の滞納はなかったにもかかわらず、控訴人に市税の滞納がある等の内容の本件記事が本件新聞に掲載されたことにより、控訴人の名誉が毀損されたと主張して、控訴人が、不法行為に基づき、被控訴人に対し慰謝料三〇〇万円及び弁護士費用六〇万円の合計三六〇万円並びにこれに対する平成二二年八月三一日(反訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払並びに別紙謝罪文目録記載の内容の謝罪広告を求めた事案である。
二 争いのない事実等
(1) 被控訴人は、日刊新聞「a新聞」の発行、販売等を業とする株式会社である。
(2) 控訴人は、平成二一年五月一〇日告示・同月一七日投開票のb市長選挙(本件選挙)に立候補することを四月一日に表明し、同告示日に立候補したが、落選した者である。
(3) 控訴人は、上記立候補当時及びその少なくとも数年前から、b市内にある株式会社e(以下「e社」という。)を経営し、その代表取締役の地位にあった。
(4) 控訴人及びe社は、上記立候補の前数年にわたり、固定資産税及び都市計画税を滞納していたが、平成二一年四月一七日、控訴人は、自己の滞納市税二四万四六〇〇円を支払い、控訴人の滞納市税は全額が納付済みとなった(乙一の五)。しかし、控訴人が代表者の地位にあるe社の滞納市税は、本件記事掲載時も未納のままであった。
(5) a新聞成田支局の記者であるB(以下「B」という。)は、平成二一年四月七日と同年五月七日ころ(被控訴人は同月七日と、控訴人は同月五日か六日と主張する。)、控訴人に電話し、控訴人の市税滞納の件について質問し、控訴人と話した。
(6) 被控訴人は、平成二一年五月八日付けa新聞朝刊千葉県版(本件新聞)に下記のとおりの記事(本件記事)を掲載した(甲一)。
「X氏市税数十万円滞納
b市長選出馬予定『会社経営不振で』
一〇日告示のb市長選に出馬を表明している市民団体代表のX氏(58)が、少なくとも二〇〇六年以降、市税数十万円を滞納していたことが分かった。X氏はa新聞の取材に、『市税を滞納していたのは事実』と認めた上で、『四〇万円を分納し、ほとんど払い終わった。残りもすぐに払うつもりだ』と話した。市長に当選すると、税を徴収する立場になるため、論議を呼びそうだ。
X氏によると、滞納していたのは固定資産税で『ここ三~四年分を滞納していた』という。いつから滞納が始まり、総額はいくらに上るかなど、詳しい内容は明かさなかったが、『会社の経営不振で税金を支払う余裕がなかった』と釈明した。X氏は市内で電機部品会社を経営している。
税滞納の事実について、X氏は『出馬を決める時、支援者には事情を話し、理解してもらった』と述べ、『市長選には出馬する』と決意に変わりがないことを強調した。」
(7) 控訴人は、平成二一年五月八日午後一時から、b市役所内において、控訴人のb市長選立候補を支援する三名のb市議会議員(C、D及びE)と共に記者会見(以下「五月八日記者会見」という。)を行い、出席した記者らに対し、「09年5月8日付けa新聞へのコメント」と題するビラ(以下「五月八日ビラ」という。甲二)を配布し、かつ同ビラを読み上げた。五月八日ビラには、以下の記載がある。
「本人への取材もなく、事実を正確に報道していないa新聞に抗議し、ここに正確に報告させていただきます。」
1 私への取材もないのに、『a新聞への取材に……話した』との記事を載せています。しかも『X氏によると』といかにも私が答えたように『 』付きで『コメント』なるものを報道しています。b市長選挙を目前に迫ったこの時期に、このような記事を掲載することは明らかに市長選挙への妨害です。厳しくa新聞に抗議すると同時に、刑事告訴を含めて弁護士と相談しています。
2 記事の内容ですが、『四〇数万円を分納し、ほとんど払い終わった。残りもすぐに払うつもりだ』と、いまだに滞納があるかのような記事になっています。事実は、『納税証明書』の通りすでに完納済みであります。」
(8) 控訴人は、平成二一年五月八日、F弁護士(以下「F弁護士」という。)に対し、本件記事により控訴人の名誉が毀損されたとして、株式会社a新聞千葉支局支局長Gを千葉中央警察署に告訴することを委任した(乙一の七)。
(9) F弁護士は、控訴人を代理して、平成二一年五月八日、株式会社a新聞千葉支局支局長に対し、①控訴人は被控訴人から取材を受けたことはなく、②同日現在、未納の市税はなく、③本件記事は本件選挙を控えた控訴人に対する妨害としか取りようがない旨記載し、①②について謝罪広告を求める同日付け通知書(以下「五月八日通知書」という。甲三の一)を送付した。
(10) 控訴人は、平成二一年五月一〇日(b市長選挙告示日)午前一〇時三〇分ころ、控訴人の選挙事務所前で出陣式(以下「五月一〇日出陣式」という。)を行い、約七〇名の聴衆に対し、「市民のみなさんとともに市民が創る市政を」と題するビラ(以下「五月一〇日ビラ」という。甲五)を頒布した。
五月一〇日ビラには、下記アないしウの記載があり、かつ、下記エのとおり五月八日通知書(下記イの「抗議文」に当たる。)が引用(一部省略)されている。
ア 「事実無根のa新聞報道に抗議!」
イ 「a新聞五月八日付『千葉版』は、『X氏市税数十万円滞納』の見出しで事実にもとづかない記述を掲載しました。
Xはさっそく、市役所の記者クラブで記者会見を行い、厳しく抗議しました。また、弁護士を通じ、a新聞千葉支局に抗議文を送付しました。」
ウ 「本人取材もせずに『滞納』と虚偽報道したa新聞に、抗議の緊急記者会見をするX。」
エ 「通知書 平成二一年五月八日
……(中略)……
冠省 当職は、X(以下「通知人」という。)の代理人であり、通知人の依頼により通知します。
貴紙は、本日付朝刊千葉版、b市長選に出馬予定の通知人が貴紙の取材に対し、『市税を滞納』しており、『残りもすぐ支払うつもり』等との回答をしたとの記事を掲載されています。
しかし、通知人は、上記記事に関し、貴紙の取材を受けた事実はなく、また、市税に関しても同日未納の税額はありません。かかる記事は、市長選を間近に控えた通知人に対する妨害としか取りようがありません。
よって、通知人は、貴紙に対し、本書面をもって、上記記事が通知人に対する取材を得ずに掲載したものであること及び同日付市税未納分がないにもかかわらず、事実に反した内容となっていることを、貴紙紙面をもって謝罪することを請求します。
……(後略)……」
(11) 被控訴人は、平成二一年五月一一日、F弁護士に対し、五月八日通知書記載の①ないし③の事実(前記(9))を否認し、謝罪広告を拒絶し、かつ、五月八日ビラ及び五月一〇日ビラの記載内容は事実に反し、被控訴人の名誉と信用を著しく損なう等主張し、これらビラの配布につき厳重に抗議し、謝罪及びこれらビラの配布を直ちに中止すること等を求める内容の回答書(甲四の一)を送付し、翌一二日、回答書はF弁護士に到達した。
(12) F弁護士は、控訴人を代理して、平成二一年五月一二日、千葉中央警察署長に対し、本件記事は、①控訴人に取材していないにもかかわらず、控訴人に取材したかのように記載し、②控訴人の市税は支払済みであるにもかかわらず、未納分がまだあるかのように記載しており、③本件選挙の告示直前に①、②の内容の本件記事を掲載するということは、明らかに本件選挙の妨害であると考えられるとして、本件記事は控訴人の名誉を毀損するものであり、被告訴人である株式会社a新聞千葉支局支局長G(本件新聞の編集責任者兼発行人)が、本件新聞に本件記事を掲載したことは名誉毀損罪(刑法二三〇条一項)に該当するとして、被告訴人の処罰を求める旨の平成二一年五月一二日付け告訴状(乙一の一)を作成し、同日、千葉中央警察署長に宛てて郵送した(以下「本件告訴」という。)。
(13) 控訴人は、b市内の新聞販売店に依頼して、同月一三日付け「c新聞」、「d新聞」、「f新聞」、「g新聞」、「h新聞」、「i日報」及び「j日報」の各日刊紙に、五月一〇日ビラ約一万三〇〇〇部を折り込み、b市内の読者(有権者)宅等に配布した。
(14) F弁護士は、控訴人の代理人として、平成二一年五月一三日午後二時から、b市役所内において、前記(7)の市議会議員三名と共に記者会見(以下「五月一三日記者会見」という。)を行った。
上記記者会見において、F弁護士は、控訴人代理人として、本件記事につき、①株式会社a新聞千葉支局長を名誉毀損罪で告訴する旨の告訴状を千葉県警千葉中央署宛てに郵送したと公表した上、「X氏個人として取材がまったくなかった。かぎ括弧付きのコメントなど寄せていない。」、②「X氏が少なくとも市民税数十万円を滞納していたことがわかったと。あたかもX氏個人が税金を滞納していたというような記事にされています。」、「五月八日付けの記事というものは、当方としては全く根も葉もない。」、③「市長選を控えたX氏への選挙妨害であると考えるほかありません。ということで、a新聞に抗議をするとともに、昨日付けで告訴状を警察に送っている。」等述べた。(甲一四、甲二〇、証人F)
三 争点
(本訴)
(1) 控訴人は、五月八日記者会見において、五月八日ビラを配布し、同ビラを読み上げたことにより、公然と事実を摘示して、被控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたか。
(2) 控訴人は、五月一〇日出陣式において、五月一〇日ビラを配布し、かつ、同月一三日、五月一〇日ビラを日刊各紙に折り込んで読者(有権者)宅等に配達させたことにより、公然と事実を摘示して、被控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたか。
(3) F弁護士が、控訴人の代理人として、五月一三日記者会見において、前記二(14)のとおり述べたことが、控訴人の不法行為を構成するか。
(4) 控訴人が、五月八日記者会見で、五月八日ビラを配布し、かつ同ビラを読み上げたことは、公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図る目的に出たものであるか。
また、五月八日ビラに記載された事実(①控訴人に対する取材はなかった、②控訴人が現に市税を滞納しているという本件記事の記載は、事実を正確に報道していない、③本件記事は本件選挙を控えた控訴人に対する妨害である)は真実か。③については、③を真実と信じるに足りる相当の理由があったか。
(5) 控訴人が、五月一〇日出陣式で五月一〇日ビラを配布し、かつ、五月一三日、五月一〇日ビラを日刊各紙に折り込んでb市内の読者(有権者)宅等に配布したことは、公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図る目的に出たものであるか。
また、五月一〇日ビラに記載された事実(①控訴人に対する取材はなかった、②控訴人が現に市税を滞納しているという本件記事の記載は、事実無根であり、虚偽報道である、③本件記事は本件選挙を控えた控訴人に対する妨害である)は真実か。③については、③を真実と信じるに足りる相当の理由があったか。
(6) 被控訴人の損害はいくらか。
(被控訴人の主張) 無形損害一〇〇〇万円、弁護士費用一〇〇万円
(反訴)
(7) 被控訴人は、平成二一年五月八日、本件記事を掲載した本件新聞を発行したことにより、公然と事実を摘示して、控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたか。
ア 控訴人の主張
本件記事には、①控訴人が数年前から市税を滞納している上、②現在も市税を滞納しているという趣旨と解される記載があり、同記載は控訴人の名誉を毀損する。
イ 被控訴人の主張
本件記事には、①控訴人が過去に市税を滞納していたという記載はあるが、②現に市税を滞納しているという記載はない。被控訴人は、控訴人が過去に市税を滞納していたと本件記事に記載した限りで、控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたことを認めるが、これについては後記(8)のとおり違法性が阻却される。
(8) 被控訴人が本件新聞に本件記事を掲載したことは、公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図る目的に出たものであるか。また、本件記事に記載された事実は真実か。真実でないとしても、真実と信じるに足りる相当の理由があったか。
ア 被控訴人の主張
本件記事は、市長候補者の市税滞納に関するものであるから、公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図る目的に出たものである。また、控訴人が過去に市税を滞納していたことは真実であるから、違法性が阻却される。本件記事には、控訴人が現に市税を滞納しているとは記載されていない。
また、仮に本件記事は控訴人が現に市税を滞納している趣旨と解されると評価されても、被控訴人の記者は、控訴人に取材した際、控訴人から本件記事に記載したとおりの内容を聞いており、また、控訴人が滞納していた市税を支払ったのは、本件記事掲載のわずか三週間程度前である平成二一年四月一七日にすぎず、また、控訴人が代表者をつとめるe社は、本件記事掲載時も現に市税を滞納していたのであるから、被控訴人には、控訴人が現に市税を滞納していることを真実と信じるに足りる相当の理由があった。
イ 控訴人の反論
本件記事は、控訴人が過去に市税を滞納していたというだけでなく、本件記事掲載当時、現に市税を滞納しているという趣旨に読めることは明らかである。
第三 当裁判所の判断
一 当裁判所は、被控訴人の本訴請求は、二二〇万円及びこれに対する平成二一年五月二九日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金を請求する限度で理由があり、その余は理由がなく、控訴人の反訴請求はいずれも理由がないものと判断する。その理由は、後記二ないし八記載のとおりである。
(本訴)
二 争点(1)、(2)について
ア 五月八日ビラには、①本件記事は、控訴人に対する取材をせず、しかも取材したかのように記載されている、②本件記事には、控訴人が現に市税を滞納しているかのように記載されているが、実際には、本件記事掲載当時、控訴人の市税は完納されており、本件記事は事実を正確に報道していない、③本件選挙が目前に迫った時期にこのような記事を掲載することは、本件選挙への妨害であるという記載があり、控訴人は、五月八日記者会見において五月八日ビラを配布し、かつ同ビラを読み上げた(争いのない事実等(7)の事実)。
上記事実によれば、五月八日ビラの①ないし③の記載内容は、被控訴人の社会的評価を低下させるおそれのあるものと認められ、また、控訴人が記者会見において上記ビラを配布し、読み上げたことは、記者らを通じて同ビラの内容が不特定多数人に伝搬することを企図したものであり、かつ企図した結果が生じたもの(弁論の全趣旨)と認められる。
したがって、控訴人は、五月八日ビラ記載の事実を公然と摘示して、被控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたものと認められる。
イ 五月一〇日ビラには、①本件記事は本人取材をしていない、②控訴人が現に市税を滞納しているという本件記事は、事実無根であり、事実に基づかない記述であり、虚偽報道である、③本件記事は本件選挙を間近に控えた控訴人に対する妨害であるという記載があり、控訴人は、五月一〇日出陣式において約七〇名の聴衆に対し上記ビラを配布し、かつ、同月一三日の日刊各紙に折り込んで、b市内の読者(有権者)宅等に配布した(争いのない事実等(10)、(13))。
上記事実によれば、五月一〇日ビラの①ないし③の記載内容は、被控訴人の社会的評価を低下させるおそれのあるものと認められ、また、控訴人が約七〇名の聴衆に対し上記ビラを配布したことにより、また、それに加えて、日刊各紙に折り込んでb市内の読者(有権者)宅等に配布したことにより、五月一〇日ビラの内容を不特定多数人が知る状態に置いたものと認められる。
したがって、控訴人は、五月一〇日ビラ記載の事実を公然と摘示して、被控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたものと認められる。
三 争点(3)について
被控訴人は、五月一〇日記者会見においてF弁護士がした発言(争いのない事実等(14))が被控訴人の名誉を毀損したから、控訴人も不法行為責任を負うべきであると主張する。
そこで判断するに、弁護士は、受任事件に関して記者会見をするような場合には、かかる記者会見を行うか否か、その場における発言をどのようにするかなど、法律専門家である弁護士の職責に照らして、独自の判断に基づき適切に対応することが要請されるものである。この場合において、受任事件の依頼者は、一定の意向を示すのが通常であるが、弁護士としては、その職責上、依頼者の意向よりも、第一次的に弁護士としての判断と責任に基づいて対応すべきものである。したがって、依頼者としては、弁護士に対し意図的に虚偽の情報を提供する等して、弁護士の判断を誤らせた等の特段の事情がない限り、弁護士の行為について、不法行為責任(使用者責任を含む。)を負うものではないと解すべきである。
本件においては、当該記者会見で発言したのは、F弁護士である。控訴人は、F弁護士に本件告訴を委任したから、同弁護士に対し、本件告訴に係る事実関係を説明し、打合せをしたものと推認されるが、意図的に虚偽の情報を提供する等したことについては明らかとはいえない。そうすると、上記発言が被控訴人の名誉を毀損することがあったとしても、それは控訴人の発言ではなく、控訴人の代理人であるにしてもあくまでもF弁護士の発言であり、F弁護士がその職責の下、自身の判断に基づいて発言したものと解されるから、その記者会見に出席していなかった控訴人が、不法行為責任を負うことはないというべきである。
したがって、五月一〇日記者会見においてF弁護士がした発言については、控訴人の不法行為責任は認められない。
四 争点(4)、(5)について
(1) 五月八日ビラの内容(争いのない事実等(7))、五月一〇日ビラの内容(争いのない事実等(10))はいずれも、本件選挙における市長候補者であり、当選すれば市税を徴収する側の頂点に立つ控訴人には、平成二一年五月八日時点で市税の滞納がなかったことを主要な内容とするものであり、これに関連し、本件記事の真実性に関する問題として本件記事作成に際し控訴人に対する取材は行われなかったと述べ、かつ、本件記事の目的に関して、本件記事は控訴人の当選を妨害するものと述べるものであるから、公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図る目的に出たものであると認めることができる。
(2) そこで、五月八日ビラの内容(争いのない事実等(7))、五月一〇日ビラの内容(争いのない事実等(10))について真実性を判断する。
ア 五月八日ビラ及び五月一〇日ビラのうち、控訴人に現に市税滞納があるという本件記事の記載は事実に基づかないという部分について
(ア) 五月八日ビラには、「『四〇数万円を分納し、ほとんど払い終わった。残りもすぐに払うつもりだ』と、いまだに滞納があるかのような記事になっています。事実は、『納税証明書』の通りすでに完納済みであります。」と記載され、また、柱書には「事実を正確に報道していない」と記載されている。これらの記載は、本件記事は控訴人が現に市税を滞納しているというものであるが、本件記事掲載当時、控訴人には市税滞納はなかったので、本件記事の記載内容は事実に基づかないという趣旨と解することができる。
また、五月一〇日ビラには、「事実無根のa新聞報道に抗議!」、「a新聞五月八日付『千葉版』は、『X氏市税数十万円滞納』の見出しで事実にもとづかない記述を掲載しました。」、「『滞納』と虚偽報道したa新聞」と記載されている。これらの記載も、五月八日ビラと同じく、本件記事は控訴人が現に市税を滞納しているというものであるが、本件記事掲載当時、控訴人には市税滞納はなかったので、本件記事の記載内容は事実に基づかないという趣旨と解することができる。
そして、控訴人個人が滞納していた市税は、平成二一年四月一七日に支払われ(争いのない事実等(4))、本件記事掲載時には滞納はなかったのであるから、五月八日ビラ及び五月一〇日ビラのうち、控訴人に現に市税滞納があるという本件記事の記載は事実に基づかないという部分は真実であると認めることができる。
(イ) ところで、被控訴人は、本件記事は、控訴人には過去に市税の滞納があったと記載するのみであり、本件記事掲載時、現に滞納がある旨記載するものではないと主張する。
そこで判断するに、一般の読者の通常の注意と読み方によれば、本件記事の見出しは「X氏市税数十万円滞納 b市長選出馬予定『会社経営不振で』」となっており、これは、控訴人が現に市税を滞納しているという趣旨と解され、過去に滞納があったという趣旨と解することは困難であるところ、本件記事の本文が控訴人の過去の滞納について述べていることは認められるが、「X氏はa新聞の取材に、『市税を滞納していたのは事実』と認めた上で、『四〇万円を分納し、ほとんど払い終わった。残りもすぐに払うつもりだ』と話した。」という記載があることからすれば、過去の滞納のみならず、現に滞納があるという趣旨に読み取られるものと解するのが相当である。
(ウ) また、被控訴人は、五月一〇日ビラは、控訴人に現に市税滞納があるという本件記事の記載は「事実無根」であると記載しているところ、控訴人が滞納していた市税を支払ったのは、本件記事掲載のわずか三週間程度前にすぎず、また、控訴人が代表者をつとめるe社は、本件記事掲載時も現に市税を滞納していたのであるから、本件記事の上記記載は「事実無根」ではないと主張する。
そこで判断するに、被控訴人の上記主張は「事実無根」という語の「事実に基づかない」、「根も葉もない」という意味のうち特に後者の持つニュアンス(疑惑を招く事情もない等の趣旨)を重視し、かつ争いのない事実等(4)の経緯に着目するものと考えられるが、五月八日ビラ及び五月一〇日ビラが問題としているのは、本件記事掲載時(平成二一年五月八日)、控訴人に市税滞納があったか否かであるから、五月一〇日ビラの「事実無根」という表現も、同ビラの「事実にもとづかない記述」、「虚偽報道」と同じく、平成二一年五月八日時点において控訴人に市税滞納はなかったという意味と解すべきである。
(エ) 以上のとおりであるから、五月八日ビラ及び五月一〇日ビラのうち、控訴人に現に市税滞納があるという本件記事の記載は事実に基づかないという部分は真実と認められる。
イ 五月八日ビラ及び五月一〇日ビラのうち、本件記事を書くについて控訴人に対する取材がなかったという部分については、争いのない事実等(5)及び《証拠省略》により、被控訴人のB記者が平成二一年四月七日及び同年五月七日の二度にわたり取材したことが認められるから、上記部分の真実性は認められない。
控訴人は、五月八日ビラ及び五月一〇日ビラのうち控訴人に対する取材がなかった旨の記載は、本件記事の根拠となる聞き取りを受けていないという趣旨であると主張する。しかし、一般の読者の通常の注意と読み方によれば、上記記載はそのような趣旨には解されず、全く取材をしていないという趣旨と解されるから、控訴人の上記主張は採用できない。
ウ 五月八日ビラ及び五月一〇日ビラのうち、本件記事は本件選挙を控えた控訴人に対する妨害であるという部分については、前記のとおり、市長候補者の市税滞納は候補者としての適格性に関する問題であるから、これを取り上げて報道したからといって、控訴人を落選させようという意図が認められる等の特段の事情のない限り、控訴人に対する妨害(選挙活動ないし当選の妨害、以下同様)と評価することはできず、上記部分は真実とは認められない。
また、控訴人は、本件記事が掲載された時期や内容からして、本件記事は本件選挙を控えた控訴人に対する妨害であることについて、控訴人が真実と信じるに足りる相当の理由があったと主張する。しかし、上記のとおり、控訴人の市税滞納は市長候補者の適格性の問題であって、控訴人としては、自ら市長候補者として適格性があると思うならば、進んで滞納についての事実関係(争いのない事実等(4)など)を明らかにし、有権者に対し控訴人の市長候補者としての適格性を問う等して対応すべき問題であり、本件記事が結果として控訴人に不利益に作用するとしても、上記のとおり特段の事情のない限り、甘受するしかないものである。以上のとおりであるから、本件記事が控訴人に対する妨害であると信じるに足りる相当の理由があったと認めることはできない。
エ 以上のとおりであるから、五月八日ビラ、五月一〇日ビラいずれについても、①控訴人に現に市税滞納があるという本件記事の記載は事実に基づかないという部分については違法性が阻却されるが、②本件記事を書くについて控訴人に対する取材がなかったという部分、③本件記事は本件選挙を控えた控訴人に対する妨害であるという部分については、違法性は阻却されない。
五 前記二ないし四によれば、五月八日ビラの配布及び読み上げ並びに五月一〇日ビラの配布と新聞に折り込んで配達させたことについて、控訴人の被控訴人に対する名誉毀損の不法行為(ただし、上記四(2)エ②、③の点についてのみ)が認められる。
六 争点(6)について
《証拠省略》によれば、五月八日ビラが配布及び読み上げられ、五月一〇日ビラが配布され、各日刊紙に折り込まれて配達された結果、被控訴人は、新聞社としての名誉、信用を傷つけられ、非難の電話を受けたり、購読を打ち切られたりしたことが認められる。
もっとも、大新聞社であり、信頼性を不動のものとしている被控訴人が、一部地域の本件のような事柄により、どの程度の損害を被ったといえるかについては、議論の余地がないわけではない。さらに、新聞記事により誤報されたと考える者の有効な対応策は、現実には極めて限られたものであることも考慮すべきであろう。しかし、本件では、被控訴人の記者が取材することなく報道したとするもので、報道機関としての執務のあり方の根幹に関わるものであるから、事柄の性質上、被控訴人の名誉、信用毀損の度合いは、少なくないと評価すべきであろう。また、その限りで、控訴人の行為に行き過ぎの面があったことは否定することができない。
そうすると、控訴人の不法行為(上記五)により、被控訴人が受けた損害は二〇〇万円とするのが相当である。また、同不法行為と相当因果関係を有する弁護士費用は二〇万円と認められる。
なお、株式会社d新聞社東京本社が、平成二一年五月一四日、同日付けd新聞に「b市長選でa新聞告訴 名誉毀損でX氏」と題する記事(甲六)を掲載し、また、同新聞のウェブサイトに「名誉毀損:b市長選でa新聞を告訴――X氏/千葉」と題する記事(甲七)を掲載し、被控訴人の新聞社としての名誉、信用は、日本全国のみならず、世界的にも傷つけられたと主張する。そこで判断するに、その記事には、被控訴人の地方部長名によるコメントが付されていることから、中立的なものとなっており、読者をして控訴人の言い分のみが信用できると読まれるおそれは少ない。さらに、記事の内容は、五月八日ビラや五月一〇日ビラについてでなく、五月一三日記者会見におけるF弁護士の発言についてのものと解されるところ、上記三で説示したとおり、これは控訴人の不法行為責任ということはできない。そうすると、被控訴人の損害額の算定に当たって当該記事を考慮することは相当とはいえない。
(反訴)
七 争点(7)について
本件記事には、控訴人が過去に市税を滞納した旨の記載があるほか、前記四(2)アのとおり、控訴人が現に市税を滞納している趣旨と解される記載があり、いずれの記載も、控訴人の社会的評価を低下させるおそれがある。
そして、被控訴人は、本件新聞に本件記事を掲載して、これを頒布したのであるから、公然と事実を摘示して、控訴人の社会的評価を低下させるおそれを生じさせたものと認められる。
八 争点(8)について
(1) 控訴人は、本件選挙の市長候補者であり、当選すれば市税を徴収する側の頂点に立つものであるから、控訴人の市税滞納に関する本件記事掲載は、公共の利害に関する事実に係り、専ら公益を図る目的に出たものであると認められる。そして、争いない事実等(4)によれば、本件記事掲載時を基準として、控訴人が過去に市税を滞納したことは真実と認められるが、控訴人が現に市税を滞納していることは真実とは認められない。
したがって、本件記事のうち、控訴人は過去に市税を滞納した旨の記載については違法性が阻却されるが、控訴人が現に市税を滞納している旨の記載については違法性は阻却されない。
(2) そこで、被控訴人が控訴人は現に市税を滞納していると信じるについて相当の理由があったかどうかについて判断する。
ア 争いのない事実等、《証拠省略》を総合すると、以下の事実が認められる(Bの供述は、自然で整合性もあり、かつ、具体的であって、信用することができる。)。
(ア) a新聞成田支局記者のBは、平成二一年二月中旬、控訴人と始めて会い、名刺の交換をした。その際、Bと控訴人は遠い親戚に当たることを知った。
Bは、同年三月下旬、先輩の記者から、税の種類や金額等の詳細は分からないが、控訴人が税金を滞納しているとの情報があるので、控訴人本人を取材して事実関係を確認するよう指示された。
(イ) Bは、上記の指示に基づき、平成二一年四月七日午後、控訴人の携帯電話に電話をかけたが、呼び出し音が鳴るだけで応答はなかった。同日午後九時四〇分頃、控訴人から折り返しの電話がかかってきたので、Bは控訴人に対し、税金を滞納しているか否かを聞いたところ、控訴人は、滞納しているのは事実であると答え、選挙への出馬を決める前に支援者に伝えてあること、支援者からは早く身ぎれいにしろといわれていること、出馬を取りやめるつもりはないこと、滞納している理由はe社の事業が不況であること、滞納している税金をすぐに支払うつもりであること、滞納している額は一〇〇万円単位であること、被控訴人から追及してもらっても構わないこと等を話した。
(ウ) Bは、平成二一年五月七日午後一時三分、控訴人の携帯電話に電話をかけ、税金滞納の件について中傷ビラも出回っているようであるが、税金は納付し終わったのかと尋ねた。これに対し、控訴人は、中傷ビラについては知らないこと、四〇万円を支払い、ほとんど払い終わったが、あと少しだけ残っていること、滞納額は一〇〇万円単位ではないが総額は内緒であること、滞納税は固定資産税であること、b市の市税徴収率は七割ほどと低く、固定資産税を払えなくて苦しんでいる人が多いのでこれからはそういうことも問題となること、滞納している税金は三、四年分であること等を回答した。
イ 前記アの事実によれば、Bは、平成二一年四月七日及び同年五月七日の電話において、控訴人個人のことを尋ねる趣旨で、控訴人に対し市税滞納の事実があるかを質問し、それに対し、控訴人は、控訴人個人の市税滞納とe社の市税滞納の区別を明確に意識することなく、両者を区別せずに前記アのとおり回答し、Bはこの回答を受けて、控訴人個人にいまだ市税滞納の事実があると判断して、本件記事を執筆し、被控訴人は本件記事を掲載したものと認められる。
ウ これに対し、控訴人本人は、控訴人個人の市税滞納とe社の市税滞納が頭の中で一体になっていたことはなく、Bの質問は個人の市税滞納に関する質問であったから、明確に滞納税を払い終わった旨回答したと供述するので、その信用性を検討する。
まず、e社の一年に納める市税は二八万円であり、e社は三ないし四年分の市税を滞納していたこと(控訴人本人)、控訴人は、Bに対し、平成二一年四月七日の電話において、一〇〇万円単位の滞納があると回答している。さらに、控訴人は、平成二一年四月一七日、個人の滞納税二四万四六〇〇円を納付したが、五月七日において、e社の市税は滞納されたままであった(争いない事実等(4))が、控訴人は、Bに対し、同日の電話において、四〇万円を支払い、ほとんど払い終わったが、あと少しだけ残っていると回答している。そうすると、控訴人はBに対し、平成二一年四月七日の電話においても、五月七日の電話においても、個人と法人の滞納税を区別せずに回答したものと推認される。したがって、個人としての滞納とe社としての滞納を区別して話をした旨の控訴人の上記供述は信用することが困難であり、これを採用することはできない。
エ 以上によれば、Bは、控訴人に対する二度の電話取材において、控訴人の、個人と法人の滞納税を明確に区別しない回答により、控訴人個人にいまだ市税滞納の事実があると信じて、本件記事を執筆し、被控訴人は本件記事を掲載したと認められる。
したがって、被控訴人が控訴人は本件記事の掲載当時も市税を滞納していた旨の本件記載を真実であると信じたことについては相当な理由があるというべきであるから、本件記事を掲載したことについて、被控訴人は責任が阻却される。
(3) 以上によれば、被控訴人の不法行為責任は認められない。
九 結論
以上によれば、被控訴人の本訴請求は、二二〇万円及びこれに対する平成二一年五月二九日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金を請求する限度で理由があるから、これを認容すべきであり、その余は理由がないから棄却すべきであり、控訴人の反訴請求はいずれも理由がないから棄却すべきであって、これと異なる原判決は、上記の限度で相当でない。
よって、本件控訴に基づいて原判決主文一項及び二項を本判決主文一項のとおり変更し、その余の控訴を棄却することとして、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 加藤新太郎 裁判官 柴田秀 加藤美枝子)
別紙 謝罪文目録《省略》
「選挙妨害 ポスター」に関する裁判例一覧
(1)令和元年 5月24日 東京地裁 平28(ワ)17007号 選挙供託金制度違憲国家賠償請求事件
(2)平成30年 7月20日 福岡地裁久留米支部 平28(ワ)69号 損害賠償請求事件
(3)平成30年 2月23日 東京地裁 平27(行ウ)73号 難民の認定をしない処分取消請求事件
(4)平成28年 9月28日 東京地裁 平25(ワ)29185号 選挙無効等確認請求事件
(5)平成28年 1月13日 熊本地裁人吉支部 平26(ワ)51号 損害賠償請求事件
(6)平成27年11月18日 福岡地裁 平26(ワ)2716号 謝罪広告等請求事件
(7)平成25年12月25日 東京地裁 平24(ワ)25051号 労働組合員権利停止処分無効確認等請求事件
(8)平成25年11月29日 東京地裁 平25(ワ)18098号 被選挙権侵害による損害賠償請求事件
(9)平成24年 9月27日 東京高裁 平24(ネ)1676号 組合長選挙無効確認等請求控訴事件 〔全日本海員組合事件〕
(10)平成24年 1月16日 最高裁第三小法廷 平21(あ)1877号 殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、公職選挙法違反、火薬類取締法違反被告事件
(11)平成23年 5月30日 東京高裁 平23(ネ)378号 損害賠償、損害賠償等反訴請求控訴事件
(12)平成23年 3月17日 名古屋高裁 平22(ネ)496号 損害賠償請求控訴事件
(13)平成22年12月15日 東京地裁 平21(ワ)16235号 損害賠償請求本訴事件、損害賠償等請求反訴事件
(14)平成22年10月29日 東京地裁 平19(ワ)31252号 損害賠償等請求事件
(15)平成22年 7月 1日 東京地裁 平20(ワ)31122号 損害賠償等請求事件
(16)平成22年 3月25日 岐阜地裁大垣支部 平20(ワ)253号 損害賠償請求事件
(17)平成20年10月 8日 東京地裁 平13(ワ)12188号 各損害賠償請求事件
(18)平成20年 5月26日 長崎地裁 平19(わ)131号 殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、公職選挙法違反等被告事件
(19)平成20年 1月10日 東京地裁 平19(ワ)20886号 損害賠償等請求事件
(20)平成19年12月26日 東京地裁 平19(行ウ)171号 退去強制令書発付処分取消請求事件
(21)平成18年 6月29日 東京地裁 平16(特わ)973号 国家公務員法違反事件 〔国家公務員赤旗配付事件〕
(22)平成16年 3月29日 神戸地裁姫路支部 平10(ワ)686号 新日本製鐵思想差別損害賠償請求事件
(23)平成16年 2月27日 東京地裁 平7(合わ)141号 殺人、殺人未遂、死体損壊、逮捕監禁致死、武器等製造法違反、殺人予備被告事件 〔オウム真理教代表者に対する地下鉄サリン事件等判決〕
(24)平成15年 7月24日 東京地裁 平13(刑わ)2337号 有印私文書偽造、同行使被告事件
(25)平成14年 7月30日 最高裁第一小法廷 平14(行ヒ)95号 選挙無効確認請求事件
(26)平成13年 1月29日 東京地裁 平10(ワ)15657号 損害賠償等請求事件
(27)平成12年 2月23日 東京高裁 平11(ネ)5203号 謝罪広告等請求控訴同附帯控訴事件
(28)平成11年12月13日 大阪地裁 平11(ワ)8121号 損害賠償請求事件 〔大阪府知事セクハラ事件民事訴訟判決〕
(29)平成11年 9月21日 東京地裁 平10(ワ)1177号 謝罪広告等請求事件
(30)平成11年 5月19日 青森地裁 平10(ワ)307号 定時総会決議無効確認請求、損害賠償請求事件
(31)平成 9年 3月18日 大阪高裁 平8(行コ)35号 供託金返還請求控訴事件
(32)平成 8年 8月 7日 神戸地裁 平7(行ウ)41号 選挙供託による供託金返還請求事件
(33)平成 8年 3月29日 東京地裁 平5(特わ)546号 所得税法違反被告事件
(34)平成 6年12月 6日 東京地裁 平2(ワ)2211号 除名処分無効確認請求事件
(35)平成 5年 8月24日 前橋地裁 昭51(ワ)313号 損害賠償請求事件 〔東京電力(群馬)事件〕
(36)平成 5年 5月13日 大阪地裁 平4(ワ)619号 損害賠償請求事件
(37)平成 5年 4月14日 福岡高裁宮崎支部 平3(行ケ)2号 選挙の効力に関する審査申立に対する裁決取消請求事件 〔伊仙町町長選挙無効裁決取消請求訴訟〕
(38)平成 3年 5月28日 大阪地裁 昭61(ワ)7005号 市議会議員選挙投票済投票用紙差押事件
(39)平成 2年12月13日 福岡地裁小倉支部 昭61(ワ)838号 懲戒処分無効確認等請求事件 〔国鉄清算事業団(JR九州)事件〕
(40)平成 2年10月30日 大阪地裁 昭61(わ)1691号 公正証書原本不実記載、同行使、公職選挙法違反等被告事件
(41)平成 2年 3月28日 名古屋地裁 昭63(ワ)2433号 損害賠償請求事件
(42)昭和57年 6月 8日 東京地裁 昭52(ワ)3269号 除名処分無効確認等請求事件
(43)昭和56年 7月 9日 東京地裁八王子支部 昭49(特わ)242号 公職選挙法違反被告事件
(44)昭和55年10月30日 最高裁第一小法廷 昭53(オ)940号 慰謝料請求事件 〔スロットマシン賭博機事件〕
(45)昭和55年 2月14日 最高裁第一小法廷 昭54(行ツ)67号 選挙無効審査申立棄却裁決取消請求事件
(46)昭和54年11月30日 京都地裁 昭53(ワ)260号 謝罪文掲示等請求事件
(47)昭和54年 1月30日 高松高裁 昭49(う)198号 国家公務員法違反被告事件 〔高松簡易保険局選挙応援演説事件・控訴審〕
(48)昭和53年 3月30日 松山地裁西条支部 昭48(わ)107号 公職選挙法違反被告事件
(49)昭和52年 6月16日 福岡高裁 昭50(行ケ)4号 町議会議員選挙無効の裁決の取消請求事件
(50)昭和49年 6月28日 高松地裁 昭40(わ)250号 国家公務員法違反被告事件 〔高松簡易保険局員選挙応援演説事件・第一審〕
(51)昭和48年 3月29日 仙台地裁 昭42(わ)120号 公職選挙法違反被告事件
(52)昭和46年 8月27日 大阪高裁 昭46(行ケ)4号 選挙無効請求事件
(53)昭和45年12月21日 東京地裁 昭40(行ウ)121号 不当労働行為救済命令取消請求事件 〔大分銀行救済命令取消事件〕
(54)昭和44年 7月 3日 札幌高裁 昭43(う)326号 公職選挙法違反被告事件
(55)昭和43年 8月30日 福岡地裁 昭42(行ウ)18号 救済命令処分取消請求事件 〔九建日報社救済命令取消事件〕
(56)昭和42年 6月29日 東京高裁 昭39(う)1553号 名誉毀損・公職選挙法違反被告事件
(57)昭和42年 6月13日 福岡高裁 昭41(う)934号 恐喝等被告事件
(58)昭和42年 4月25日 東京地裁 昭40(特わ)579号 公職選挙法違反被告事件
(59)昭和42年 3月23日 東京地裁 昭40(特わ)636号 公職選挙法違反被告事件
(60)昭和41年10月24日 東京高裁 昭38(ナ)6号 裁決取消、選挙無効確認併合事件 〔東京都知事選ニセ証紙事件・第二審〕
(61)昭和41年 5月18日 大阪地裁 昭38(ワ)1629号 委嘱状不法発送謝罪請求事件
(62)昭和40年11月26日 東京高裁 昭39(う)642号 公職選挙法違反被告事件
(63)昭和40年 3月11日 東京高裁 昭39(う)1689号 公職選挙法違反被告事件
(64)昭和39年11月18日 東京高裁 昭39(う)1173号 公職選挙法違反被告事件
(65)昭和39年 6月29日 東京高裁 昭38(ネ)1546号 貸金請求控訴並に同附帯控訴事件
(66)昭和39年 5月29日 東京地裁 昭34(わ)2264号 公職選挙法違反被告事件
(67)昭和38年 5月27日 名古屋高裁 昭32(行ナ)2号 行政処分取消請求事件
(68)昭和37年12月21日 福岡地裁 昭33(わ)1043号 地方公務員法違反事件 〔福教組勤評反対闘争事件・第一審〕
(69)昭和37年 4月18日 東京高裁 昭35(ナ)15号 選挙無効確認請求事件
(70)昭和37年 3月15日 最高裁第一小法廷 昭36(オ)1295号 選挙無効確認請求
(71)昭和36年10月30日 東京高裁 昭32(ナ)1号 住民投票無効確認請求事件
(72)昭和36年 6月30日 東京高裁 昭34(ナ)15号 選挙無効確認訴訟請求事件
(73)昭和35年10月24日 名古屋高裁金沢支部 昭34(ナ)1号 町長選挙無効請求事件
(74)昭和35年 8月24日 札幌高裁 昭35(う)203号 名誉毀損、公職選挙法違反事件
(75)昭和35年 6月18日 東京高裁 昭34(ナ)12号 選挙無効請求事件
(76)昭和35年 5月24日 大津地裁 昭34(ワ)32号 解職行為取消請求、資格確認請求併合事件
(77)昭和33年 7月15日 東京高裁 昭32(う)562号 名誉毀損被告事件
(78)昭和32年12月26日 東京高裁 昭31(ナ)5号 選挙無効確認請求事件
(79)昭和32年 2月28日 東京高裁 昭30(ナ)28号 市議会議員選挙無効確認訴訟事件
(80)昭和31年12月27日 福岡地裁 昭30(ナ)5号 町長選挙無効確認事件
(81)昭和31年11月13日 大阪高裁 昭31(ナ)2号 選挙無効確認事件
(82)昭和31年 5月21日 東京地裁 昭28(ワ)7177号 損害賠償請求事件
(83)昭和31年 3月 5日 大阪高裁 昭30(う)1028号 傷害事件
(84)昭和30年 9月15日 東京高裁 昭30(ナ)5号 衆議院議員選挙無効確認請求事件
(85)昭和30年 4月27日 東京高裁 昭30(ナ)2号 衆議院議員選挙無効訴訟事件
(86)昭和29年11月29日 大阪高裁 昭29(う)1684号 公職選挙法違反事件
(87)昭和28年12月 4日 甲府地裁 事件番号不詳 住居侵入公務執行妨害強要暴行被告事件
(88)昭和25年12月25日 東京高裁 昭24(ナ)16号 村長解職投票無効事件
(89)昭和23年10月18日 名古屋高裁 事件番号不詳 食糧緊急措置令違反被告事件
(90)昭和 5年 9月23日 大審院 昭5(れ)1184号 衆議院議員選挙法違反被告事件
■選挙の種類一覧
選挙①【衆議院議員総選挙】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙②【参議院議員通常選挙】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙③【一般選挙(地方選挙)】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙④【特別選挙(国政選挙|地方選挙)】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
(1)政治活動/選挙運動ポスター貼り ☆祝!勝つ!広報活動・事前街頭(単独/二連)選挙ポスター!
勝つ!選挙広報支援事前ポスター 政治選挙新規掲示ポスター貼付! 1枚から貼る事前選挙ポスター!
「政治活動・選挙運動ポスターを貼りたい!」という選挙立候補(予定)者のための、選挙広報支援プロ集団「選挙.WIN!」の事前街頭ポスター新規掲示プランです。
(2)圧倒的に政界No.1を誇る実績! 政治ポスター(演説会告知|政党|個人|二連三連)掲示交渉実績!
地獄のポスター貼りやります! ドブ板選挙ポスタリストが貼る! ポスター掲示交渉実績を大公開!
政治ポスター貼りドットウィン!「ドブ板選挙を戦い抜く覚悟のあなたをぜひ応援したい!」事前街頭PRおよび選挙広報支援コンサルティング実績!
(3)今すぐ無料でお見積りのご相談 ☆大至急スピード無料見積もり!選挙広報支援プランご提案
ポスター掲示難易度ランク調査 ご希望のエリア/貼付箇所/貼付枚数 ☏03-3981-2990✉info@senkyo.win
「政治活動用のポスター貼り代行」や「選挙広報支援プラン」の概算お見積りがほしいというお客様に、選挙ドットウィンの公職選挙法に抵触しない広報支援プランのご提案が可能です。
(4)政界初!世界発!「ワッポン」 選挙管理委員会の認証確認済みPR型「ウィン!ワッポン」
完全無料使い放題でご提供可能! 外壁街頭ポスター掲示貼付ツール 1枚から対応/大至急/一斉貼付け!
「ガンガン注目される訴求型PRポスターを貼りたい!」というお客様に、選挙ドットウィンの「ウィン!ワッポン」を完全無料使い放題でご提供する、究極の広報支援ポスター新規掲示プランです。
(5)選べるドブ板選挙広報支援一覧 選挙.WIN!豊富な選挙立候補(予定)者広報支援プラン一覧!
政治家/選挙立候補予定者広報支援 祝!当選!選挙広報支援プロ集団 世のため人のため「SENKYO.WIN」
アポイントメント獲得代行/後援会イベントセミナー集客代行/組織構築支援/党員募集獲得代行(所属党本部要請案件)/演説コンサルティング/候補者ブランディング/敵対陣営/ネガティブキャンペーン(対策/対応)
(6)握手代行/戸別訪問/ご挨拶回り 御用聞きによる戸別訪問型ご挨拶回り代行をいたします!
ポスター掲示交渉×戸別訪問ご挨拶 100%のリーチ率で攻める御用聞き 1軒でも行くご挨拶訪問交渉支援
ご指定の地域(ターゲットエリア)の個人宅(有権者)を1軒1軒ご訪問し、ビラ・チラシの配布およびアンケート解答用紙の配布収集等の戸別訪問型ポスター新規掲示依頼プランです。
(7)地域密着型ポスターPR広告貼り 地域密着型ポスターPR広告(街頭外壁掲示許可交渉代行)
街頭外壁掲示許可交渉代行/全業種 期間限定!貴社(貴店)ポスター貼り サイズ/枚数/全国エリア対応可能!
【対応可能な業種リスト|名称一覧】地域密着型ポスターPR広告(街頭外壁掲示許可交渉代行)貼り「ガンガン注目される訴求型PRポスターを貼りたい!」街頭外壁掲示ポスター新規掲示プランです。
(8)貼る専門!ポスター新規掲示! ☆貼!勝つ!広報活動・事前街頭(単独/二連)選挙ポスター!
政治活動/選挙運動ポスター貼り 勝つ!選挙広報支援事前ポスター 1枚から貼る事前選挙ポスター!
「政治活動・選挙運動ポスターを貼りたい!」という選挙立候補(予定)者のための、選挙広報支援プロ集団「選挙.WIN!」の事前街頭ポスター新規掲示プランです。
(9)選挙立札看板設置/証票申請代行 絶対ここに設置したい!選挙立札看板(選挙事務所/後援会連絡所)
選挙事務所/後援会連絡所届出代行 公職選挙法の上限/立て札看板設置 1台から可能な選挙立札看板設置
最強の立札看板設置代行/広報(公報)支援/選挙立候補者後援会立札看板/選挙立候補者連絡所立札看板/政治活動用事務所に掲示する立て札・看板/証票申請代行/ガンガン独占設置!
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。