オフライン広告×オンライン広告=認知名度UP
■主要な広告・効果的な活用法と事例(オンライン広告・オフライン広告)
新規のお客様や見込み顧客獲得のためには重要な手段である広告ですが、「広告」という大きな括りの中でも実際には様々な種類の広告媒体が存在します。
広告戦略におきましては、このような様々な種類の中から目的に合ったものを選択し、うまく組み合わせて活用することにより、その費用対効果である成否を分けることになります。
ここでは以下に主要な広告についてご説明いたします。
【オンライン広告とオフライン広告】
近年の広告は「オンライン広告」と「オフライン広告」の二種類に大別することができます。
オンライン広告はWeb上で展開される広告で、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などがこのタイプに含まれます。
これに対してオフライン広告は、テレビや雑誌、新聞、看板などの媒体を利用してオフラインで展開される広告です。
■オンライン広告とオフライン広告を使ったマーケティング施策の設計例
オンライン広告は、基本的にはWebサイトへの集客を主目的として活用されることが多いです。
Web上で広告を掲出して実店舗へ集客するという手法もありますが、通常は広告から自社のWebサイトやSNSなどへ集客し、そこを経由して実店舗へと送客するというパターンがよく見られます。
《オンライン広告のメリット》
・手軽に始められる
・効果測定が可能
・ターゲティングしやすい
《オンライン広告のデメリット》
・運用にスキルが必要
・競合が多い
《オフライン広告のメリット》
・露出が保証される
・エリアターゲティングがしやすい
《オフライン広告のデメリット》
・費用が高額な場合が多い
・向き不向きがある
オンライン広告のメリットとしては、効果測定が可能であることと、そして狙った相手にピンポイントで広告を表示させやすい ➡ つまりターゲティングがしやすいという点を上げることができるでしょう。
また、広告会社等を通じて出稿することの多いオフライン広告と比べると、比較的手軽に始められるのもメリットの一つだといえそうです。
逆にいうと、始めやすいだけに競合も多く、うまく運用して結果を出していくためには相応の運用スキルが求められるという一面があります。
対してオフライン広告は、エリアを絞り込んだ配信や、露出量に長けていると言えます。
新聞やテレビ・屋外広告(看板など)、交通広告といった広告では広告を出すエリアを絞り込むことができるため、店舗の位置を重要とするサービスの集客を目的とした広告として非常に強力な手段となります。
■オンライン広告の種類と効果的な活用方法
オンライン広告は、①純広告、②タイアップ記事広告、③動画広告、④ネイティブ広告、⑤SNS広告、⑥リスティング広告、⑦ディスプレイ広告、⑧リターゲティング広告等の広告があります。
以下では、概要や課金形態、参考費用等を順にご説明いたします。
■ユーザーのフェーズに合わせたオンライン広告の効果的な使い方
①純広告
純広告は、Yahoo!JapanやExciteのような大手ポータルサイトや新聞社、雑誌社といった集客力のあるサイトの枠を買い取る形で掲載する広告です(純広告はオンライン広告に限らずオフライン広告でも展開されますが、ここではオンライン広告に絞ってご説明いたします)。
・広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト、バナー、動画など多種
・課金形態 ➡ インプレッション保証、期間保証が多い
・参考媒体と費用 ➡ Yahoo! JAPAN ブランドパネルビジョン https://marketing.yahoo.co.jp/service/premium.html 500万円〜(1.0円/1imp)
※インプレッション保証:表示回数の保証のこと
純広告は比較的費用が高額になる傾向があり、後述するリスティング広告等と比べて細かいチューニングが難しいというデメリットがありますが、ターゲット層にマッチしたメディアを選定することができれば、多くの人にリーチできるため高い集客効果を得られます。
また、Yahoo!Japanのように様々な層のユーザが訪れるメディアに純広告を出せば、幅広い層に対してリーチすることが可能です。
純広告の事例
Yahoo!Japanに掲載されたスターバックスの広告では、ネスカフェドルチェグストで使用するスターバックスのカプセルをPRするサイトへの集客を目的としています。
性別、年齢を問わず広い層に愛されるコーヒーというアイテムをアピールするのに、Yahoo!Japanは非常に適したメディアだといえるでしょう。
②タイアップ広告
タイアップ広告は、名前の通り自社意外の「誰か」とタイアップする形で出稿される広告です。
「誰か」は新聞、雑誌、大手ポータルサイトなどのメディアの場合もありますし、芸能人やYouTuber、人気ブロガーなどの著名人の場合もあります。
たとえば大手ポータルサイトとタイアップして、あたかもそのサイトの記事であるかのような広告を出稿したりもします。
漫画や映画などと企業がコラボするようなケースのタイアップ広告も見られます。
・広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト、動画
・課金形態 ➡ タイアップ先により異なる(期間固定料金、CPM方式、CPC方式等)
・参考媒体と費用 ➡ ロイター.co.jp タイアップ記事広告:2,000,000円~ http://feature.reuters.co.jp/mediaguide/
※CPM:Cost per Milleの略で、掲載回数1000ごとの料金。
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金。
タイアップ広告のメリットは、タイアップ先の持つブランド力や影響力の恩恵を受けられるという点です。
ただし、純広告の場合と同様に、自社のターゲットにあわせてタイアップ先を選ぶことが重要です。
タイアップ広告の事例
マイナビウーマンと ハウステンボス株式会社のタイアップ広告の事例では、同メディアの主要なターゲット層である20~30代の女性を主要なターゲットとして、バラ祭りの季節の母娘旅プランを紹介しています。
2日間の旅の工程を追うような形の記事に仕立て、ローズガーデン、レストラン、ホテルをうまくPRしています。
③動画広告
動画広告にはいくつかの種類がありますが、近年多く利用されているのがインストリーム配信広告です。
インストリーム広告は、YouTubeやGyaoなどの動画の再生前に表示される広告です。
一方、動画広告をSNSやポータルサイト等の外部メディアに配信するタイプの動画広告はアウトストリーム配信広告と呼ばれます。
※YouTube再生前に表示される動画広告の例
動画広告の事例
・広告クリエイティブの種類 ➡ 動画
・課金形態 ➡ 媒体により異なる(期間固定、PV保証型、CPM方式、CPC方式等)
・参考媒体と費用 ➡ YouTube インストリーム広告:10円/一配信~自由に設定 https://www.youtube.com/intl/ja/yt/advertise/pricing/
※CPM:Cost per Milleの略で、掲載回数1000ごとの料金。
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金。
動画広告のメリットは、テキストコンテンツに比べて短い時間で多くの情報量を視聴者に届けられるという点です。
また、動画は視覚と聴覚の双方に同時に訴えることができるため、文章に比べて記憶に残りやすいと言われています。
一方で動画制作は比較的コストが高く、一度制作したものを修正するのが難しいというデメリットもあります。
文章では説明が難しいような商品・サービスには、動画広告が特に適しているといえるでしょう。
④ネイティブ広告
ネイティブ広告の事例
ネイティブ広告は、SNSやニュースサイト等のフィードに溶け込むような形で表示される広告です。
たとえばニュースまとめサイトのグノシーであれば、あたかもグノシーの記事の一つであるかのように広告が表示されます。
テキストや画像はもちろん、最近では動画を利用した広告を配信できるサービスも増えてきています。
広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト、画像、動画等
課金形態 ➡ 媒体、サービス形態により異なる(期間固定料金、CPM方式、CPC方式等)
参考媒体と費用 ➡ Gunosy Ads:80万円~ https://gunosy.co.jp/ad/
※CPM:Cost per Milleの略で、掲載回数1000ごとの料金。
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金。
⑤SNS広告
SNS広告はTwitterやFacebook、InstagramなどのSNS上で配信される広告です。
SNS広告にもいくつかの種類があり、であればあたかも一つのツイートのように広告を表示するプロモツイート、特定のアカウントのフォロワーを増やすことを目的としたプロモアカウントなどがあります。
広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト、画像、動画等
課金形態 ➡ 媒体、サービス形態により異なる(期間固定料金、CPM方式、CPC方式等)
参考媒体と費用 ➡ Twitter広告 プロモツイート:1アクション40円程度~ https://business.twitter.com/ja.html
※CPM:Cost per Milleの略で、掲載回数1000ごとの料金
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金
SNS広告のメリットは、媒体をうまく選べばターゲティングが行いやすくなるということです。
SNS運営企業が保有するユーザの属性や行動履歴といったデータを活用して、狙った相手にピンポイントにアプローチすることができます。
また、各SNSとも使いやすい広告配信ツールが提供されているため、手軽に出稿できるのもメリットの一つだと言えるでしょう。
SNS広告の事例
プロモツイートの例
ディズニーが運営するプログラミング学習教材のプロモツイートでは、通常のTwitterのツイートと全く同じ体裁で、フィードの中に自然に表示されています。
⑥リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの結果一覧ページに表示する広告です。
ユーザの検索キーワードに連動して広告を出せるため、見込み度の高いターゲットにアプローチできるのが特徴です。
広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト
課金形態 ➡ CPCがメイン
参考媒体と費用 ➡ Google広告:数十円~数百円程度/1クリック~ https://ads.google.com/intl/ALL_jp/start/ce/iah
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金。
リスティング広告のメリットは、広告予算を見積もりやすく、かつ成果を測定しやすい点にあるでしょう。
逆にデメリットは運用難易度が若干高い点ですが、運用次第では高い効果を実現できる可能性があります。
複数のによる入札をベースとし、広告の品質等も加味して表示順位が決まるため、いかにチューニングを行うかがポイントとなります。
リスティング広告の事例
Googleで「ランニング シューズ」のキーワードで検索した際に表示されるリスティングの事例では、Amazonの広告が一件のみ表示されていますが、広告の入札状況により表示される件数は異なります。
⑦ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Google やYahoo!などの検索エンジンの提携先サイトに掲載される広告です。
ターゲットを設定して配信することで、また、特定のカテゴリーを指定して配信することも可能です。
広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト、画像、動画等
課金形態 ➡ CPM、CPC
参考媒体と費用 ➡ Google広告:数十円程度/1クリック~ https://ads.google.com/intl/ALL_jp/start/ce/iah
※CPM:Cost per Milleの略で、掲載回数1000ごとの料金。
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金。
ディスプレイ広告の事例
ディスプレイ広告はGoogle広告やYahoo!プロモーション広告等の広告配信プラットフォームから、手軽に出稿することができます。
ターゲット(性別、年齢、興味関心など)を設定することで、自社の製品やサービスに関心の高そうなユーザに向けて広告を表示できるため、リスティング広告と同様に高い効果を期待することができます。
⑧リターゲティング広告
リターゲティング広告は、広告主のWebサイトを訪問したことのあるユーザに対して、別のWebサイト上で広告を表示する手法です。
広告クリエイティブの種類 ➡ テキスト、画像、動画等
課金形態 ➡ CPM、CPCなど
参考媒体と費用 ➡ Google広告:数十円程度/1クリック~ https://ads.google.com/intl/ALL_jp/start/ce/iah
※CPM:Cost per Milleの略で、掲載回数1000ごとの料金。
※CPC:Cost Per Clickの略で、1クリックごとの料金。
既に自社のサイトを訪問しているユーザは、自社に対してなにがしかの関心を持っていると考えられます。
そうしたユーザに対して繰り返し訴求できるのが、リターゲティング広告の特徴ですが、あまり頻繁に表示しすぎると鬱陶しがられてしまう恐れがあるため、頻度の調整がポイントとなります。
■オフライン広告の種類と効果的な活用方法
次に、オフライン広告についてご説明いたします。
オフライン広告にも様々なものがありますが、主要なものとして、4大マス広告、交通広告、屋外広告(看板)、屋外広告(デジタルサイネージ)、タクシー広告を挙げることができるでしょう。
以下、それぞれについて順にご説明していきます。
①4大マス広告(テレビCM、雑誌、新聞、ラジオ)
4大マス広告とは、テレビCM、雑誌、新聞、ラジオの4大マスメディアに対して出稿する広告です。古くからある伝統的な広告です。
近年ではインフォマーシャル(インフォメーションとコマーシャルをあわせた造語)といって、あたかも一つの番組のように放映されるCMも普及してきています。
テレビショッピングなどは、その一例だといえるでしょう。
また、新聞や雑誌では、オンライン広告のところで説明したネイティブ広告のように、記事のように見せかけた広告手法も用いられます。
クリエイティブの種類 ➡ テキスト、画像、音声、動画等
課金形態 ➡ 期間固定料金が多い
参考媒体と費用 ➡ 媒体・地域により異なる
※テレビCM東京キー局(制作込):200万円程度~
※新聞 全国版 2段1/2:300万程度
4大マス広告のメリットは、なんと言っても幅広い層にアプローチできることでしょう。
一方デメリットとしては、制作費用が高額になることや効果測定がし辛いことなどが挙げられます。
また、近年になってインターネットが普及しているとはいえ、まだまだテレビや新聞の影響力は強いため、ブランドイメージの向上を目的とした広告には向いているといえます。
②交通広告
交通広告は、電車やバスなどの公共交通機関を利用した広告で、電車の中吊り広告や駅構内・バス停などに貼られるポスター、電車やバスの車体に広告をペイントする車体広告などの手法があります。
最近は車内にディスプレイを設置して動画を流すタイプの広告もしばしば見かけます。
広告クリエイティブの種類 ➡ ポスター、動画、車体塗装等
課金形態 ➡ 期間固定料金が多い
参考媒体と費用 ➡ 都バス:60,000円~(青梅営業所/Dランク/1ヶ月 https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/other/kanren/ad/popup/bus_price02.html
交通広告のメリットとして、高い接触力を持つという点を挙げられるでしょう。
公共交通機関は通勤・通学などで毎日利用するものですから、一定期間掲載し続けることで繰り返し訴求することが可能となります。
③屋外広告(看板)
屋外広告は、文字通り屋外に掲載される看板などの広告で、これも古くからある伝統的な広告手法です。
広告クリエイティブの種類 ➡ 画像、文字
課金形態 ➡ 期間固定料金が多い
参考媒体と費用 ➡ 地域・場所により異なります(数万円程度~)
屋外広告の特徴は、反復訴求が可能な点です。
1つの場所に中長期に渡って掲載される場合が多いため、その近くを通る人に何度も繰り返しアプローチすることが可能です。
基本的には特定のエリアの住民に対してアピールするために用いられますが、最近は屋外広告からWebサイトへと送客するような手法も見られるようになってきています。
④屋外広告(デジタルサイネージ)
もう一つ、近年になって普及が進んでいるのがデジタルサイネージタイプの屋外広告です。
こちらは大型のディスプレイを看板のように設置し、動画広告を流すという手法になります。
広告クリエイティブの種類 ➡ 動画
課金形態 ➡ 期間固定料金が多い
参考媒体と費用 ➡ 地域・場所により異なります(数万円程度~)
屋外に設置するデジタルサイネージは看板の持つメリットと動画広告のメリットを併せ持ち、特定のエリアに向けて短時間で多くの情報を伝えることができます。
最近は駅の構内にこうしたデジタルサイネージがよく設置されています。
⑤タクシー広告(動画)
タクシー広告は、タクシーの中に掲載される広告です。
広告の手法はいくつかあり、フロントシートの背中部分に小さなステッカーが貼られていたり、リーフレットや広告入りのティッシュなどが配布されたりします。
また、最近では後部座席から見える位置にディスプレイを設置し、動画広告を流すような手法も普及してきています。
クリエイティブの種類 ➡ 文章(リーフレット)、静止画(ポスター、ステッカー)、動画等
課金形態 ➡ 期間固定料金が多い
参考媒体と費用 ➡ EYE MATCHING/eyevision(動画広告):1台1,000円/1ヶ月~ https://taxi-eyevision.com/price/
タクシー広告のメリットは、タクシーに乗車中のターゲットに対して、比較的まとまった接触時間を確保できる点にあるといえるでしょう。
また、タクシー利用者には金銭的に余裕のある人が多いため、そういった層に対してアプローチしたい場合には特に有効な手法です。
※出典:Tokyo Prime 媒体資料
以上、この記事ではオンライン広告とオフライン広告の概要を説明し、主要な広告手法について解説いたしました。
新規のお客様や見込み顧客の集客において広告はなくてはならない手段です。
自社の製品やサービスの性質、顧客属性等を踏まえて適切な手法を選定し、効果的に広告を活用していきましょう。
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