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「選挙 コンサルタント」に関する裁判例(44)平成20年 8月 8日 東京地裁 平18(刑わ)3785号 収賄、競売入札妨害被告事件〔福島県談合汚職事件〕

「選挙 コンサルタント」に関する裁判例(44)平成20年 8月 8日 東京地裁 平18(刑わ)3785号 収賄、競売入札妨害被告事件〔福島県談合汚職事件〕

裁判年月日  平成20年 8月 8日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平18(刑わ)3785号・平18(刑わ)4225号
事件名  収賄、競売入札妨害被告事件〔福島県談合汚職事件〕
裁判結果  有罪  上訴等  上訴(第一審破棄)  文献番号  2008WLJPCA08088003

要旨
◆福島県知事の被告人Aとその実弟の被告人Bが共謀の上、建設会社Xが同県発注のダム工事受注に際して被告人Aから有利便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼の趣旨で、同社の下請け業者Yに、被告人Bが代表取締役を務める会社Z所有の土地を、時価を超える価額で購入させたという事案において、①上記土地の売買代金と時価との差額が賄賂に当たるとされた事例、②Z社が追加してYから1億円の支払を受けた点については、被告人両名に収賄の共謀が認められないとされた事例

裁判経過
控訴審 平成21年10月14日 東京高裁 判決 平20(う)2284号

参照条文
刑法60条
刑法65条1項
刑法96条の3第2項
刑法197条1項前段

裁判年月日  平成20年 8月 8日  裁判所名  東京地裁  裁判区分  判決
事件番号  平18(刑わ)3785号・平18(刑わ)4225号
事件名  収賄、競売入札妨害被告事件〔福島県談合汚職事件〕
裁判結果  有罪  上訴等  上訴(第一審破棄)  文献番号  2008WLJPCA08088003

上記佐藤榮佐久に対する収賄被告事件,A1に対する収賄,競売入札妨害被告事件について,当裁判所は,検察官畑中良彦,同岡本洋之,同髙宮英輔,上記佐藤榮佐久及びA1の弁護人宗像紀夫,同堀内捷三,同武藤正隆,同鶴間洋平,同藤原朋奈各出席の上審理し,次のとおり判決する。

 

 

主文

被告人佐藤榮佐久を懲役3年に,被告人A1を懲役2年6月に処する。
被告人両名に対し,この裁判が確定した日から5年間それぞれその刑の執行を猶予する。
被告人A1から金7372万0317円を追徴する。
訴訟費用は被告人両名の連帯負担とする。

 

 

理由

【罪となるべき事実】
第1  被告人佐藤榮佐久(以下「被告人榮佐久」という)は,福島県知事として,同県の事務を管理し執行する地位にあり,同県が発注する建設工事に関して,一般競争入札の入札参加資格要件の決定,競争入札の実施,請負契約の締結等の権限を有しており,被告人A1(以下「被告人A1」という)は,被告人榮佐久の実弟であり,縫製品の製造,加工,販売等を業とする郡山三東スーツ株式会社の代表取締役として同社を経営していた。福島県は,同県東部の木戸川の総合開発の一環として行う木戸ダム本体建設工事(以下「木戸ダム工事」という)について,一般競争入札を経て,平成12年10月16日,前田建設工業株式会社,日産建設株式会社及び田中建設株式会社の共同企業体に発注した。被告人両名は,共謀の上,前田建設が木戸ダム工事を受注したとき被告人榮佐久から有利便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼の趣旨で,前田建設副会長のA2が水谷建設株式会社取締役副社長のA3に指示をして,水谷建設が買取りに応じることを知りながら,被告人A1が,A2の指示を受けたA3に対し,水谷建設において郡山三東スーツの所有する時価合計8億円相当の福島県郡山市〈以下省略〉ほか15筆の土地合計約1万1101平方メートルを8億7372万0317円で買い取るように求め,水谷建設が前記土地を同価額で買い取ることを承諾させた。その結果,平成14年8月28日,水谷建設から,その売買代金として,福島県郡山市の株式会社大東銀行本店の郡山三東スーツ名義の当座預金口座に8億7372万0317円が振込送金された。このように,被告人A1は,被告人榮佐久との前記共謀に基づき,前記土地売却による換金の利益及び売買代金と時価相当額との差額7372万0317円の供与を受けて,同県知事の職務に関し,賄賂を収受した。
第2  被告人A1は,福島県が平成16年8月20日に施行した県北流域下水道整備工事の指名競争入札に関し,同工事を東急建設株式会社及び佐藤工業株式会社の共同企業体に落札させるため,東急建設東北支店副支店長のA4,かねてから福島県が発注する公共工事の受注調整に関与してきたA5,佐藤工業代表取締役であったA6,前記入札に参加した他の共同企業体を構成する建設業者の営業担当者らと共謀の上,公正な価格を害する目的で,同月中旬ころ,仙台市青葉区の株式会社奥村組東北支店事務所から前記他の共同企業体を構成する建設業者の営業担当者に電話連絡をするなどして,他の共同企業体が東急建設及び佐藤工業の共同企業体の入札価格より高い金額で入札する旨協定し,談合した。
【証拠の標目】
〈括弧内の甲乙の番号は証拠等関係カードにおける検察官請求証拠の番号,弁の番号は証拠等関係カードにおける弁護人請求証拠の番号を示す。〉
判示事実全部について
被告人榮佐久の検察官調書(乙1)
被告人A1の検察官調書2通(乙11,12)
第7回及び第8回公判調書中の証人A7の供述部分
捜査報告書(甲108)
被告人A1の公判供述
判示第1の事実について
被告人榮佐久の検察官調書4通(乙2ないし4,6)
被告人A1の検察官調書10通(乙10ないし14,20ないし24)
証人A8の公判供述
第2回公判調書及び第3回公判調書中の証人A2の供述部分
第4回及び第5回公判調書中の証人A3の供述部分
第12回公判調書中の証人A9の供述部分
第13回公判調書中の証人A10の供述部分
第14回公判調書中の証人A11の供述部分
第15回公判調書中の証人A12の供述部分
A9(甲6),A13(甲14),A14(3通,甲19,20(不同意部分を除く),21),A15(甲23),A16(甲24),A17(甲27),A11(甲28),A10(2通,甲29,30),A18(甲31),A19(甲32),A20(甲33),A21(甲34),A22(甲35),A23(2通,甲36,37(いずれも不同意部分を除く)),A24(甲40),A25(甲43(証拠調べをした部分に限る)),A26(甲137(証拠調べをした部分に限る))の各検察官調書
捜査報告書3通(甲39,107,110)
不動産鑑定評価書(甲132)
不動産売買契約書4通(甲145,147,148,151)
不動産売買契約変更契約書2通(甲146,209)
金銭消費貸借契約証書(甲153)
保証委託・抵当権設定・連帯保証契約証書2通(甲154,196)
金銭消費貸借並びに抵当権設定契約等証書4通(甲157,159,187,192)
稟議書4通(甲185,194,197,198)
金銭消費貸借並びに抵当権設定契約の変更契約書2通(甲186,195)
業務報告(甲241)
「事後届出にかかる価格分析について」と題する書面(甲253)
封筒在中の退職金協定書等の関係資料(甲260)
平成16年度ないし平成18年度の各福島県地価調査結果(弁51ないし53)
被告人榮佐久の公判供述
判示第2の事実について
被告人A1の検察官調書3通(乙15,18,29)
第9回公判調書中の証人A4の供述部分
第10回公判調書及び第11回公判調書中の証人A5の供述部分
A27(甲66),A28(2通,甲67,68),A29(甲70),A30(甲71),A6(2通,甲86,87),A31(甲88)の各検察官調書謄本
捜査報告書(甲72)
【争点に対する判断】
第1  競売入札妨害
1  弁護人は,被告人A1は,福島県が発注した平成16年度の県北流域下水道整備工事(以下「本件下水道工事」という)の指名競争入札の談合について,それを共謀したことがない旨主張するので,以下検討する。
2  被告人両名の各検察官調書(乙1,11,12),第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分,第9回公判調書中のA4の供述部分,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,A27(甲66),A28(2通,甲67,68),A29(甲70),A30(甲71),A6(2通,甲86,87),A31(甲88)の各検察官調書謄本,捜査報告書(甲108)によると,次の事実を認定することができる。
(1) 被告人榮佐久は,昭和55年参議院議員選挙に立候補して落選したが,昭和58年には参議院議員選挙に立候補して当選し参議院議員となり,昭和63年9月には福島県知事選挙に立候補して当選し,平成18年9月28日福島県知事を辞職するまで,5期連続して福島県知事選挙に当選して,福島県知事の地位にあった。
(2) 被告人A1は,被告人榮佐久の実弟であり,実父A32が創業した縫製品の製造,加工,販売等を業とする郡山三東スーツ株式会社の代表取締役であったところ,被告人榮佐久の選挙運動及び政治活動に必要な資金を提供するなどしていた。
(3) 東急建設株式会社は,福島県が発注する県北流域下水道整備工事を受注しようとして,営業活動を行っており,東急建設東北支店副支店長であったA4は,福島県が発注する公共工事の受注業者を選定するのに影響力があるという風評のあるA5に対して,本件下水道工事を受注するために働きかけていた。
(4) A4は,平成15年12月ころ,A5から,かつて福島県土木部長を務め,当時は財団法人福島県建設技術センター理事長であったA7を訪ねるように言われたため,平成16年1月か2月ころ,福島県建設技術センターにA7を訪ねたところ,A7から本件下水道工事の内容及び概算金額を説明された。
(5) 他方で,東急建設東北支店長A33は,平成16年4月か5月ころ,東急建設東北副支店長A27とともに,被告人A1に被告人両名と親しかったホテル経営者の近況を知らせるため,福島県安達郡本宮町の郡山三東スーツに被告人A1を訪ね,そのついでに本件下水道工事を受注したい旨を申し出た。
(6) 東急建設東北支店営業部A28は,平成16年6月ころ,A4から本件下水道工事について,「うちでとれるよ。A5さんに話が通っていると言えばわかるから」と言われたため,被告人榮佐久とつながりのあるA5の了解を得て,本件下水道工事を受注できることになったと考えた。そこで,佐藤は,東北地方の公共工事の受注を調整する談合で中心的な役割を果たしていた株式会社奥村組東北支店副支店長A29に対し,本件下水道工事について「うちにお願いします。このことについてはA5さんの了解を得ていますから」と申し出て,A29の了解を得た。
(7) 佐藤は,東急建設が福島県から本件下水道工事に入札する業者として予備指名された後,平成16年7月,A29の下で公共工事の談合に関与していた奥村組東北支店A30から,本件下水道工事について佐藤工業株式会社と共同企業体を組むように指示され,それに従った上,同年8月18日ころ,A30に対し7億7800万円で本件下水道工事に入札する旨伝え,同月20日に行われた指名競争入札において,東急建設と佐藤工業の共同企業体が7億7800万円で本件下水道工事を落札した。
(8) A4は,東急建設が本件下水道工事を落札する前の平成16年6月25日,福島県郡山市のホテルはまつ1階の喫茶室において,A5に対し現金500万円を渡し,本件下水道工事を落札した後の同年8月31日,ホテルはまつ1階の喫茶室において,A5に対し現金300万円を渡し,同年11月初め,被告人榮佐久の女婿に当たる衆議院議員玄葉光一郎の議員会館の事務所において,玄葉衆議院議員のパーティ券を200万円分購入した。さらに,A4は,平成17年8月10日ころ,ホテルはまつ1階の喫茶室において,A5に対し200万円を渡そうとしたところ,A5から被告人A1のところに届けるように言われたため,同月23日,郡山三東スーツにおいて,被告人A1にその200万円を渡し,平成18年11月,当時A7が勤務していた特定非営利活動法人福島県うつくしま保全センターにA7を訪ねて,玄葉衆議院議員のパーティ券を購入するための金員として100万円を預けた。
3  A5,被告人A1は,両名が福島県発注の公共工事に関して受注業者を選定するのに関与した状況について,次のとおり供述している。
(1) A5は,第10回公判調書及び第11回公判調書において,次のとおり供述している。
ア 福島県土木部長を務めたA34が土木部次長のころ,A34,被告人A1とともに宮城県内のゴルフ場に行ったとき,A34が,これから被告人榮佐久を守っていかなければならないが,A5が被告人榮佐久と接触しない役割になったらどうかと提案してきて,被告人A1も暗黙にそれに同調しており,A34と被告人A1で事前に下話がされているという印象を受けた。
イ 平成8年か平成9年の福島県が発注した白河工業団地の公共工事のころから,建設業者から公共工事を受注したいという依頼を受けて,受注できた建設業者から金員を受け取るようになり,建設業者が必ず被告人A1に確認をとることもあって,金員を受け取るたびに,被告人A1にその全額を渡して,建設業者名と金員を交付してきた趣旨を伝えており,他方で,被告人A1に申し出て,必要経費として金員をもらっていた。
ウ A7が福島県土木部次長に就任したとき,被告人A1と話し合って,A7を郡山三東スーツに呼び出し,被告人A1が,A7に対して,A5の言うことは自分が言っていることであり,A5と自分は一心同体であるなどと,A5が被告人A1の代わりに公共工事の依頼を伝えるという趣旨を述べた上,茶封筒に入れた現金を渡した。その後,A7が土木部長に就任したときには,被告人A1からA7に渡すように言われて300万円を託されたので,福島県庁の土木部長室にA7を訪ねて,それを渡した。
エ A4から東急建設が本件下水道工事を受注するための働きかけを受け,そのことを被告人A1に伝えても,好ましい感触を得られずにいたが,やがて被告人A1が東急建設に本件下水道工事を受注させてもいいような態度を示してきたので,A4に入札できるかどうかをA7に確認するように助言した。そうしたところ,平成16年5月下旬か6月ころ,被告人A1が東急建設による本件下水道工事の受注を了解した。
オ A4からは,第9回公判調書中のA4の供述部分のとおり金員の供与を受けており,平成16年8月に供与された300万円は被告人榮佐久の選挙に役立てるように言われ,平成17年の衆議院議員選挙のときには,被告人A1から依頼があったので,被告人榮佐久が応援する候補者のため資金の提供を求め,自分は被告人榮佐久以外の者の選挙資金を扱っていないので,直接その金員を被告人A1に届けさせ,後に被告人A1から200万円を受け取ったと聞いており,そのほか2回にわたり玄葉衆議院議員のパーティ券を購入してもらった。
(2) 被告人A1は,検察官調書3通(乙15,18,29)において,次のとおり供述している。
ア 被告人榮佐久及びその支持者は徹底した選挙運動を行うため,選挙のときにはかなりの資金を必要とし,自分自身の預貯金はすべてはたいていた。平成8年の福島県知事選挙のころ,郡山三東スーツの経営状態が厳しくなり,被告人榮佐久の選挙が負担になってきて,平成12年の福島県知事選挙のときには,政治資金規正法が改正され企業献金が認められなくなったため,正規の資金では選挙のやりくりができなくなった。そこで,A5と相談して,建設業者から,福島県が発注する公共工事を受注させる見返りに金員の供与を受けて,選挙資金を調達するようになった。
イ A5は,福島県土木部長を務めたA7が現職のとき,郡山三東スーツを訪ねてくるように段取りをした上,用意した封筒に入った現金を示してきて,A7に渡すように言ってきた。そこで,A7には,A5からお願いすることがあると思うが,A5の言うことは自分も了解しているなどと言って,被告人榮佐久の弟である自分が表面に出ることはできないので,福島県が発注する公共工事を受注する建設業者の選定に関して依頼することがあるので協力をお願いしたいという趣旨を伝え,A7に封筒に入った現金を渡した。それから,A5と相談して,もう一度A7に現金を渡すことになり,A5がこれから福島市に赴いてA7に現金を渡すと報告してきて,その後,A7がA5から金員を受け取った旨の連絡をしてきた。最初に渡した現金は封筒の大きさから数百万円であったように思われ,2回目に渡した現金もそれと同じような金額であったと思う。
ウ 平成16年春ころ,A5から,本件下水道工事について「東急が頑張っているみたいだよ」と聞いており,その前後に,東急建設福島営業所長A27が,東急建設東北支店長を連れてあいさつに来て,本件下水道工事の受注を目指していると言うので,東急建設は,A5にも働きかけており,真剣に本件下水道工事の受注を目指していることがわかった。その後,同年6月ころ,A5が,本件下水道工事について「東急で行くよ」と言ってきたので,A5は業界とやりとりをしていたのであろうから,東急建設を本件下水道工事の受注業者に指名すると,業界内の調整がまとまり,A5が東急建設と受注の謝礼のことをまとめて,金員も得られると考え,A5からの本件下水道工事を東急建設に受注させるという進言を了承した。
エ 平成16年7月上旬ころ,郡山三東スーツにおいて,A5から,「はい,東急から」と言って,現金500万円を渡され,それは,その年の被告人榮佐久の福島県知事選挙の資金に使い,東急建設が本件下水道工事を落札した後,同年8月終わりころ,被告人榮佐久の選挙事務所にいるところをA5から呼び出され,現金300万円を渡されて,「東急から,選挙の応援」と言われた。平成17年8月ころ,A5から東急建設の関係者が来るという連絡があり,その人物が郡山三東スーツを訪ねてきて,現金200万円を渡してきた。
(3) 被告人A1は,当公判廷において,次のとおり供述している。
ア 被告人榮佐久が福島県知事に当選してすぐのころ,福島県が昭和63年に発注した小玉ダム工事について,建設業者から受注をしたい旨の働きかけを受けて,「頑張ってください」と答えた。そうしたところ,「天の声」をもらったなどと言われ,東北地方の建設業者の談合を取り仕切っていた関係者から呼び出されて,膨大なダムの資料を見せられ,5年,10年かけて一生懸命やっているのに,何の勉強もしていない建設業者が入ってきたと叱責されて,怖い思いをした。その後,そのことを福島県土木部長を務めたことのあるA34に相談したところ,ダムは,5年,10年,15年かけてやっており,右翼の人たちまで一杯後ろにいるから,触っちゃ駄目だと注意された。
イ そのため,公共工事を受注するための働きかけに関与したことはなく,建設業者から表敬訪問を受けたときにも,「頑張ってください」「ここに来るよりは県の方に行ってください」などと答えており,東急建設からも,本件下水道工事について「よろしくお願いします」とは言われたが,「受注させてください」とは言われておらず,そういう要請を了解したこともなかった。
ウ A5,A34と3人でゴルフをした記憶はなく,A34は,私の前で,A5に被告人榮佐久のため黒子の役割をするように求めるタイプの人物ではなく,A5は,A34とは仲が悪く,A34の悪口を言っていた。
エ A7が土木部次長に就任したとき,A5が,A7を呼び出した上,A7は東京に出張したときなどに費用がかかって大変なようなので,A5から渡したのでは受け取らないであろうから渡して欲しいと言って,現金を示してきて,そのうちA7が現れて,A5からせかされたので,その現金をA7に渡したことがあり,渡した現金は100万円であると認識していた。A7が土木部長に就任したときには,A5からA7のところに行って現金を渡して来るという連絡があったにすぎない。
オ A5から,平成16年7月ころ500万円,同年8月200万円,それぞれ被告人榮佐久の選挙資金として受け取ったが,その出所を説明されたことはなく,平成17年2月,A5から東急建設が行くから現金を預かっておいてくれと言われ,訪ねてきたA4から200万円を受け取ったが,その金員の趣旨を説明されたことはなかった。
4  これらの供述の信用性について検討すると,次の事情に照らして,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,被告人A1の検察官調書3通(乙15,18,29)の供述が信用できる。
(1) 第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述は,次のとおり,A7に対して2回にわたり現金を供与したことと現金を供与した趣旨において,相互に符合している上,第7回公判調書及び第8回公判調書のA7の供述部分とも符合している。
ア A7は,第7回公判調書及び第8回公判調書において,次のとおり供述している。
(ア) 福島県土木部次長に就任したとき,A5から被告人A1に会うように促され,郡山三東スーツに赴いたところ,A5が先に来ており,被告人A1から,A5と自分は一心同体であり,A5の言うことは自分が了解していることであると言われたので,それはA5が建設業者の要望を自分に依頼してくる趣旨をいうものと受け取ったところ,帰り際に被告人A1から現金300万円が入った茶封筒を渡された。
(イ) 福島県土木部長に就任したときにも,A5が,福島県庁の土木部長室に訪ねてきて,被告人A1がよこしましたと言って,現金300万円の入った茶封筒を置いていった。
イ このように,第7回公判調書及び第8回公判調書のA7の供述部分は,被告人A1,A5がA7に現金を供与した時期,最初に供与したときの被告人A1の発言内容について,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述と符合しているところ,これら3名の供述に照らすと,被告人A1は,A5を通じて福島県が発注する公共工事の受注について影響力を行使するため,そのような発言をしたものということができる。そうすると,これらの供述は,被告人A1が,検察官調書において,A5と相談して,建設業者から福島県が発注する公共工事を受注できた見返りに金員の提供を受けて,被告人榮佐久の選挙資金を調達していた旨供述しているのと整合している。
(2) 第7回公判調書及び第8回公判調書のA7の供述部分,第9回公判調書中のA4の供述部分は,次のとおり,A4がA7を訪ねたときの発言に関して符合しており,そのことは,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述を裏付けるものということができる。
ア A4は,第9回公判調書において,次のとおり供述している。
(ア) 被告人A1が福島県発注の公共工事を受注する建設業者の選定に影響力を持っているという風評があり,A5はそのダミーの役割を果たしていると思って,A5に本件下水道工事を受注できるように依頼していたところ,A5からA7のところに行くように言われた。
(イ) そこで,平成16年1月か2月ころ,東急建設東北支店長A33とともに,福島県建設技術センターにA7を訪ねて,A5から了解を得たという意味で,「郡山の了解をとってまいりました」と言って,本件下水道工事を頑張りたいと述べたところ,A7が,本件下水道工事の場所,種類,概算金額等を教示してくれた。
イ これに符合するように,A7は,第7回公判調書において,福島県建設技術センター理事長をしていた平成16年1月か2月ころ,A4が,東急建設東北支店長とともに訪ねてきて,本件下水道工事について「郡山の了解をもらってきました」と言うので,被告人A1の了解を得てきたものと理解したが,A4が「これからどうしたらいいんですかね」と言うので,自分で業界をまとめるしかないという趣旨を述べた旨供述している。
ウ このように,第7回公判調書及び第8回公判調書のA7の供述部分と第9回公判調書中のA4の供述部分は,A4が「郡山の了解を得てきた」という発言をしたことについて,それぞれがその趣旨を別異に理解していながら,一致した供述をしているのであり,そのことは,相互の供述の信用性を高めるものということができる。しかも,それはA4がA7に本件下水道工事を受注できるように働きかけたときの発言であることからすると,A4の郡山の了解を得てきたという発言とそれに対するA7の理解は,本件下水道工事の受注に関して,A5あるいは背後で被告人A1が影響力を行使する立場にあったことを示しているということができる。
(3) A4は,第9回公判調書において,本件下水道工事を受注できるように依頼していたA5から,被告人A1には絶対に直接働きかけないように厳命されていたところ,知らないうちに,東急建設東北支店長A33と副支店長A27が被告人A1に本件下水道工事のことを働きかけたので,A5から連絡があり,行くなと言ったのに,なんで行くんだと言われた旨供述している。
ア このようなA4の公判供述は,次の証拠に符合している。
(ア) A27は,検察官調書(甲66)において,被告人両名と親しかったホテル経営者の近況を知らせるため,東急建設東北支店長A33とともに,被告人A1を訪ねて,そのついでに本件下水道工事の受注を働きかけた旨供述している。
(イ) A5は,第10回公判調書及び第11回公判調書において,被告人A1が東急建設による本件下水道工事の受注を了解した後,他の建設業者から,東急建設が郡山三東スーツの了解を得て本件下水道工事を受注できるようになったと吹聴していることを聞いて,ことが漏れることを心配し,A4には郡山三東スーツには行かないように指示したが,東急建設東北支店長から郡山三東スーツに行ったことを聞き,被告人A1からも東急建設が来ていることを聞いた旨供述している。
イ そうすると,A5は,東急建設の関係者の軽率な発言を心配して,A4に対し,被告人A1に本件下水道工事の受注を働きかけないように厳命していたものと認められるところ,A5がA4にそのような働きかけをしたのは,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述のとおり,A5と被告人A1の双方が公共工事の受注に関与できる立場にあったからにほかならないというべきである。
(4) A7は,第7回公判調書及び第8回公判調書において,A5が,平成16年6月ころ,本件下水道工事の本命業者は東急建設である旨伝えてきたので,福島県土木部で下水道を担当しているA35に対して,東急建設及びそれと共同企業体を組む佐藤工業が,施工計画の技術評価に合格するかどうか,入札の予備指名に入るかどうかを見ておくように指示し,A4には,公表前に本件下水道工事の予定価格を教示した旨供述している。
このA7の供述は,A35が,検察官調書謄本(甲63)において,A7が,被告人A1から依頼されたとして,本件下水道工事は東急建設と佐藤工業が受注することになるので,予備指名から抜けないように,施工計画の評価の点数を見ておくように言ってきた旨供述していることからも,十分信用することができる。
そうすると,このようにA7がA35に指示して東急建設が本件下水道工事を受注できるように便宜を図っていたのは,A7だけの判断によるものとは到底認められないのであり,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分,第9回公判調書中のA4の供述部分,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分のとおり,被告人A1及び被告人A1の下で福島県が発注する公共工事の受注業者の選定に関与していたA5からの働きかけがあったとみるのでなければ,自然に理解することはできない。
(5) 福島県議会議員であった芳賀一太は,第13回公判調書において,戸田建設株式会社東北支店長であったA36は,第14回公判調書において,株式会社間組東北支店営業部長であったA37は,第16回公判調書において,それぞれ次のとおり,被告人A1及びA5が福島県の発注する公共工事の受注業者の選定に関与していたことを裏付ける供述をしている。
ア A37は,第16回公判調書において,昭和63年の福島県知事選挙においては,被告人榮佐久の対立候補を応援したが,被告人榮佐久が福島県知事に当選して,福島県が発注する公共工事の指名競争入札の指名業者に入れてもらえなくなったため,福島県土木部長のA34を訪ねるなどしていたところ,平成4年の福島県知事選挙を控えて,被告人榮佐久を訪問し謝罪した上,被告人A1を訪ねて現金を供与した旨供述している。
イ 芳賀一太は,第13回公判調書において,福島県議会議員として県立田島病院を建設するのに尽力していたところ,前田建設が入札前から受注できるかのような行動をとっていたため,不快感を感じており,平成5年5月,前田建設が予備指名に入っていたので,福島県土木部長のA34に不満を述べたところ,県庁の知事室の方を指して,「そういうご意向もあるので,何とか了解してください」と言われた上,同年5月ころ,被告人A1から連絡があり,その工事では前田建設をお願いしたいと言われた旨供述している。
ウ A36は,第14回公判調書において,福島県が発注するこまちダム工事を受注するため,被告人A1に働きかけていたところ,平成12年2月ころ,被告人A1から福島県土木部長のA7と会うように言われ,A7に会うと,A5と話し合って進めるように言われたので,同年4月ころ,A5に会ったところ,5000万円を要求されたので,そのことを被告人A1に確認した上,A5に2回に分けて5000万円を支払ったが,平成15年3月営業停止処分を受けたため,こまちダム工事は受注できなかった旨供述している。
5  これに対して,被告人A1が福島県発注の公共工事の受注に関与することはなかったという証拠は,被告人A1の公判供述しかないところ,被告人A1の公判供述は,次の事情に照らして,到底信用できないというほかない。
(1) 被告人A1の公判供述によると,小玉ダム工事について,受注を希望する建設業者に「頑張ってください」と述べたため,談合を取り仕切っている建設業者の関係者から呼び出されて怖い思いをしたので,公共工事を受注するための働きかけには関与しないようにしていたというのである。しかしながら,被告人A1が,そうでありながら,その後も,建設業者からの表敬訪問を受け入れ,「頑張ってください」などと応じていたというのは,その理由が定かではなく,被告人A1の公判供述の趣旨からすると,おそらくは,東急建設の関係者が訪ねてきたときも,同様の対応をしたものと推認できる。
もっとも,被告人A1の公判供述を子細に検討してみると,建設業者から公共工事を受注するための明確な依頼があったときは,それに関与することは避けたが,公共工事に触れながらも,一般的なあいさつをされたときには,「頑張ってください」と応じていたという趣旨にも理解できる。しかしながら,公共工事の受注を希望する建設業者の関係者が,そのための働きかけをするとき,露骨に明確な受注の依頼をしてくることばかりではないはずであるから,一般的なあいさつのなかで公共工事の受注に触れてくる場合と明確に受注の依頼をしてくる場合を区別して対応することなどはできなかったというべきである。そうすると,一般的なあいさつのなかで公共工事の受注に触れてきたとき,根拠なく「頑張ってください」などと応じていながら,再び談合を取り仕切っていた建設業者の関係者から注意を受けなかったというのは,誠に不可解というほかない。
(2) 被告人A1の公判供述は,A5の立会の下でA7に現金を渡したとき,A5の連絡を受けてA4から直接現金200万円を受け取ったときのいずれの経緯についても,A5からの指示に従って言われるがままに,それを受け入れたというものであるが,被告人A1は,郡山三東スーツの代表取締役として,会社の経営再建に取り組み,自ら労働組合とも対応していた人物であるから,A5から言われただけで,そのような誤解を招く行動をとったというのは誠に不自然である。
被告人榮佐久は,業者との癒着を警戒しており,被告人A1にそのような兆候があれば,説明を求めたり,必要に応じて叱責したりするというのであり,他方で,被告人A1は,被告人榮佐久の実弟として,その選挙活動に積極的に関与し,いわば被告人榮佐久の熱心な支持者であったものと認められる。そうすると,このような被告人A1が,被告人榮佐久の意思に反することを知りながら,A5から言われるままに,警戒することなく,建設業者あるいは福島県の幹部職員と趣旨の明らかでない金員のやりとりをしたというのは,到底理解できるものではない。
6  以上からすると,第9回公判調書中のA4の供述部分,第10回公判調書及び第11回公判調書中のA5の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述から,被告人A1とA5は,被告人榮佐久の選挙資金をねん出するため,福島県が発注する公共工事を受注するために働きかけてきた建設業者に当該公共工事を受注させて,その見返りに金員の供与を受けており,それは,背後で被告人A1が公共工事の受注業者の選定に影響力を行使しているところで,A5が直接建設業者の担当者と接触して金員を受領する方法によって行われており,そのような方法の一環として,東急建設が本件下水道工事を受注したものと認められる。
そして,本件下水道工事は,奥村組東北支店A30らが中心となって関係する建設業者が談合することにより,東急建設と佐藤工業の共同企業体が受注したものであるところ,被告人A1は,A5の提案を了承し,東急建設を本件下水道工事の受注業者として選定している上,その謝礼としてA4が供与してきた1300万円のうち1000万円は,A5を通じるなどして被告人A1の下に届けられ,そのうち800万円は被告人榮佐久の選挙資金に充てられている。それのみならず,A5から連絡を受けたA7が,福島県土木部の鳴原に指示して,東急建設と佐藤工業が本件下水道工事の入札業者の予備指名に漏れないように目配りをさせた上,A4に本件下水道工事の予定価格を教示するなど便宜を図ったのは,被告人A1が本件下水道工事の受注業者を選定するため背後で影響力を行使しているのを意識したためであるからにほかならない。
このような事実関係の下では,被告人A1は,建設業者が本件下水道工事に関して談合するのを利用し,補充する行為をしており,その結果,被告人榮佐久の選挙資金として利得を得ているのであるから,被告人A1が本件競売入札妨害の共同正犯になることは明らかである。
第2  本件土地売買の趣旨
1  検察官は,平成14年8月28日郡山三東スーツと水谷建設株式会社との間で行われた土地の売買は,前田建設副会長A2から指示を受けた水谷建設取締役副社長A3が,福島県知事である被告人榮佐久から福島県が木戸ダム工事を前田建設に発注するなど有利便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼の趣旨で行ったものである旨主張するのに対し,弁護人は,その土地売買は通常の経済取引であって,木戸ダム工事が受注できたことなどの謝礼の趣旨は含んでいない旨主張するので,以下検討する。
2  被告人両名の各公判供述,被告人榮佐久の検察官調書2通(乙1,4),被告人A1の検察官調書6通(乙10ないし14,23),第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分,第12回公判調書中のA9の供述部分,第13回公判調書中のA10の供述部分,第14回公判調書中のA11の供述部分,A9(甲6),A13(甲14),A14(3通,甲19,20[不同意部分を除く],21),A15(甲23),A16(甲24),A17(甲27),A11(甲28),A10(2通,甲29,30),A18(甲31),A19(甲32),A20(甲33),A21(甲34),A22(甲35),A23(2通,甲36,37[いずれも不同意部分を除く]),A24(甲40)の各検察官調書,捜査報告書3通(甲107,108,110),不動産売買契約書4通(甲145,147,148,151),不動産売買契約変更契約書(甲146),金銭消費貸借契約証書(甲153),保証委託・抵当権設定・連帯保証契約証書2通(甲154,196),金銭消費貸借並びに抵当権設定契約等証書4通(甲157,159,187,192),稟議書4通(甲185,194,197,198),金銭消費貸借並びに抵当権設定契約の変更契約書2通(甲186,195)によると,次の事実を認定することができる。
(1) 被告人榮佐久の職務権限と木戸ダム工事
被告人榮佐久は,福島県知事の在任期間中,同県の事務を管理し執行する地位にあり,管理する公の施設の建設工事に関して,一般競争入札の入札参加資格要件を決定し,競争入札を実施し,請負契約を締結するなどの権限を有していた。
福島県知事は,福島県東部にある二級河川の木戸川を管理していたところ,その総合開発の一環として,河川流量の安定化を図り,洪水を調整するとともに,水道用水及び工業用水を確保するため,多目的ダム(以下「木戸ダム」という)を建設しようと計画し,昭和48年4月予備調査を開始し,昭和58年4月実施調査を開始した。被告人榮佐久は,福島県知事に当選後,福島県知事として,木戸ダムの建設に関して,平成5年4月から工事用道路及びトンネルの工事を開始し,総事業費を約404億円とした上,本体工事である木戸ダム工事について,平成12年5月福島県報に入札の公告を掲載し,同年8月条件付一般競争入札を行った。
(2) 郡山三東スーツの社歴,業態,資本構成
株式会社佐藤被服を経営していた被告人両名の実父A32は,昭和38年3月,被告人榮佐久のほか,三井物産株式会社及び大東紡織株式会社とともに共同出資して,郡山三東縫製株式会社を設立し,同社が昭和48年4月郡山三東スーツに商号を変更し,郡山三東スーツは縫製品の製造,加工,販売等を業としていた。
被告人榮佐久は,大学を卒業した昭和38年3月,設立当初の郡山三東縫製に入社して役員に就任し,昭和39年1月には,若手経済人の団体である社団法人郡山青年会議所に入会して,昭和49年からそこの理事長を務めた後,社団法人日本青年会議所の役職を歴任して,昭和53年1月から1年間日本青年会議所の副会頭を務め,その後,日本青年会議所を背景に参議院議員選挙,福島県知事選挙に立候補して,それらに当選し,平成18年9月28日まで福島県知事の地位にあった。
他方で,被告人A1は,昭和40年3月大学を卒業して,他社に勤務した後,昭和42年佐藤被服に入社し,昭和48年には郡山三東スーツに入社して,昭和54年郡山三東スーツの取締役に就任し,平成3年5月には,A32を引き継いで,郡山三東スーツの代表取締役社長になった。
郡山三東縫製は,A32と被告人榮佐久がそれぞれ発行済株式の20パーセントに当たる4000株,三井物産と大東紡織がそれぞれ発行済株式の30パーセントに当たる6000株を出資して設立され,その後,郡山三東スーツに商号を変更した後,2回にわたり増資がされ,A32が代表取締役を退任するに当たって株式を被告人両名にそれぞれ譲渡し,被告人両名が三井物産及び大東紡織から保有する株式の一部を買い取っている。その結果,平成10年3月から平成18年2月までの間は,発行済株式総数6万6000株のうち,被告人榮佐久が2万7500株(約42パーセント),被告人A1が1万4500株(約22パーセント),三井物産及び大東紡織がそれぞれ1万2000株(約18パーセント)を保有していた。
(3) 郡山三東スーツの経営状態
郡山三東スーツは,昭和50年代には,530人に上る従業員を抱え,紳士服の既製品を大量に生産していたが,平成5年ころから,中国で生産された廉価な紳士服等が流通するようになって,売上高及び利益率が下落し,平成11年3月期から平成14年3月期にかけて,毎年度1億3500万円から2億2700万円余りの経常損失を計上するようになった。そのようななかで,郡山三東スーツは,累積債務を解消して経営を再建するため,大規模なリストラを行った上,経営の軽量化を推し進めるため,工場敷地を売却して工場を移転し,その余剰金を借入金の返済資金,従業員のリストラに伴う退職金に充てることにした。
郡山三東スーツは,平成13年2月9日,従業員の退職金の支払等に充てるため,株式会社大東銀行から2億円を借り入れるに当たって,前田建設から連帯保証をしてもらい,同年3月29日には,前田建設がそれを連帯保証から貸付に切り替え,郡山三東スーツは前田建設からのその融資で大東銀行に対する前記債務を返済しており,同年3月末には郡山三東スーツの従業員は147人にまで減少した。
さらに,郡山三東スーツは,工場の移転先として,福島県安達郡本宮町の被告人両名の従兄弟A38が経営する縫製工場の土地,建物を購入することにし,同年7月10日,前田建設の関連会社である光が丘興産株式会社から2億円の融資を受けた。
これらの前田建設及び光が丘興産に対する各2億円の債務の返済期限は,平成14年3月29日とされていたが,そのうち4000万円だけが返済され,残額合計3億6000万円については,平成15年3月28日まで返済期限が延伸された。
(4) 郡山三東スーツの工場敷地の売却
郡山三東スーツは,平成11年11月9日,水谷建設に対して,工場敷地のうちの福島県郡山市大槻町土瓜37番3ほか2筆の駐車場用地3966.96平方メートル(約1200坪,以下「本件駐車場用地」という)を3億4800万1566円で売却したが,その後も引き続き,その土地を駐車場用地として使用しており,さらに,平成14年8月28日,水谷建設に対して,工場敷地のうちの残りの同市大槻町土瓜37番1ほか15筆の1万1101.91平方メートル(約3360坪,以下「本件土地」という)を8億7372万0317円で売却した。
(5) 福島県による木戸ダム工事の発注
福島県土木部河川開発課は,木戸ダム工事の入札参加資格要件について,同種同規模の建設省東北地方建設局が一般競争入札の公告をした長井ダムの入札参加資格要件を参考にして,過去15年間に堤高60m以上の重力式コンクリートダム本体工事をRCD工法により施工した実績を有するものとすることを検討していた。しかしながら,土木部河川開発課主幹兼課長補佐A14は,土木部長のA7から前田建設が木戸ダム工事の本命業者であると伝えられていたところ,平成12年1月13日に行った木戸ダム建設事務所との打合せにおいて,木戸ダム建設事務所係長A16から,誤って前田建設にはRCD工法による施工実績がないという調査結果が報告されたため,RCD工法の施工実績を入札参加資格要件から外すことを発案し,関係部内の了承を得た。
木戸ダム工事は,前田建設のほか,株式会社大林組が,受注を強く希望していたところ,ゼネコンによる東北地方の公共工事の受注を調整する談合を取り仕切っていた鹿島建設株式会社のA17は,平成11年春ころ,前任の談合の仕切役であったA4一韶から,木戸ダム工事の本命業者は前田建設である旨伝えられ,それを大林組に伝達するとともに,鉄建建設株式会社のA40を通じるなどして,前田建設が提示してきた入札予定価格に従って,入札する各共同企業体の入札価格を調整した。その結果,平成12年8月11日,木戸ダム工事の一般競争入札において,前田建設,日産建設株式会社及び田中建設株式会社の共同企業体が,予定価格212億6250万円(消費税込み)の約97パーセントに当たる206億3250万円(消費税込み)で木戸ダム工事を落札した。
被告人A1は,前記共同企業体が木戸ダム工事を受注した後,福島県内の建設会社である佐藤工業の代表取締役社長A6から,同社が木戸ダム工事の施工に加われるようにすることを依頼されて,前田建設代表取締役副会長A2に対し,その旨を依頼した。その結果,前田建設東北支店長A9が,A2からの指示を受け,表面には出ない裏の施工者として15パーセントの出資比率で佐藤工業を前記共同企業体に入れることにして,日産建設と田中建設に働きかけて説得し,両社及び前田建設の出資比率を引き下げて,佐藤工業を正規でない共同企業体の構成員として木戸ダム工事に参加させた。
3  関係者は,前田建設が木戸ダム工事を受注し,水谷建設が本件土地を購入した経緯について,次のとおり供述している。
(1) A2は,平成14年6月まで前田建設代表取締役副会長であり,それ以降は前田建設副会長であったところ,第2回公判調書及び第3回公判調書において,次のとおり供述している。
ア 前田建設における木戸ダム工事を受注するための営業の最高責任者であったところ,前田建設東北支店長A9から,福島県知事の被告人榮佐久の実弟である被告人A1が「天の声」を伝えると言われ,山下に勧められて,平成9年ころから合計3,4回,郡山三東スーツを訪問し,被告人A1に対し「木戸ダムをよろしくお願いします」などと申し出て,木戸ダム工事が受注できるように働きかけた。
イ 被告人A1から,平成11年初めころ,スーツ業界が不況であり,郡山三東スーツの工場を縮小し,従業員をリストラして,その退職金に充てて経営の再建を図るため,前田建設に本件駐車場用地を買い取って欲しいと持ちかけられた。しかしながら,本件駐車場用地は,第1種低層住居専用地域であり,建設できる建物の高さに制限があったため,開発が困難であり採算がとれないため,しばらく検討していたところ,同年5月ころ,被告人A1から「A2さん,木戸ダム,頑張ってください」などと言われたことから,いわゆる「天の声」が出たのではないかと思って,被告人A1に協力して,木戸ダム工事を受注するため被告人榮佐久から好印象を得ようと考えた。
ウ そこで,前田建設では本件駐車場用地を購入できないので,水谷建設に依頼して,被告人A1の言う値段で購入してもらおうと考え,被告人A1に対し,平成11年5月末ころ,水谷建設に本件駐車場用地を被告人A1の言う値段で買い取ってもらうことを告げ,水谷建設代表取締役副社長A3に対しても,本件駐車場用地を被告人A1の言い値で買うよう要請し,木戸ダム工事を受注できれば,水谷建設に下請工事を発注することを約束して,両名から了承を得た。その後,A3から,購入予定の価格が相場より1億円くらい高いと言われたが,そうであっても被告人A1の言い値で買ってもらいたいと要請した。
エ 平成11年5月末ころ,秋保温泉の旅館茶寮宗園において,東北地方の公共工事の談合を取り仕切っていた鹿島建設のA4一韶,福島県土木部長を務めたことがあるA34を集め,A3を交えて,会合を開いたところ,その席でA4から「A2さん,木戸ダムはおたくに決まったよ」と言われたので,いわゆる業界調整はうまくいったと思った。その後,同年11月水谷建設が本件駐車場用地を購入したところ,被告人A1から「木戸ダムの件は知事さんや県の方に伝えておきます」と言われた。
オ 平成12年8月前田建設が木戸ダム工事を落札した後,同年11月末ころ,被告人A1から,前田建設が本件土地を約8億円で買い取って開発してくれないかという依頼を受け,それを前田建設の社内で検討したところ,採算がとれないという結論になったが,被告人A1には,木戸ダム工事で便宜を図ってもらっていたので,それを断らずにいた。
カ 平成13年2月郡山三東スーツが大東銀行から借り入れる2億円を前田建設が連帯保証するに当たっては,A39社長らがコンプライアンスにうるさく,木戸ダム工事を受注した直後であったため,社内の取締役会では,福島県知事である被告人榮佐久が,郡山三東スーツの代表取締役の実兄であり,同社の取締役に就任していることは説明しなかった。しかしながら,前記2億円を貸付に切り替え,さらに,その返済期限を延伸するとき,A39社長に被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役に就任していることが発覚したため,被告人A1に対し,強く被告人榮佐久を郡山三東スーツの取締役から辞任させるように求めた。
キ その後,本件土地をそのままにしていると,郡山三東スーツが倒産して,従業員が路頭に迷い,被告人榮佐久が選挙基盤を失って社会的な信用を失うため,本件土地を水谷建設に買い取ってもらうしかないと考え,平成14年4月ころ,被告人A1から本件土地を水谷建設に買い取ってもらう旨了承を得て,A3に本件土地を被告人A1の言い値で買い取るように依頼し,平成14年8月,水谷建設が本件土地を買い取った。
(2) A3は,平成14年4月まで水谷建設代表取締役副社長であり,それ以降は水谷建設取締役副社長であったところ,第4回公判調書及び第5回公判調書において,次のとおり供述している。
ア A2から,平成11年5月か6月ころ,本件駐車場用地について,前田建設では購入することができないので,水谷建設で購入するように依頼され,利用目的はなかったが,前田建設から仕事をもらっていたので,それを了承したところ,値段は被告人A1の意向を尊重するように言われた。付近の取引事例では宅地が坪30万円であり,本件駐車場用地が約1200坪であったから,土地を区分して宅地として販売するため購入するのであれば,道路用地が必要になるなどのため,坪20万円が相当な価格と考えていたところ,被告人A1から3億5000万円くらい入用であると言われ,そうすると,坪28万円より高いことになった。しかしながら,A2の指示で被告人A1からの申し入れを断れなかったので,A2には1億円くらい高いと不満を述べながらも,被告人A1の申し入れを受け入れた。
イ A2から依頼され,秋保温泉の旅館茶寮宗園での会合をセッティングして,鹿島建設のA4一韶,福島県土木部長を務めたことがあるA34,A2が集まって会食し,翌朝別れるとき,A2が,A4に謝意を表して,これで会社に大きな顔で報告できると述べると,A4が,A2に対し,「あんたはそれでよかったな,頑張れや」「おれはこれから業界をA39でまとめるのは大変なことなんや,まあ,心配すんな」などと述べていたので,前田建設が木戸ダム工事を受注することになったとわかった。なお,A34は,鹿島建設が小玉ダムを受注するとき,被告人A1が清水建設株式会社に受注させようとして紛議になったため,発注者の意向を示すのに,被告人A1を補佐する立場になっていたと聞いている。
ウ A2が,平成14年4月か5月ころ,郡山三東スーツが期限になっても債務を返済できず,前田建設が担保権を実行したら困ったことになるので,万策尽きたなどと言って,水谷建設が本件土地を購入するよう依頼してきた。A2は,本件土地の売買代金について,郡山三東スーツが,債務を返済して担保権を外し,工場の移転費用及び退職金を確保し,前田建設らからの借入金4億円の返済ができる金額にする必要があると言って,被告人A1の言い値で買うように求めてきた。
エ 本件土地の相当な価格は8億円を下回るものと考えていたが,本件土地の売買を仲介した株式会社東日本地所のA25が,当初,本件土地上に建物を建設する費用,株式会社ヨークベニマルが支払うその建物のテナント料等から,本件土地を8億2000万円で購入すれば採算に合うと説明してきた。A25は,その後,被告人A1の意向と言って,5000万円上乗せして,8億7000万円と言ってきたので,それを了承した。A2から言われたので,購入するしかなかったが,A25には,テナント料を高くするように要望しておいた。
(3) 被告人A1は,検察官調書3通(乙20,21,24)において,次のとおり供述している。
ア 前田建設には,郡山三東スーツの工場敷地の開発を依頼していたところ,前田建設から,木戸ダム工事を受注したいという働きかけを受けるようになり,平成8,9年ころから,A2が,郡山三東スーツを訪問して木戸ダム工事の受注を依頼してくるようになったため,前田建設に本件駐車場用地を買い取ってもらおうと考えた。本件駐車場用地は,第1種低層住居専用地域であり,宅地として分譲するには費用もかかるため,坪30万円では高かったが,そのくらいの資金が必要であったので,木戸ダム工事の受注の働きかけを受けている前田建設には無理を聞いてもらえると考え,平成10年末か平成11年初めころ,A2にその購入を依頼した。そうしたところ,平成11年5月か6月ころ,A2から,水谷建設が購入することになったという連絡を受け,A3から坪30万円では高いと言われたが,交渉の結果,坪29万円で水谷建設が購入した。
イ 水谷建設が本件駐車場用地を購入することになってからしばらくして,福島県土木部長のA7に対し,「木戸ダムは,A39さんが狙っているようだね。A39さんに一言言われたので連絡してるんだけど,A39さんには世話になっているし,A39さんに取らせてあげたいと思ってるんで,よろしく」などと伝え,さらに,そのときか別の機会に,「A39さんがA7さんのところに行くから会ってやってください」などと申し入れて,前田建設の関係者とA7とを引き合わせたことがあった。
ウ 本件土地については,平成13年初め,A2に前田建設の購入予定価格を尋ねて,8億円が限度であるという回答を得て,同年11月には,再度A2から前田建設が8億円で買い取るという確認を得ていたところ,平成13年終わりころから平成14年初めころまでの間,前田建設及び光が丘興産に対する各2億円の債務の返済と本件土地の売却について確認するため,A2と会ったとき,債務を一部返済して,残余は本件土地の売却後返済すれば足りるが,そのためには,被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役から外れる必要があると言われた。そこで,被告人榮佐久に対し,前田建設から被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役から外れてほしいと求められていることを説明し,被告人榮佐久の長男A41を後任の取締役に就任させることにして,被告人榮佐久の了承を得た。
エ 平成14年2月になって,A2が前田建設による本件土地の買い取りは厳しいと言ってきたので,今さら困るなどと言ったところ,A2は,水谷建設に本件土地を被告人A1の希望する値段で買い取ってもらうよう依頼すると言って,同年3月ころ,A3が本件土地の購入を申し出てきた。
オ 本件土地の売買交渉は,A25が仲介して,平成14年7月から8月にかけて行われ,A25は,当初7億8000万円を提示してきて,8億円を前提に交渉していたが,郡山三東スーツの工場の移転に予想以上の期間を要し,必要な費用が増えてきたことから,A25には売買代金の増額を求めた。A25は,8億2000万円を提示してきたが,それでは費用を賄うのに足りないため,地権者が複数いた場合にかかるコンサルタント料等が必要なくなることなどを根拠にして,さらに売買代金を引き上げるように求め,A25とは別に,A3にもその旨を申し入れて,本件土地の売買代金は8億7000万円になった。
(4) これに対し,被告人A1は,当公判廷において,次のとおり供述している。
ア 前田建設には,郡山三東スーツの工場敷地の開発を依頼しており,A2からは,高層マンションを建設し,公園を造った上,第1種低層住居専用地域部分には1戸建てを建設するなどの提案をしてもらっていた。その後,A2に本件駐車場用地の購入を依頼したところ,事前にA2からの説明はないまま,突然A3が訪ねてきて,水谷建設が本件駐車場用地を購入することになった。株式会社ヤマカ不動産代表取締役のA42が作成した平成11年6月28日付御報告書(甲224)によると,本件駐車場用地の価格が坪28万円から坪30万円になっていたため,A3との間では,その中間の坪29万円を本件駐車場用地の価格とした。
イ その後,A2から,木戸ダム工事について,業界では受注するのが前田建設に決まり,前田建設から福島県に職員が行くので,福島県土木部長に電話をしておいてほしいと頼まれたため,A7に対し,「A39があいさつに行くと思うので,会ってください」と連絡して,そのことを取り次いだ。業界で決まっていれば問題はないと考えて,取り次いだにすぎず,木戸ダム工事の受注について「天の声」を出したわけではないし,A7に前田建設の世話になっているなどと言ったことはない。
ウ 平成14年2月ころ,A2から水谷建設に本件土地を買い取らせると言われ,A3が申し出てきて,水谷建設が本件土地を購入することになった。本件土地の売買を仲介したA25から,売買代金として8億2000万円を提示されたが,地権者が複数であるとき必要なコンサルタント料が5000万円から1億円節約できたと言われたので,A25が8億2000万円に5000万円から1億円増額するものと考えていた。しかしながら,結局売買代金は8億7000万円になり,A2やA3から言い値で買うという意向を示されたことはなかったのであり,A25が売買代金を下限のところでまとめたと思った。
エ 株式会社ヤマカ不動産のA42,本件土地の売買を仲介したA25から,本件土地は坪30万円はすると聞いており,地積が約3360坪であったから,10億円くらいで売却することを考えており,8億7000万円というのは適正価格よりも安く,9億7000万円であっても適正価格より高いということはない。そのことからも,郡山三東スーツと水谷建設の本件土地の売買は,通常の経済取引であって,前田建設が木戸ダム工事を受注できたことの見返りとして行われたものではないことは明らかである。
4  これらの供述の信用性を検討すると,第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,第4回公判調書及び第5回公判調書中のA3の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述は,次の事情に照らし,信用できるのに対して,これに反する被告人A1の公判供述は到底信用することができない。
(1) 第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,第4回公判調書及び第5回公判調書中のA3の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述は,前田建設が木戸ダム工事を受注できたことの見返りとして,前田建設から建設工事を受注する立場にある水谷建設が,A2から依頼を受けて,時価より明らかに高い価格で本件土地を購入したことで一致している。
のみならず,これらの供述は,被告人A1が,木戸ダム工事を受注する予定の建設業者として前田建設を選定し,その見返りとして本件土地等を購入してもらったというものであるところ,その経緯は,前記第1の6で認定したとおり,被告人A1が,被告人榮佐久の選挙資金をねん出するため,A5を介するなどして,福島県が発注する公共工事を受注するために働きかけてきた建設業者に当該公共工事を受注させて,その見返りとして金員等の供与を受けていたことなど,福島県が発注する公共工事において被告人A1が果たしていた役割に符合している。
また,被告人A1は,検察官調書(乙20)において,福島県土木部長のA7に対して,前田建設が木戸ダム工事を受注する予定であることを連絡した旨供述しているところ,これに符合して,A7は,第7回公判調書において,平成11年12月,被告人A1から連絡があり,木戸ダム工事に関して,前田建設の関係者があいさつに行くが,前田建設にはいろいろお世話になっているので,よろしく頼むと言われた旨供述している。そして,このように被告人A1がA7に働きかけたことは,被告人A1が,第1の4(1)のとおり,A5とともにA7に現金を供与して,A5を通じて福島県が発注する公共工事について影響力を行使しようとしていたことに符合しており,実際,前記第1においては,A5が,第1の4(4)のとおり,A7に対して公共工事の受注について影響力を行使していることからも,そのことが首肯できる。
(2) A25の検察官調書(甲43,証拠調べをした部分に限る)は,次のとおり,本件土地の売買代金が決まった経緯を供述するものであり,A25が第6回公判調書おいてこれに反する供述をしていることを考慮しても,十分信用できるところ,その検察官調書の供述は,本件土地の売買が木戸ダム工事を受注できたことの見返りとして行われたことと整合している。
ア A25は,前記検察官調書において,次のとおり供述している。
(ア) 被告人A1は,本件駐車場用地を坪30万円くらいで売却したので,本件土地も10億円くらいで売却することを望んでいたが,地価が下がっているので,被告人A1にそれが無理であることを伝えた上,高くとも8億円が相当であると考えたが,それを最低条件ととられると困るので,被告人A1には,せいぜい7億8000万円くらいだと思うと説明した。
(イ) 最初は買主に少し高めの金額を提示する意図で,A3に対し8億2000万円を提示したところ,A3は「高いんじゃないか」と言いながらも,納得し了解したので,そのことを被告人A1に報告した。しかしながら,予想に反して,被告人A1は,不満であり,本件土地の活用方策を検討してテナントを探すなどのためのコンサルタント費用3000万円ないし5000万円を上乗せするように求めてきた。
(ウ) A3が,一度8億2000万円という金額を提示されている以上,簡単に増額を了解してくれるとは思えなかったが,A3に会うと,A3の方から「佐藤さんが,土地代が安いって言ってるんだって。佐藤さんはいったいいくら欲しいんだ」と言ってきた。そこで,被告人A1の意向を説明したところ,A3は,あっさり5000万円の増額を了承した上,「その代わり,賃料をもう少し上げてくれ」などと言ってきた。
イ A25は,第6回公判調書において,外形的事実については前記検察官調書と概ね一致した供述をしながら,A3は,8億2000万円を了承した後,被告人A1がその売買代金に満足していないことを知っていたことはなく,納得して8億7000万円に増額することを了承したのであり,8億7000万円の売買代金が時価を上回ることはない旨供述している。
しかしながら,当時,郡山三東スーツは,資金不足に陥っており,早期に本件土地を現金化する必要があったのに対して,水谷建設は,本件土地の利用目的はなく,本件土地の取得を積極的に希望していたのではないことに照らすと,A25が,買主である水谷建設に対して,8億2000万円を提示した後,格別の理由もなく,それから増額した8億7000万円を提示したというのは,誠に不自然であり,信用できない。むしろ,A25が,検察官調書において,いったんA3に提示した8億2000万円が被告人A1には不満であり,被告人A1から増額を求められ,A3も被告人A1の意向を察知して,売買代金が8億7000万円に増額された旨供述しているのが,売買交渉の経過として自然であり,信用することができる。
ウ そうすると,A25は,本件土地の相当価格を8億円とみて,その価格で合意を成立させようとして,本件土地の売買交渉に当たっていたが,被告人A1から予想に反して高額な売買代金を要求され,他方で,A3は,不満を述べながらも,被告人A1からのかなり強引な売買代金の引き上げの要望に応じていたことが認められる。
このように,不動産取引に精通しているA25が行った本件土地の売買交渉において,売主と買主が不自然な対応をしたのは,A2が,第2回公判調書及び第3回公判調書において,木戸ダム工事を受注できたため,被告人A1の求めに応じて,水谷建設に本件土地を被告人A1の言い値で購入してもらおうとした旨供述し,被告人A1が,検察官調書(乙21)において,前田建設には,木戸ダム工事を受注できたので,無理を聞いてもらえると考えて,必要な費用も含めて本件土地の売買代金を引き上げた旨供述しているのに符合している。また,A3も,第4回公判調書及び第5回公判調書において,これらと同趣旨の供述をしているところ,これらの関係者が供述するような本件土地の売買交渉は,それが木戸ダム工事を受注できたことの見返りとして行われたことと整合している。
(3) 被告人A1は,当公判廷において,前田建設が郡山三東スーツの工場敷地の開発を引き受けていたところ,A2を通じて依頼された水谷建設が本件土地を購入することになり,A3は,結果として,本件土地を購入したことを喜んでいた旨供述している。しかしながら,次の事情に照らすと,このような被告人A1の供述する経緯だけから,水谷建設が本件土地を購入したことは説明できないのであり,水谷建設が本件土地を購入した背景には,被告人A1とA2,A3の特殊な関係があったというほかない。
ア 前記第2の2(5)のとおり,被告人A1は,A6から佐藤工業が木戸ダム工事に加わることができるようにすることを依頼されて,それをA2に連絡し,A2から指示を受けた前田建設東北支店長A9が,共同企業体の構成員である日産建設及び田中建設に働きかけて,佐藤工業を表面には出ない裏の施工者として共同企業体に入れたことが認められる。
この経緯について,山下は,検察官調書(甲6)において,佐藤工業が15パーセントの出資比率で加入するため,その分,前田建設,日産建設及び田中建設の出資比率を減少させなければならず,そうすると,取得できる利益も少なくなるため,田中建設を説得するのに苦労した趣旨の供述をしているが,被告人A1がA2に伝えるだけで,このような佐藤工業の要望が実現するのは,被告人A1とA2の間に木戸ダム工事の受注を通じて特殊な関係ができていたことを裏付けるものである。
イ A3は,第4回公判調書において,購入した本件駐車場用地を利用する目的はなく,購入後,A2から被告人A1が本件土地も売却しようとしていることを聞きながらも,積極的にそれを購入しようとはせず,A2から依頼されて初めて,本件土地も購入することにした上,本件土地を購入して賃料収入を得る目的はなかった旨供述している。このように水谷建設が積極的に郡山三東スーツの工場敷地を利用する目的がなかったことは,被告人A1が,本件土地の売買代金を引き上げるため,テナントを探すなどのコンサルタント費用がかからなかったことを根拠にしていることからも明らかである。
そうすると,郡山三東スーツと格別の関係のない水谷建設が,利用目的のない本件土地を被告人A1が言うままの売買代金で購入したというのは,背後に特殊な関係が伏在していたためというほかなく,第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述のように,前田建設が,木戸ダム工事を受注できたことの見返りとして,郡山三東スーツの窮状を打開する手助けのため,前田建設から工事を発注していた水谷建設に本件土地を購入させたというのは,自然に理解できる経緯である。
ウ A2は,第2回公判調書において,前田建設が郡山三東スーツの2億円の債務に対する連帯保証を貸付に切り替えるとき,A39社長から福島県知事である被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役であることを指摘されて,被告人A1に被告人榮佐久が取締役から辞任するように求めた旨供述しており,被告人A1は,検察官調書(乙24)において,A2から,債務の返済を一部だけにして,残余を本件土地を売却して返済するためには,被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役から外れる必要があると言われた旨供述しており,被告人榮佐久も,検察官調書(乙6)において,郡山三東スーツの取締役を辞任した理由について,被告人A1から,前田建設が,郡山三東スーツの土地を買い取るのに,被告人榮佐久が取締役になっているのは具合が悪いと言っていると言われた旨供述している。
被告人榮佐久は,当公判廷において,被告人A1から求められるままに郡山三東スーツの取締役を辞任したのであり,それが前田建設の意向であるという説明はなかった旨供述している。しかしながら,第2回公判調書中のA2の供述部分は,被告人A1に被告人榮佐久を取締役から辞任させるように求めた経緯が具体的である上,被告人両名の検察官調書の供述は,その趣旨において相互に符合しており,これらの供述は,被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役を辞任したのが,郡山三東スーツの前田建設及び光が丘興産に対する債務の返済期限が延伸された時期と相前後していることにも符合している。
また,創業者であるA32は,郡山三東スーツの業務に関与していないにもかかわらず,辞めることなく取締役を続けていた上,被告人榮佐久が取締役を辞任した後,被告人榮佐久の長男A41が取締役に就任しており,A41も郡山三東スーツの業務には関与していなかったのであり,これらの事情は被告人A1の検察官調書(乙24)の供述に符合している。これに対して,被告人両名は,当公判廷において,この時期に,郡山三東スーツの業務に関与していなかった取締役のうち被告人榮佐久だけが辞任した理由について,明確な説明をしていない。
これらの事情に照らすと,被告人榮佐久が郡山三東スーツの取締役を辞任したのは,被告人A1を介してA2から求められたためであると認めるのが相当であり,そうすると,A2は,被告人A1に対し,被告人榮佐久の取締役の辞任を求め,それを実現することができる立場にあったということができる。そのことは,A2が,前田建設に郡山三東スーツに対する融資をさせ,本件土地の売買を実現して貸付金の返済を受けるなど,郡山三東スーツのため便宜を図ろうとしていたことを裏付けている。
(4) 被告人A1は,検察官調書(乙20)においては,木戸ダム工事を前田建設に受注させるため,福島県土木部長のA7に連絡した旨供述しているのに対して,当公判廷においては,A2から前田建設が業界を調整したので連絡してほしいと依頼され,事務的にA7に連絡したにすぎない旨供述しているところ,他の証拠は,次のとおり,明らかに前記被告人A1の検察官調書に符合しているから,前記被告人A1の検察官調書を信用することができ,被告人A1の公判供述は信用できない。
ア A7は,第7回公判調書において,平成11年12月ころ,被告人A1から連絡があり,「木戸ダムはA39で行くから,あいさつに行くからよろしく頼む」「A39にはいろいろ世話になってるのでお願いします」と言われて,被告人A1が前田建設に木戸ダム工事を受注させたいのであろうと思った旨供述しており,その供述する被告人A1の連絡の内容は,明らかに事務的な範ちゅうを超えた積極的な働きかけを含んだものということができる。
イ 前田建設東北支店長であった山下は,第12回公判調書において,A7に対して前田建設が木戸ダム工事を受注できるように営業活動をしていたところ,A2から木戸ダム工事を受注できることになったと聞いて,平成11年12月ころ,A7を訪問し,「郡山のほうにもお願いに行っております」と言って,木戸ダム工事の受注をお願いしたところ,A7は,「聞いております」と言った上,前田建設のような大きな,ダム工事の経験が豊富な会社に施工してもらいたいという趣旨のことを述べた旨供述して,前記第7回公判調書中のA7の供述部分を裏付けている。
ウ 福島県土木部河川開発課課長補佐であったA14は,検察官調書(甲20)において,平成11年12月ころ,福島県土木部長のA7から,「木戸ダムはA39だから,よろしく頼むよ」と言われたので,談合によって前田建設が受注する予定になったから,前田建設が確実に入札に参加できるようにしなければならないと考えていたところ,木戸ダム工事の入札参加資格要件を定めるに当たって,前田建設にはRCD工法の施工実績がないという報告を受けたため,入札参加資格要件からRCD工法の施工実績を除くことにした旨供述している。
このような前記A14の検察官調書の供述は,第7回公判調書中のA7の供述部分を裏付けるものである上,A14は,前記検察官調書において,RCD工法の施工実績を除くことに相応の合理性があった趣旨の供述をしているが,それにしても,A14がそのような行動をとったことは,A7から,あえて入札参加資格要件に配慮をする必要があるような指示を受けていたためということができるから,前記A14の検察官調書の供述は,A7に積極的に働きかけたという被告人A1の検察官調書(乙20)の供述を裏付けているということができる。
そうすると,被告人A1が,前田建設に木戸ダム工事を受注させるため,福島県土木部長のA7に積極的に働きかけたことが認められるから,その背景には,A2が関与して水谷建設が郡山三東スーツから本件駐車場用地を購入したことがあり,そのため被告人A1がA7に働きかけたという,第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,被告人A1の検察官調書2通(乙20,21)が信用できる。
(5) なお,弁護人は,本件土地の売買は,A2が,自ら責任者となって行った前田建設及び光が丘興産の郡山三東スーツに対する貸付について,貸付金の回収ができなくなりそうになったため,自己保身のため,郡山三東スーツに貸付金を返済させようとして,水谷建設に本件土地を買い取らせたにすぎない旨主張する。
しかしながら,仮にA2に自己保身の意図があったとしても,それは,木戸ダム工事を受注できたことの見返りの趣旨を排斥するものではなく,それと併存し得るものであり,実際,A2は,第3回公判調書において,本件土地の売買に貸付金を回収するという自分の責任を回避する趣旨が全くなかったわけではないが,主たる意図は,あくまで木戸ダム工事を受注できた見返りの趣旨であった旨供述している。
弁護人の主張を前提にすると,A2は,本件土地の売買が行われたことにより融資担当者としての責任回避ができたにもかかわらず,あえて本件土地の売買に木戸ダム工事を受注できたことの見返りの趣旨が含まれている旨虚偽の供述をして,自己の刑事責任あるいは道義的責任を認めたことになるが,A2がそのように虚偽の供述をした理由を見出すことはできない。
5  以上の次第であるから,第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,第4回公判調書及び第5回公判調書中のA3の供述部分,被告人A1の検察官調書3通(乙20,21,24)の供述に照らして,次の事実を認定することができる。
(1) 証拠から認められる次の事実に照らすと,A2は,木戸ダム工事を受注するために,水谷建設に依頼して本件駐車場用地を買い取らせた上,木戸ダム工事を受注できたことの謝礼の趣旨で,水谷建設に依頼して本件土地を買い取らせたものということができる。
ア 被告人榮佐久は,福島県知事として,木戸ダム工事の入札,請負契約の締結等の受注業者の決定に関する職務権限を有しており,A2は,前田建設が木戸ダム工事を受注できるように,被告人榮佐久の実弟である被告人A1に働きかけていたところ,平成11年初めころ,被告人A1から,郡山三東スーツが生産規模を縮小して経営状態を打開するため,本件駐車場用地の購入を求められた。
イ そこで,A2は,A3に指示して,水谷建設に本件駐車場用地を買い取らせることにし,他方で,被告人A1の意向により,前田建設が木戸ダム工事を受注することになり,平成11年5月ころ,秋保温泉において,A2,A3,東北地方の公共工事の談合を取り仕切っていた鹿島建設のA4一韶,元福島県土木部長のA34の間で,前田建設が木戸ダム工事を受注することが確認された。
ウ A2は,平成12年11月ころ,被告人A1から,本件土地の購入を求められ,しばらく検討していたが,前田建設が木戸ダム工事を受注できたことに加え,郡山三東スーツが倒産すると被告人榮佐久の社会的な信用が失われると考えて,平成14年4月,A3に水谷建設が本件土地を購入するように働きかけて,その了承を得て,同年8月,水谷建設が郡山三東スーツから本件土地を購入した。
(2) さらに,証拠から認められる次の事実に照らすと,被告人A1において,本件土地の売買に,前田建設が木戸ダム工事を受注できたことの見返りの趣旨が含まれていることは十分に認識していたものということができる。
ア 被告人A1は,A2ら前田建設の関係者から木戸ダム工事の受注に関する依頼を受け続けていた上,A7に前田建設が木戸ダム工事を受注できるように働きかけを行い,実際に前田建設が木戸ダム工事を受注した後も,A2に対して,佐藤工業を木戸ダム工事を行う共同企業体に裏の施工者として入れるように要請し,それを果たしており,そのことは,被告人A1が,意図して木戸ダム工事の受注についてA2に便宜を図っていたことを裏付けている。
イ 被告人A1とA2の間において,かつて前田建設が郡山三東スーツの工場敷地を開発するという約束がなされていたとしても,前田建設が縫製品の製造,加工,販売等を業とする郡山三東スーツと営業上の接点があったとはいえないのであり,そうであるにもかかわらず,A2は,被告人A1の要請を受けて,本件駐車場用地及び本件土地の売却に関与し,前田建設及び光が丘興産を通じて郡山三東スーツに対し合計4億円の貸付を実行するなどしているから,被告人A1は,前田建設が木戸ダム工事を受注できたため,A2からこのような好意ある取り計らいを受けていることを認識していたというべきである。
第3  本件収賄の共謀等について
1  弁護人は,本件土地を水谷建設に売却して利益の供与を受けることについて,被告人榮佐久と被告人A1との間に共謀はなかった旨主張するので,以下検討する。
2  被告人両名は,被告人A1が被告人榮佐久に対して本件駐車場用地及び本件土地を売却した経緯について,次のとおり供述している。
(1) 被告人A1は,検察官調書4通(乙20ないし22,24)において,次のとおり供述している。
ア 郡山三東スーツは,佐藤家の家業で,被告人榮佐久が大株主かつ取締役会長であり,従業員らが古くから被告人榮佐久の選挙支持者であったこともあって,郡山三東スーツの土地処分やリストラを進めるに当たっては,被告人榮佐久の了承を得ておく必要があった。
イ 平成11年4月ころ,被告人榮佐久に対して,郡山三東スーツの工場敷地全体を売却して,会社を小さいところに移転させ,従業員の退職金と移転費用を支払うつもりであるが,今土地全部を処分すると税金がかなりかかるので,当面必要な資金のため本件駐車場用地を売却する旨説明して,被告人榮佐久の了承を得た。
ウ 平成11年9月ころ,被告人榮佐久に対して,リストラを進めて借入金を整理するため,前田建設が紹介する水谷建設に本件駐車場用地を売却することを報告した上,「土地全体については,A39に開発を頼んでるんだけど,今回の売買の件でも,A39には世話になってる」「A39からは,木戸ダムをとらせてほしいって頼まれてっから」などと述べて,被告人榮佐久から了承を得た。
エ 平成14年5月か6月ころ,同年7月に予定されていた被告人榮佐久も参加する中国視察旅行の前に報告しておこうと考え,被告人榮佐久に対して,郡山三東スーツの工場を福島県安達郡本宮町に移転させ,退職金を支払い,借入金を整理して,再スタートすることを報告した上,本件土地について「前田建設工業側の都合で,A39に売るんじゃなくて,A39の紹介で,前の駐車場部分を売ったときと同じように,重機屋の水谷建設に売ることになった」と報告して,了承を得た。
(2) 被告人A1は,当公判廷において,次のとおり供述している。
ア 郡山三東スーツでリストラを行えば,新聞に出るおそれがあったので,被告人榮佐久に報告しようと考え,平成11年9月,被告人榮佐久に対して,郡山三東スーツの経営状態が悪く,リストラを行った上,中国での生産も行うようにして,いずれは土地を処分しなければならないかもしれないことを説明したが,それ以外に,被告人榮佐久に郡山三東スーツの工場敷地を処分することは報告していない。平成11年9月の説明のときには,被告人榮佐久から,「会社はもうお前に任せているんで,好きなようにやれ」「大変だったら,会社をたたんでもいいんだぞ」と言われた。
イ 郡山三東スーツの工場敷地を処分することは,創業者である実父A32に知られることをおそれて,実父と同じところに住んでいる被告人榮佐久には伝えていなかった。被告人榮佐久は,業者との癒着を警戒しており,業者からの中元,歳暮は受け取ろうとはせず,郡山三東スーツが自社ブランドを販売するようになってからは,役員報酬も辞退していたから,郡山三東スーツの工場敷地の開発を前田建設に依頼していることを聞けば,烈火のごとく怒ったと思う。
(3) 被告人榮佐久は,検察官調書(乙6)において,次のとおり供述している。
ア 平成11年春ころ,被告人A1が,中国の安い輸入品が入ってきて郡山三東スーツの業績が悪化し,リストラを進めなければならず,郡山三東スーツの工場敷地を売って小さいところに移転し,資金を作る必要があり,とりあえず工場敷地の一部を売るつもりであることを報告してきたので,それを了承した。
イ 平成11年秋ころ,被告人A1が,本件駐車場用地を前田建設が関係するところに買ってもらうことになり,その売却代金で退職金を支払う旨報告してきた上,「A39から木戸ダムをとらせてほしいと頼まれている」と言ってきたので,自分の古くからの支援者である郡山三東スーツの従業員をリストラしなければならないが,従業員や労働組合が納得する処理を実現しなければならないため,土地の売却を手助けしてくれる前田建設が木戸ダム工事を受注することを希望しており,それを実現させる必要があることを伝えてきたものと考え,それを了承した。
ウ 平成14年7月に予定されていた中国視察旅行の前ころ,被告人A1が,郡山三東スーツの工場を福島県安達郡本宮町に移転させ,退職金を支払って,借入金を減らすことができる旨説明した上,「三東スーツの土地の処分はなかなか思うように進まなかったけど,結局,A39の関係するところで買い取ってくれることになったから」と報告してきたので,前田建設が木戸ダム工事を受注できた謝礼として尽力してくれたものと考え,それを了承した。
(4) 被告人榮佐久は,当公判廷において,次のとおり供述している。
ア 郡山三東スーツの工場敷地の売却については,被告人A1から一切報告を受けていなかったが,時期はわからないが,被告人A1から,郡山三東スーツの従業員のリストラなどの説明を受けたとき,土地を売るかもしれないという報告を受けたことはある。そのとき,被告人A1の肩の荷を降ろしてやるつもりで,「会社をたたんでもいいんだよ」という趣旨のことを言った。
イ 福島県では,前前任の知事が汚職事件を起こしてから,知事が公共工事の受注には関与しないシステムができており,利害関係のある建設業者が参加するゴルフ・コンペも避けていた。被告人A1が前田建設の紹介で郡山三東スーツの工場敷地を売却することを報告してきたならば,おそらく,気が狂ったように怒り出していたはずである。
3  これらの供述の信用性を検討すると,次の事情に照らして,被告人両名の検察官調書5通(乙6,20ないし22,24)の供述が信用できるのに対して,被告人両名の各公判供述は信用することができない。
(1) 被告人榮佐久は,郡山三東スーツを創業したA32の長男であり,大学卒業当初から,郡山三東スーツの前身である郡山三東縫製に入社し,役員を務めていたのに対して,被告人A1は,大学卒業後,他社を経て,佐藤被服に勤務し,被告人榮佐久よりも10年遅れて郡山三東スーツに入社している上,被告人榮佐久は,平成10年3月から平成18年2月までの間は,郡山三東スーツの発行済株式総数の約42パーセントを保有する筆頭株主であり,被告人A1が保有する株式数の約倍の株式を保有していた。
それのみならず,被告人榮佐久は,昭和49年から,郡山青年会議所の理事長を務めたのを初めとして,日本青年会議所の役職を歴任し,やがて青年会議所をバックに政治家に転身するようになったのであるから,福島県知事の立場にあった背景には,郡山三東スーツにおいて経済人として活動していたことによる社会的な信頼があったということができる。他方において,被告人A1は,昭和48年に郡山三東スーツに入社し,青年会議所の活動に専念し始めた被告人榮佐久に代わって,郡山三東スーツの経営に関与するようになっていった上,被告人榮佐久の選挙運動においては中心的な役割を果たしていたことが認められる。
これらの事情に照らすと,郡山三東スーツは,被告人榮佐久の政治活動の出発点になるよりどころともいうべき存在であり,郡山三東スーツの従業員が,古くからの被告人榮佐久の支持者であったというのも,よく理解することができる。そうすると,被告人A1は,少なくとも,対外的に明らかになる郡山三東スーツの経営に関して生起しそうな事象は,あらかじめ被告人榮佐久に報告しておく必要があったと考えられ,それと同趣旨の供述がされている被告人A1の検察官調書2通(乙20,21)は信用性が高いというべきである。
(2) 被告人A1は,検察官調書(乙24)において,平成14年5月か6月ころ,被告人榮佐久に本件土地の売却を報告した旨供述しており,被告人榮佐久は,検察官調書(乙6)において,同年7月に予定されていた中国視察旅行の前ころ,被告人A1から本件土地の売却の報告を受けた旨供述しているところ,これらの供述は,次のとおり,被告人A1が被告人榮佐久に報告した時期が他の証拠に符合していることから,信用性が高いというべきである。
ア 郡山三東スーツは,平成14年7月,工場を福島県郡山市大槻町から同県安達郡本宮町に移転しており,被告人A1は,同月中旬ころ,被告人榮佐久のほか,郡山青年会議所出身の経済人,郡山三東スーツの取引先の関係者らとともに,中国において,郡山三東スーツと現地企業の合弁による工場を視察している。そうすると,被告人榮佐久は,前記のような郡山三東スーツとの関係に照らすと,他の同行者から郡山三東スーツの工場移転の話題が提供されたとき,それを知らないで済ますことはできなかったはずであるから,被告人A1は,その前に,被告人榮佐久に本件土地の売却を報告しておく必要があったというべきである。
イ 被告人榮佐久の秘書をしていたA26は,検察官調書(甲137,証拠調べをした部分に限る)において,郡山三東スーツは,福島県郡山市大槻町の工場をたたんで規模を縮小し,同県安達郡本宮町に移転し,中国に新しい工場を増やすことになっており,そのことを前提に郡山青年会議所の出身者らが中国視察旅行を計画していたところ,平成14年7月8日ころ,被告人榮佐久が同乗している自動車内において,被告人榮佐久に対して,いきなり「知事,この前,本宮の工場,見てきました」と切り出したところ,被告人榮佐久は,ためらうことなく「そうか,おれはまだ見ていないんだよ」と応じ,さらに,移転した工場の状況を説明すると,「そうか」と応じてきた旨供述している。
この点について,A26は,第20回公判調書において,前記検察官調書のような供述をしたことは認めながらも,供述した事実の記憶がないとして,前記検察官調書において供述した事実を明確には肯定していない。しかしながら,前記検察官調書の供述は,A26以外の者が明らかにできる事実ではなく,他の証拠から誘導できるものでもない上,A26が,自分の手帳から日を特定し,会話の内容を具体的に供述したものであるから,十分に信用できるというべきである。
そうすると,被告人榮佐久は,平成14年7月8日ころには,郡山三東スーツの工場が移転したことを知っていたということができるから,その前提になる本件土地が売却された事実も知るに至っていたと認めるのが相当である。
(3) 被告人A1が被告人榮佐久に対し本件駐車場用地の売却を報告していたことは,次のとおり,被告人榮佐久が,平成12年1月,福島県土木部長のA7に対して,木戸ダム工事の受注業者には前田建設を検討してはどうかなどと申し向けていたことが認められることによって,裏付けられている。
ア A7は,第7回公判調書及び第8回公判調書において,平成12年1月上旬,被告人榮佐久と福島県土木部の人事案件について相談するため,飛び込みで知事室に入ったところ,被告人榮佐久から,「木戸ダムはA39が一生懸命営業しているようだな」とか,「一生懸命頑張っているようだな」と言われ,さらに,「考えてやれ」とか,「検討したら」というようなことを言われた旨供述している。
これに対して,被告人榮佐久は,当公判廷において,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分を否定して,平成12年1月上旬の日程をみると,過密であり,飛び込みでの相談に対応できるような状況ではなく,知事が,副知事を経由せず,人事案件の相談を受けることはあり得ない上,木戸ダム工事について予備知識はなかったから,A7が供述するような発言をするはずがない旨供述している。
イ そこで検討すると,次のとおり,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分が信用できるのに対して,被告人榮佐久の公判供述は信用することができない。
(ア) A7の被告人榮佐久から働きかけを受けたとする供述内容は,直接的に前田建設による受注を促すようなものではなく,知事が部下の職員に婉曲に前田建設による受注を容認させようとしたときの表現として自然である。また,A7は,被告人榮佐久が普通は業界のことや業者の名前を言うようなことはしないのでびっくりして,木戸ダムとA39と言ったことはしっかり覚えており,木戸ダム工事を前田建設に受注させたいのかと思って,被告人A1からも同様のことを聞いていたので,そのことを申し出ようか迷ったなどと,体験した者でなければできないような供述をしている。これらの事情に照らすと,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分の信用性は高いというべきである。
また,A7は,第7回公判調書及び第8回公判調書において,平成12年4月,被告人榮佐久に対し,木戸ダム工事の入札参加資格要件を説明した上,「A39を含め二十数社,参加資格があります」と述べて,前田建設が木戸ダム工事の入札参加資格要件を満たすことを報告した旨供述しているところ,第8回公判調書においては,その経緯について,検察官調書では,混乱していたため,被告人榮佐久から呼ばれて報告した旨供述していたが,よく考えてみると,自分の方から日程をとってもらって報告したのが正しい旨供述している。このようなA7の供述に照らすと,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分は,検察官に迎合して,いたずらに被告人榮佐久にとって不利な供述をしたものではなく,記憶に従って生起した事実を誠実に供述したものということができる。
(イ) 被告人榮佐久は,検察官調書3通(乙2,3,6)においては,被告人A1から前田建設の関係するところに郡山三東スーツの工場敷地の一部を買い取ってもらうことになったという報告を受け,内心ほっとして,前田建設に木戸ダム工事を受注させてあげることができればいいなと考え,A7に対し「木戸ダムの件だけど,A39はどうなってんの」と尋ねたことはあった旨供述している。
この被告人榮佐久の検察官調書の供述は,決して前田建設に木戸ダム工事を受注させてほしいというような直接的な言い方はしなかったというものであるから,被告人榮佐久が自分の表現で供述したものというべきであり,A7に対する発言のニュアンスはやや異なっているものの,第7回公判調書及び第8回公判調書のA7の供述部分と軌を一にするものである。そうすると,被告人榮佐久の検察官調書の供述は,少なくとも,被告人榮佐久が,A7に働きかけた前提として,被告人A1から本件駐車場用地の売却に尽力した前田建設が木戸ダム工事の受注を希望しているという報告を受けた限度では,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分によって裏付けられていることになる。
(ウ) 被告人榮佐久は,当公判廷において,前記のとおり,第7回公判調書及び第8回公判調書中のA7の供述部分が信用できない根拠を複数挙げている。
しかしながら,当時福島県副知事であった川手晃は,当公判廷において,人事案件については,機密性が高いため,知事が幹部職員と2人で会うこともあり,平成12年1月上旬の知事日程(職権26)をみると,同月7日金曜日の午前9時30分から午前10時20分まで,午後2時45分から午後3時50分までの間の内部部局によるレクチャーの時間帯には,飛び込みで知事と面談することは可能である旨供述している。
また,第7回公判調書及び第8回公判調書のA7の供述部分は,A7が,人事案件について,副知事を経由せず,いきなり被告人榮佐久と面談したことが前提とされているわけではなく,被告人榮佐久は,木戸ダム工事の予備知識はなくとも,被告人A1からの報告に基づいて,A7に対し前田建設による木戸ダム工事の受注を働きかけることは,十分可能であったというべきである。
そうすると,被告人榮佐久が公判で挙げる根拠は,いずれもA7の公判供述の信用性を否定するに足りるものではない。
(4) 前記第2の4(3)ウのとおり,被告人榮佐久が,平成14年5月,被告人A1を通じたA2からの求めに応じ,郡山三東スーツの取締役を辞任していることが認められ,そうであれば,被告人榮佐久が,被告人A1から,その前提となる本件土地の売買について報告を受けていないはずはないというべきであるところ,被告人両名は,それぞれ検察官調書において,次のとおり供述している。
すなわち,被告人A1は,検察官調書(乙24)において,被告人榮佐久に対し,「三東の土地は,前田建設工業に買い取ってもらうことで話を進めているけど,それに当たって,知事が三東の取締役のままだとまずいので,取締役から外れてもらってほしいとA39から言われている」と説明し,代わりに被告人榮佐久の長男A41を取締役にすることで,被告人榮佐久の了承を得た旨供述している。
また,被告人榮佐久は,検察官調書(乙6)において,被告人A1から連絡があり,「前田建設工業側から郡山三東スーツの土地を買い取るに当たって,知事が郡山三東スーツの取締役になっているのは具合が悪い」と言われ,そのことがよく理解できたので,取締役を辞任した旨供述している。
そうすると,これら被告人両名の各検察官調書の供述は十分信用できるというべきである。
(5) 郡山三東スーツ総務部長のA45が作成した業務報告(甲241)の平成11年4月26日の欄の記載には,「土地処分で身軽に」(改行)「知事へ報告 11年度 新たなリストラも」と記載されており,この点について,被告人A1は,検察官調書(乙22)において,平成11年4月に行った被告人榮佐久に対する報告を踏まえて,郡山三東スーツの部長会で,「会社の土地を処分して身軽になる。そのことは,知事にも報告した。11年度に新たなリストラもありうる」と説明して,A13部長がメモしたものである旨供述している。
これに対して,被告人A1は,前記業務報告(甲241)の記載について,当公判廷においては,被告人榮佐久に報告したのは,リストラについてだけであり,土地処分については,被告人榮佐久に報告した趣旨ではない旨供述し,被告人榮佐久も,当公判廷において,時期ははっきりしないが,被告人A1から,リストラの説明を受けたとき,土地を処分するかもしれないとは言われたが,郡山三東スーツの工場敷地の具体的な売却の経緯について報告を受けたことはなかった旨供述している。
しかしながら,被告人A1は,当公判廷においては,一貫して,平成11年9月の1回だけ,被告人榮佐久に郡山三東スーツにおいてリストラを行うことと土地を処分する可能性を説明した旨供述しているが,それは,前記業務報告(甲241)の平成11年4月26日の欄に,被告人榮佐久に郡山三東スーツのリストラに関して報告したことが記載されているのと矛盾しているというほかない。
のみならず,被告人A1は,郡山三東スーツの工場敷地を売却して,リストラを行って経営を再建しようとしており,工場敷地の売却とリストラは,表裏の関係にあって,双方の報道価値に差異があるとはいえない。被告人A1が,従業員のリストラと工場敷地の処分を区別して,被告人榮佐久には,あえて前者だけを報告し,後者について報告しなかったのであれば,実父A32に知られるのをおそれたというのは根拠として薄弱であり,被告人榮佐久がA2の求めに応じて郡山三東スーツの取締役を辞任していることからすると,被告人榮佐久から前田建設との癒着を非難されるというのも根拠にならず,被告人A1は,当公判廷において,それ以上に明快な理由を説明していない。
これらの事情に照らすと,前記業務報告(甲241)に符合する被告人A1の検察官調書(乙22)を信用することができるのであり,被告人A1の公判供述は信用できない。
4  そうすると,信用できる被告人両名の各検察官調書5通(乙6,20ないし22,24)から,被告人A1は,被告人榮佐久に対して,平成11年4月ころ,郡山三東スーツの工場敷地を売却して,他に移転することを説明し,同年9月ころ,前田建設の尽力で本件駐車場用地を売却できること,前田建設は木戸ダム工事を受注したいと希望していることを報告し,平成14年5月か6月ころ,本件土地を本件駐車場用地と同様に前田建設の紹介で水谷建設に売却することを報告したものと認められる。
ところで,前記第3の3(1)で認定したとおり,被告人榮佐久は,郡山三東スーツの役員から,日本青年会議所の役職員を歴任して,それをバックに政治家になったのであり,被告人榮佐久にとって,郡山三東スーツは政治活動の出発点になるよりどころともいうべき存在であり,郡山三東スーツの従業員にも支持者が多かったことからすると,郡山三東スーツの経営状態を改善することは,被告人榮佐久自身の政治生命に関係することであり,被告人榮佐久は,郡山三東スーツの経営状態を改善するため,前田建設に木戸ダム工事を受注させることにも利害関係を有していたということができる。
そして,被告人榮佐久は,そのことを認識しながら,前田建設に木戸ダム工事を受注させるため,A7に働きかけ,実際に前田建設が木戸ダム工事を受注している上,A2の意向を受けた被告人A1から郡山三東スーツの取締役を辞任するように求められて,それに応じ,その後,被告人A1から,前田建設の尽力で本件土地を売却する報告を受けていたものと認められる。しかも,郡山三東スーツにとって,本件土地を金銭に換えてもらうことは,そのことによって債務の返済や退職金の支給が可能になるのであるから,それ自体が利益の供与であり,被告人榮佐久は,被告人A1の報告から,少なくとも本件土地が換金される限度で利益が供与されることは十分認識していたというべきである。
これらの事情に照らすと,被告人榮佐久は,前田建設が木戸ダム工事を受注できたことの謝礼の趣旨で,水谷建設が本件土地を購入し,そのことによって郡山三東スーツひいては被告人A1に利益が供与されることを認識しながら,被告人A1と意思を相通じて,郡山三東スーツの代表者である被告人A1が水谷建設に本件土地を売却したものと認めることができる。
なお,被告人榮佐久が本件土地の売買の経緯,売買代金等の詳細を認識していたという証拠はないが,被告人榮佐久は,前田建設の意向を受けた者が木戸ダム工事を受注できたことの謝礼の趣旨で本件土地を買い取ることを認識しており,郡山三東スーツにとって本件土地を金銭に換えること自体が利益の供与になることは認識したのであるから,本件収賄の共同正犯としての認識に欠けるところはないというべきである。
第4  被告人A1の検察官調書の任意性
1  弁護人は,第18回公判調書中の被告人A1の供述部分を受けて,被告人A1の検察官調書16通(乙15,16,18,20ないし26,28ないし33)について任意性を争い,被告人A1は,体調や精神状態が不調であったのに,森本宏検察官から,親族や支持者の逮捕をほのめかされた上,長時間にわたり怒鳴り続けられ,机を叩き,スーツの上着を床に叩き付け,書類を机に叩き付けるなど,暴力的,威迫的取調べを受けたため,内容虚偽の検察官調書の作成に応じた旨主張する。
2  しかしながら,被告人A1は,勾留中は,日曜日,祝日及びそのほかの数日を除いて,ほぼ連日弁護人と接見し,その期間の取調べ及び任意で受けた取調べについて,すべてその状況を弁護人に報告していたのであり,第19回公判調書中の森本の供述部分に対比して,第18回公判調書中の被告人A1の供述部分を検討しても,被告人A1は,森本検察官の意図,目的を十分理解して取調べに臨み,作成された供述調書の内容も把握した上,それに署名,指印したものと認められる。
被告人A1の検察官調書は,これまで検討してきたとおり,その信用性は高く,他の証拠にも符合している上,被告人榮佐久に3回にわたり郡山三東スーツの経営状態及び同社の工場敷地を売却することを報告した経緯に関する供述は,前記業務報告(甲241)以外に直接それを裏付ける証拠がなかったにもかかわらず,他の証拠と整合する信用性の高いものになっていることからすると,被告人A1が自発的に供述したものと認めるほかないものである。
また,被告人A1は,被告人榮佐久の熱心な支持者であり,その選挙運動を中心になって支えてきたにもかかわらず,その検察官調書の中には,被告人榮佐久の選挙のたびに資金を集めなければならないのが嫌で仕方なく,選挙運動のため自分の預貯金はすべてはたいており,郡山三東スーツの経営状態が厳しくなってきたため,そのなかでの選挙運動は負担,苦痛以外の何ものでもなかった(乙15)などと,検察官が誘導するはずのない心情が吐露されたものがある。検察官森本は,第19回公判調書において,前記被告人A1の検察官調書が作成される前の平成18年10月27日,被告人A1が,「兄の選挙さえなければ,自分はゼネコンとも付き合わなくてよかったし,ひっそりと郡山三東スーツを経営しながら自分の生活を送れた」「とにかく兄の選挙があって,それを支えることのつらさからこういう事態に至ってしまった」「兄の選挙さえなければ」と言って鳴咽した旨供述しており,このような森本の供述は,前記被告人A1の検察官調書がはからずも真意を吐露したものであることを裏付けている。
これらの事情に照らすと,被告人A1の検察官調書の任意性を肯定することができる。
第5  本件土地を売却したことによる利益
1  検察官は,被告人A1が,水谷建設に時価8億円相当の本件土地を9億7372万0317円で買い取らせて,本件土地を売却したことによる換金の利益及び売買代金と時価相当額との差額1億7372万0317円の供与を受けた旨主張する。これに対して,弁護人は,検察官が本件土地の売買代金と主張しているもののうち,後に振込送金された1億円は本件土地の売買代金に当たらない上,本件土地は時価相当額で郡山三東スーツから水谷建設に売却されているから,本件土地の売買により利益が供与されたことはなく,利益が供与されていたとしても,それは郡山三東スーツに帰属するものであって,被告人A1には帰属しない旨主張するので,以下検討する。
2  本件土地の相当価格
(1) 本件土地の平成14年8月時点の相当価格
本件土地の相当価格を示すものとして,次の証拠がある。
ア 財団法人日本不動産研究所が作成した不動産鑑定評価書(甲132)
前記不動産鑑定評価書は,本件土地が,約1万1000平方メートルの規模で,周辺環境及び街路条件等から大型店舗用地や業務用地等の一体利用の潜在的可能性を有するが,不動産市場動向等から判断すると,最有効使用は低層住宅地等として分割利用することであるとした上,本件土地について,取引事例比較法による比準価格と開発法による価格を求め,両価格を調整して鑑定評価額を決定している。
すなわち,まず,取引事例比較法においては,同一需給圏内にある規模,用途等の類似した取引事例から基準となる価格を算定した上,それに本件土地の個別要因による修正を行って,本件土地の比準価格を5億5300万円と算定している。
次に,開発法においては,本件土地を分割して住宅地として分譲することを前提にして,周辺地域の類似した更地分譲の売買事例から標準的な販売価格を求め,それを基準にして,造成及び販売に要する費用及び収益率等から,本件土地の価格を4億0700万円と算定している。
そして,この2つの試算価格を比較検討し,本件土地には潜在的には一体利用の可能性があることから,取引事例比較法による価格を重視して,本件土地の平成14年8月28日時点における価格を5億1100万円としている。
イ 第15回公判調書中のA12の供述部分
日本不動産研究所の不動産鑑定士である証人A12は,第15回公判調書において,本件土地上の建物の賃料収入を基準にし,本件土地を利用した場合の利回りを数値化して,平成15年10月時点の本件土地の投資価値を算定している。それによると,郊外型ショッピングセンターとして利用した場合には,一般投資家が期待する利回りにより算定すると,6億0525万7708円を上回らず,投資対象として最も一般的な標準的規模のオフィスビルとして利用した場合には,通常の取引で生じる利回りにより算定すると,6億7144万8015円を上回らないとされている。
ウ 福島県企画調整部交通・土地政策室作成の「事後届出にかかる価格分析について」と題する書面(甲253)
福島県企画調整部交通・土地政策室は,国土利用計画法に基づいて水谷建設と郡山三東スーツとの間の本件土地の売買の届出がされたのを受けて,本件土地の相当価格を算定し,前記「事後届出にかかる価格分析について」と題する書面(甲253)を作成している。それによると,本件土地が一体利用されることを前提にして,平成14年8月時点の本件土地の相当価格は1平方メートル5万7000円とされているから,本件土地の地積1万1101.91平方メートルを乗ずると,本件土地の相当価格は合計6億3280万8870円になる。
エ 株式会社ヤマカ不動産作成の御報告書2通(甲224,262)
(ア) ヤマカ不動産のA42が平成10年2月21日被告人A1宛に作成した御報告書(甲262)によると,本件土地の価格は坪19万5702円とされているから,本件土地の地積約3360坪を乗ずると,本件土地の価格は約6億5755万8720円になる。
前記御報告書について,A42は,当公判廷において,被告人A1らが,三井物産,大東紡織から郡山三東スーツの株式を買い取るに当たって,郡山三東スーツの資産を評価するために作成したものであり,被告人A1から本件土地の価格はできるだけ低額に抑えてくれと言われ,それに従ったものである旨供述しており,A1も,当公判廷及び検察官調書(乙28)において,同趣旨の供述をしている。
(イ) A42が平成11年6月28日被告人A1宛に作成した御報告書(甲224)によると,本件土地の妥当な価格は坪28万円から30万円であるとされており,それに本件土地の地積を乗ずると,本件土地の価格は約9億4080万円から約10億0800万円になる。
前記御報告書について,A42は,当公判廷において,正当な評価をしたものである旨供述しており,被告人A1も,当公判廷において,それと同趣旨の供述をしているが,被告人A1は,検察官調書(乙28)においては,本件駐車場用地として水谷建設に売却するため,A42にできるだけ高額に評価してほしいと申し入れた旨供述している。
(2) そこで,これらの証拠から本件土地の相当価格について検討する。
ア 本件土地は,当初は分割して住宅地として分譲することが想定されており,日本不動産研究所作成の不動産鑑定評価書(甲132)は,それを前提にして鑑定評価したものであるが,実際には,購入した水谷建設が本件土地上にショッピングセンターを建設し,それを複数の企業に賃貸している。第15回公判調書中のA12の供述部分は,このような実態に沿って,本件土地を郊外型ショッピングセンター,標準的規模のオフィスビルとして利用した場合の投資価値を算定したものであるところ,それによれば,本件土地は6億円から7億円程度になるものとされており,その価格は福島県企画調整部交通・土地政策室が分析した本件土地の相当価格と近似している。
イ A42の作成した平成10年2月21日付御報告書(甲262)は,A42の公判供述,被告人A1の公判供述及び前記検察官調書から,被告人A1からの低額に評価する要請に従ったものであると認めることができるが,三井物産,大東紡織が,格別の検討をすることなく,被告人A1から提示された価格をそのまま受け入れるはずはないというべきであるから,低額に評価されていたにしても,そこには限度があるということができる。
他方において,A42の作成した平成11年6月28日付御報告書(甲224)は,水谷建設が本件駐車場用地を購入することが決まってから,その売買契約が締結され履行されるまでの間,作成されたものであるところ,水谷建設は,被告人A1から提示された価格をそのまま受け入れる余地が多分にあったということができる。実際,A3は,第4回公判調書において,本件駐車場用地を購入するに当たって,自分で周辺の土地の地価を調査して坪20万円前後と見当をつけていたところ,被告人A1から,全部で3億5000万円ぐらいの金が必要だから,坪30万円弱で買って欲しいと言われたため,その価格に見合った評価書を求めたところ,被告人A1から知り合いのA42が作成してくれると言われた旨供述している。このような第4回公判調書中のA3の供述部分は,被告人A1が,前記検察官調書において,A42に対し本件駐車場用地をできるだけ高額に評価するよう依頼した旨供述しているのと一致している。
ウ A8は,当公判廷において,株式会社大林組東北支店開発営業部に勤務していたとき,本件土地と本件駐車場用地を合わせた郡山三東スーツの工場敷地全体を創価学会に売却する交渉を担当したことがあり,本件駐車場用地を所有している水谷建設が,購入した価格と同じ坪30万円で売却することを希望していたが,それは困難であったため,創価学会には公示価格ベースの坪27万円から28万円を提示して,交渉により,それから下がった価格に決まるものと考えていた旨供述している。
このようなA8の公判供述は,平成16年度から平成18年度までの各福島県地価調査結果(弁51ないし53)によると,郡山市内の住宅地,商業地の地価が平成4年から平成18年まで15年間連続して下落しているものと認められることに加え,そもそも水谷建設が購入した本件駐車場用地の売買代金が適正であったか疑わしいことからすると,十分な根拠と合理性のあるものということができる。
そうすると,少なくとも,本件土地の売買がされた平成14年8月時点において,本件土地の相当価格は坪28万円から30万円よりは低額であったということができる。
エ これらの事情に加えて,A42の作成した平成11年6月28日付御報告書(甲224)が,他の評価と比較して,突出して高額なものになっていることからすると,これに依拠することはできないというべきであり,本件土地の価格に関するその他の証拠に照らすと,本件土地の相当価格は,平成14年8月時点においては,検察官の主張するとおり,少なくとも8億円を超えるものではなかったということができる。
(3) A25が仲介した被告人A1とA3の間の本件土地の売買交渉は,次のような経緯であったと認められるから,正当な売買価格の交渉がされたのであれば,本件土地は8億円を超える価格で郡山三東スーツから水谷建設に売却された可能性はなかったというべきである。
ア A25の検察官調書(甲43)の供述によれば,A25は,本件土地の相当価格が8億円であると考え,本件土地の売買代金を8億円で合意させようとして売買交渉に当たっていたが,被告人A1から予想に反して高額な売買代金を要求され,A3が,不満を述べながらも,被告人A1からのかなり強引な価格の引き上げの要望に応じていたことが認められる。
イ A2は,第2回公判調書において,平成12年11月末ころ,被告人A1から,本件土地を8億円で買い取ってもらいたいという申し入れがあったので,前田建設開発営業部長のA44に検討させたところ,本件駐車場用地と本件土地を合わせても8億円ぐらいの価値しかなく,採算がとれないため,前田建設では本件土地を8億で購入することには応じられないという結論に達したが,そのことは被告人A1には伝えなかった旨供述している。
また,A3は,第4回公判調書において,本件土地の売買を仲介したA25から,本件土地の価格について,テナント料などから8億2000万円で採算がとれると説明されたが,A3自身は8億円を下回るものと考えていた旨供述している。
ウ そうすると,本件土地の買主である水谷建設のA3,本件土地の売買を仲介したA25らは,本件土地の売買代金を高くとも8億円程度に設定しようとしていたものと認められるのに対して,被告人A1は,本件土地を10億円程度で売却したいという希望を有していたことが認められる。しかしながら,証拠から認められる次の事実に照らすと,被告人A1は,平成14年8月には,本件土地を売却して資金を作る必要に迫られていたものと認められるから,本件土地を自分の希望どおりの価格で売却する余地はなかったものというほかない。
(ア) 前記第2の1(3)のとおり,郡山三東スーツは,前田建設及び光が丘興産に対する各2億円の債務について,返済期限の平成14年3月29日までには,前田建設に対して4000万円しか返済できず,その余の返済期限を平成15年3月28日まで延伸してもらっていたから,債務の返済原資に窮していたものと認められる。
(イ) 被告人A1の公判供述,業務報告(甲242),封筒在中の平成13年9月20日付協定書等の退職金協定書等の関係資料(甲260)によると,郡山三東スーツは,労働組合との間において,平成14年3月末までに従業員全員に退職金を支払って,退職金制度を廃止する旨を協定していたところ,平成14年1月ころには,退職金の支給が同年6月ころまでに延伸され,同年4月ころには,退職金の支給時期を明示することができなくなったが,やがて本件土地を売却できたことから,退職金が平成14年10月10日までに支払われるようになったことが認められる。このように,平成14年1月ころから本件土地が売却されるまで,郡山三東スーツにおいては,資金不足のため労働組合との協定事項である従業員全員に対する退職金の支払が遅延していたことが認められる。
(ウ) これらの事情に照らすと,被告人A1は,郡山三東スーツの経営において,借入金と退職金の支払に追われていたということができる上,前記各福島県地価調査結果(弁51ないし53)によれば,郡山市内の住宅地,商業地の地価が平成4年から平成18年まで15年間連続して下落しているから,被告人A1は,できる限り早期に本件土地を売却する必要があったものと認められ,また,平成14年3月ころ本件土地を創価学会に売却する交渉が頓挫した後,水谷建設以外に想定できる本件土地の買主の存在をうかがうこともできない。
(4) 以上からすると,本件土地の相当価格は高くとも8億円を超えるものではないところ,本件土地は8億7372万0317円で売却されているから,8億円との差額7372万0317円の利益が郡山三東スーツに供与されていたことになる。
ところで,検察官は,本件土地の売買によって,被告人A1が連帯保証していた郡山三東スーツの債務が返済され,郡山三東スーツの従業員に対する退職金が支払われて,被告人A1がその負担を免れたから,前記利益が被告人A1に供与されたものである旨主張するが,前記債務の返済,退職金の支払は,水谷建設が直接行ったものではなく,郡山三東スーツがいったん自己に帰属した利益を自らの判断で処分したにすぎないものであるから,被告人A1が連帯保証する債務が返済され,退職金が支払われたという具体的な事象を根拠にして,被告人A1に利益が供与されたということはできない。
むしろ,被告人A1は,代表取締役社長として郡山三東スーツを経営し,郡山三東スーツからの報酬によって生活していた上,郡山三東スーツが銀行等から融資を受けた債務は,通常は個人で連帯保証していたのである。このような事実関係の下では,郡山三東スーツの経済的な負担は,それが解消されない限り,最終的には被告人A1個人が負担する関係になるということができるのであって,郡山三東スーツの経済的な負担を解消するために利益が供与されたときは,被告人A1はその利益を享受する立場にあったということができるから,郡山三東スーツに供与されたこのような利益は,とりもなおさず被告人A1に供与されたものと認めることができる。
3  水谷建設からオックスフォードに送金された1億円の趣旨
(1) 振込受付書兼手数料受取書(甲207)によると,平成14年9月30日,水谷建設から大東銀行本店に開設された郡山三東スーツの関連会社である有限会社オックスフォードの普通預金口座に1億円が振込送金されていることが認められるところ,A2は,第2回公判調書及び第3回公判調書において,A3は,第4回公判調書及び第5回公判調書において,被告人A1は,検察官調書2通(乙24,27)及び当公判廷において,それぞれ前記1億円が振込送金された経緯について,次のとおり供述している。
ア A2は,第2回公判調書及び第3回公判調書において,本件土地の売買契約が履行された後の平成14年9月ころ,被告人A1から連絡があり,従業員に支払う退職金が1億円足りないので,本件土地の売買代金を1億円増額してほしいと言われたことから,増額しないと退職金が支払えなくなり,被告人榮佐久にも影響が及ぶと考えて,A3に事情を説明して1億円を上乗せするように依頼し,その後,被告人A1から退職金を全部支払い終えたという感謝の連絡を受けた旨供述している。
イ A3は,第4回公判調書及び第5回公判調書において,次のとおり供述している。
(ア) 本件土地の売買契約が履行された後,A2から前田建設に呼び出され,本当に被告人A1の言い値で購入したのかなどと尋ねられ,A2が納得していない態度であったので,被告人A1を訪ねて,資金が足りないのか尋ねたところ,1億円不足しているが,本件土地の売買を仲介したA25には,本件土地の売買代金を8億7000万円以上にするように持ち出せなかったと言われた。
(イ) そこで,1億円を追加して支払うことにしたが,本件土地の売買契約が履行された後間もなく,本件土地の売買代金を増額させることは理由が付かず,経理上困難であった。そこで,その1億円を貸し付けたことにしたが,その実質は土地代金の値増金であり,本件土地上の建物のテナント料が増額されたのを契機にして,本件土地の売買代金を増額したように経理処理した。
ウ 被告人A1は,検察官調書2通(乙24,27)において,次のとおり供述している。
(ア) 本件土地の売買契約が履行された後,従業員の退職金に充てるべき資金が1億円近く不足することがわかったので,A2に連絡して,1億円足りないことを相談すると,A2からA3に話をしておくと言われ,それに応じて郡山三東スーツを訪ねてきたA3に対し,すぐに支払わなければならない退職金が1億円くらい足りないと申し入れると,1億円を追加してくれることになった。
(イ) その1億円は,オックスフォードが水谷建設から借り入れ,さらに郡山三東スーツがオックスフォードから借り入れたものとして経理処理したが,その後,A3の了解を得て,本件土地上の建物のテナントが増え,テナント料も増額されたのを理由にして,本件土地の売買代金を増額したことにした。
エ 被告人A1は,当公判廷において,本件土地の売買契約が履行されてから数日後,郡山三東スーツの総務部から退職金に充てる資金が不足することを指摘されたため,やむなくA3に申し入れて,水谷建設から1億円を借り入れたが,その後,本件土地上の建物のテナントが増え,テナント料も増額されたため,A3の了承を得て,本件土地の売買代金を増額したように経理処理した旨供述している。なお,被告人A1は,当公判廷において,A2に対して1億円の追加を依頼したことを否定する趣旨の供述をしているが,その供述は,前記第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,第4回公判調書及び第5回公判調書中のA3の供述部分,前記被告人A1の検察官調書の供述に照らして,信用できない。
(2) 被告人A1の検察官調書2通(乙24,27),捜査報告書(甲107),不動産売買契約書2通(甲147,151),借用書(甲150),郡山三東スーツの総勘定元帳(甲267),振込受付書兼手数料受取書2通(甲207,208),不動産売買契約変更契約書(甲209),有限会社オックスフォードの総勘定元帳3通(甲265,266,268)によると,次の事実が認められる。
ア 本件土地は,平成14年8月28日,郡山三東スーツから水谷建設に8億7372万0317円で売却され,同日のうちに,所有権移転登記がされた上,売買代金の全額が支払われている。他方において,第2回公判調書及び第3回公判調書中のA2の供述部分,第4回公判調書及び第5回公判調書中のA3の供述部分,被告人A1の前記検察官調書の供述及び公判供述は,いずれも,同日よりも後に被告人A1から1億円の追加が申し出られたという趣旨で一致しており,A2は,第2回公判調書において,被告人A1から1億円追加の申し出があったのは,同年9月に入ってからという趣旨の供述をしている。そうすると,被告人A1が1億円の追加を申し出たのは,本件土地の売買契約が締結され,履行された後であったということになる。
イ 平成14年9月30日水谷建設からオックスフォードの普通預金口座に1億円が振込送金されているのに符合して,同月27日付でオックスフォードから水谷建設に宛てた1億円の借用書が作成されており,オックスフォードの総勘定元帳には,当該1億円が水谷建設からの預金として計上されている。また,同年10月4日オックスフォードの普通預金口座から1億円が出金され,同月7日大東銀行本店の郡山三東スーツの当座預金口座に入金されており,郡山三東スーツの経理上はオックスフォードからの短期借入金とされている。
ウ その後,平成15年2月28日,郡山三東スーツと水谷建設との間において,本件土地の売買代金を1億円増額する売買契約変更契約が締結され,同日,水谷建設から大東銀行の郡山三東スーツの当座預金口座に1億円が振込送金され,郡山三東スーツの総勘定元帳では,同日,水谷建設から本件土地の売買代金1億円が入金され,同額をオックスフォードに返済した旨の経理処理がされており,オックスフォードの経理上は,同年3月3日水谷建設からの預金を返済して清算したものとされている。
(3) このような事実関係に照らすと,次の理由から,水谷建設から郡山三東スーツに追加して支払われた1億円は,本件土地の売買代金に含まれるものではなく,本件土地の売買代金が増額されたものと認めることはできない。
ア 本件土地の売買代金は,前記のとおり,前田建設が木戸ダム工事を受注した見返りとして,時価より高く設定されて郡山三東スーツに利益を供与する趣旨で支払われたものであり,水谷建設から郡山三東スーツに追加して1億円が支払われたのは,本件土地の売買代金では郡山三東スーツの資金不足を補い切れなかったからである。このような1億円が支払われた経緯に加えて,それが供与された時期,供与した水谷建設と供与を受けた郡山三東スーツの関係,その後の経理処理に照らすと,追加された1億円は,本件土地の売買代金と同様に,郡山三東スーツに利益を供与する趣旨で支払われたものであり,当初から返済する必要はなかったものというべきである。
イ しかしながら,この1億円の追加は,本件土地の売買契約がすべて履行され,売買契約自体の効力が終了した後になって,申し出られている上,本件土地の範囲,時価あるいは売買代金の支払方法などについて,売買契約の当事者間に認識の相違があったなど,売買契約の内容になる事実関係を理由にするものではなく,郡山三東スーツに資金不足が生じたことを理由にするものにすぎない。このような本件土地の売買契約と1億円が追加された時期及び理由の関係に照らすと,追加された1億円が本件土地の売買代金に含まれると解するのは困難というほかない。
ウ 実際の経理処理をみても,水谷建設から1億円がオックスフォードの普通預金口座に振込入金されたときは,借用書が作成され,オックスフォードが,水谷建設から預金として1億円を受け取り,それを郡山三東スーツに短期に貸し付けたものとされている。
これに対して,本件土地の売買代金を増額する処理がされたのは,本件土地の売買契約が履行されてから6か月後であり,そのとき水谷建設から郡山三東スーツに支払われたものとされている1億円は,オックスフォードを経由して水谷建設に返還されているから,実質的に金員の移動があったとみることはできない。
そうすると,追加された1億円の趣旨は,実際に1億円が水谷建設から郡山三東スーツに移動したときを基準に判断すべきところ,1億円が郡山三東スーツに移動した時点において,追加された1億円を売買代金に含めた経理処理がされていないことは,1億円が本件土地の売買代金に含まれない有力な根拠になるというべきである。
(4) A2は,第2回公判調書及び第3回公判調書において,A3は,第4回公判調書及び第5回公判調書において,それぞれ一致して,追加して支払われた1億円が本件土地の売買代金を増額したものである旨供述しているが,それらの供述は,いずれも,結論だけを述べるものにとどまり,本件土地の売買の経緯など,1億円が本件土地の売買代金に含まれる具体的な根拠を示すものではない。
これに対して,被告人A1,A3は,それぞれ検察官調書において,次のとおり,追加された1億円が本件土地の売買代金には含まれないという趣旨の供述をしており,これらの供述は,1億円が追加された経緯,追加された1億円の性格と整合しており,追加された1億円が本件土地の売買代金に含まれない合理的な根拠を示しているというべきである。
ア A3は,検察官調書写し(弁39)において,追加された1億円は,本件土地の売買とは別個のもので,本件土地の売買後,A2から郡山三東スーツがなお資金繰りに窮しているため1億円の追加を要請されて,それに応じたものであり,被告人榮佐久に差し上げたもので返済される筋合いのものではなかったが,経理上の名目が立たないので,ひとまず貸付金として経理処理した旨供述している。
イ 被告人A1は,検察官調書(乙24)において,追加してもらった1億円は,本件土地の売買契約を締結した後,郡山三東スーツの資金が足りなくなって,A2に依頼してA3に急きょ追加して出してもらったものであり,本件土地の売買代金とは無関係のものであったが,本件土地上の建物のテナントが増えてテナント料も上がるのに乗じて,経理処理上本件土地の売買代金の増額として処理した旨供述している。
4  被告人両名の共謀と追加された1億円の関係
(1) 刑法197条が規定する収賄罪は,公務員等の身分を有する者が行う犯罪であるが,これらの身分を有さない者であっても,身分を有する者と共謀の上,身分を有する者の職務に関して,賄賂を収受すれば,収賄罪が成立するものと解するのが相当である。しかしながら,公務員等の身分を有さない者が,これらの身分を有する者の職務に関し,利益の供与を受けても,それが身分を有する者と共謀して行われなければ,収賄罪は成立しないというほかない。
(2) 郡山三東スーツが追加して支払を受けた1億円は,郡山三東スーツの資金不足に直面した被告人A1の要望を受けたA2が,それをA3に取り次いで実現したものであり,前田建設が木戸ダム工事を受注することができたため,その見返りとして支払われたものであると認められる。
また,前記のとおり,郡山三東スーツは,平成13年2月9日,大東銀行から2億円の融資を受けるに当たって,前田建設に連帯保証してもらい,同年3月29日には,前田建設がそれを郡山三東スーツに対する貸付に切り替えているところ,前田建設が,このような便宜を図ったのは,木戸ダム工事を受注できたことの見返りであると認められる。
これらについて,被告人A1は,検察官調書(乙23)において,前田建設から前記連帯保証をしてもらったことは,被告人榮佐久に報告していなかった旨供述しており,検察官調書(乙24)において,水谷建設から1億円を追加して支払ってもらったことも,被告人榮佐久には報告していなかった旨供述しているところ,このような被告人A1の検察官調書の供述は,次の事情に照らして,信用できるというべきである。そうすると,前田建設が木戸ダム工事を受注できたことの見返りとして,水谷建設から1億円を追加して支払ってもらったことについて,被告人両名の間に共謀があったと認めることはできないというほかない。
ア 被告人A1は,検察官調書(乙20)において,郡山三東スーツの工場敷地を売却することを被告人榮佐久に報告した理由について,郡山三東スーツは,佐藤家の家業であり,被告人榮佐久が郡山三東スーツの大株主で取締役会長でもあった上,従業員が被告人榮佐久の選挙を応援していたことから,郡山三東スーツの土地の処分あるいは従業員のリストラに関しては,被告人榮佐久に説明しておく必要があった旨供述している。
そうすると,郡山三東スーツが水谷建設から追加して1億円の支払を受けたのは,返済を要しない経営資金の援助を受けたものであって,郡山三東スーツにとって不利益の生じることではなく,工場の移転を伴う工場敷地の処分とか,従業員のリストラのように,大株主であり,福島県知事である被告人榮佐久に利害関係の生じる余地もないものであったから,被告人A1が,被告人榮佐久に対して,本件土地の売買を報告しながら,1億円の追加を報告しなくとも,不自然ではないというべきである。
イ 被告人A1は,検察官調書において,従業員のリストラについて説明したところ,被告人榮佐久から多少の異論が出た旨供述している(乙22,24)が,それ以外の被告人A1の説明に被告人榮佐久が異論を述べたことは供述していない。また,被告人A1は,当公判廷においては,被告人榮佐久に対して,郡山三東スーツの経営が苦しく,従業員のリストラをして,土地を処分するかもしれないと説明したところ,被告人A1に任せているから,好きなようにしてかまわないし,会社をたたんでもいいと言われた旨供述しており,そのことは,被告人榮佐久も,当公判廷において,認めている。
このような被告人両名の供述に加え,被告人A1が,政治家に転身した被告人榮佐久に代わり,郡山三東スーツの経営に当たっていたことからすると,被告人榮佐久は,大株主ではあったが,郡山三東スーツの経営は原則として被告人A1に任せていたと認めるのが相当である。そうすると,被告人A1が,被告人榮佐久に対して本件土地の売買について報告した以上,その後の事情変更に伴って返済を要しない経営資金の援助を受けたことについては,それが対外的に明らかになる可能性が乏しかったことも考慮すれば,自分限りで処理し,被告人榮佐久に報告しないことは十分あり得るというべきである。
(3) 郡山三東スーツが,水谷建設から,本件土地を購入してもらったこと,追加して1億円の支払を受けたことは,そのいずれもが,被告人榮佐久の職務に関して供与された利益というべきであるが,追加して支払われた1億円が本件土地の売買代金に含まれないのであれば,これらを収受することは別個の独立した行為であり,いずれについても収賄罪が成立するのであれば,それらは別罪の関係にあると解される。
(4) 以上のとおり,被告人A1が追加して1億円が支払われることを被告人榮佐久に報告したことは認められない上,1億円の追加と本件土地の売買とは相互に別個の独立した行為であると解される。そうすると,追加して1億円が支払われることについて,独立した被告人両名の共謀があったとは認められない上,それが被告人両名の本件土地を購入してもらって利益の供与を受けるという共謀に包摂されることもないから,追加して支払われた1億円の収受について被告人両名による共謀を認めることはできない。
【確定裁判】
被告人A1は,平成19年1月22日福島地方裁判所で公職選挙法違反の罪により懲役2年6月(5年間執行猶予)に処せられ,その裁判は同年2月6日確定したものであって,この事実は調書判決謄本(乙35),検察事務官作成の前科調書(乙45)及び裁判確定証明書(乙46)によって認めることができる。
【法令の適用】
被告人両名の判示第1の所為は,被告人榮佐久については刑法60条,197条1項前段に,被告人A1については刑法65条1項,60条,197条1項前段に,被告人A1の判示第2の所為は刑法60条,96条の3第2項,1項にそれぞれ該当するところ,判示第2の罪の所定刑中懲役刑を選択し,被告人A1について,以上の各罪と前記確定裁判があった罪とは刑法45条後段により併合罪の関係にあるから,刑法50条によりまだ確定裁判を経ていない判示各罪について更に処断することとし,なお,判示各罪もまた刑法45条前段により併合罪の関係にあるから,刑法47条本文,10条により判示第1の罪の刑に刑法47条ただし書の制限内で法定の加重をする。そして,被告人榮佐久をその所定刑期の範囲内で懲役3年に,被告人A1を上記法定の加重をした刑期の範囲内で懲役2年6月にそれぞれ処し,被告人両名に対していずれも情状により刑法25条1項を適用してこの裁判が確定した日からそれぞれ5年間その刑の執行を猶予し,被告人A1が判示第1の犯行により収受した賄賂は没収することができないので,刑法197条の5後段によりその価額金7372万0317円を被告人A1から追徴し,訴訟費用は,刑事訴訟法181条1項本文,182条により被告人両名に連帯して負担させることとする。
【量刑の事情】
本件収賄は,被告人両名が,共謀の上,福島県の発注した木戸ダム工事を前田建設が受注できたことの謝礼等の趣旨で,前田建設から建設工事を受注していた水谷建設が郡山三東スーツの所有する本件土地を買い取ることを知りながら,福島県知事であった被告人榮佐久の職務に関し,水谷建設に時価8億円相当の本件土地を8億7372万円余りで買い取らせ,被告人A1が本件土地の換価の利益及び本件土地の時価相当額と売買代金の差額7372万0317円の利益の供与を受けたという事案である。また,本件競売入札妨害は,被告人A1が,東急建設から依頼を受け,福島県が発注する本件下水道工事を東急建設と佐藤工業の共同企業体に受注させるため,東急建設及び佐藤工業の関係者,他の入札に参加する建設業者の関係者らと共謀の上,他の共同企業体が東急建設と佐藤工業の共同企業体より高い金額で入札することを協定して,談合したという事案である。
本件収賄は,収受した利益が,本件土地の換金の利益のほか7372万円余りという極めて多額にのぼっている上,被告人A1が,経営危機に陥っていた自ら経営する郡山三東スーツを再建する資金を得るため主導して行ったものである。被告人A1は,それまでに,木戸ダム工事において,受注のため働きかけをしていた前田建設のA2に対し,本件駐車場用地を買い取るよう求め,A2の指示を受けた水谷建設に本件駐車場用地を買い取らせるとともに,木戸ダム工事を受注する建設業者を前田建設に選定している上,前田建設が希望どおり木戸ダム工事を受注できたことから,本件収賄の前,A2に働きかけ,前田建設とその関連会社から郡山三東スーツに合計4億円の融資をさせ,本件収賄の後も,従業員に対する退職金の支払に充てるため,A2及び水谷建設に働きかけ,水谷建設から追加して1億円の提供を受けている。
また,被告人榮佐久は,被告人A1から,前田建設が木戸ダム工事の受注を希望しており,本件駐車場用地の買い取りに協力することの報告を受けた後,福島県土木部長のA7に対し,前田建設が木戸ダム工事を受注することが望ましいと受け取れるような発言をして,A7に前田建設に対する便宜を図らせている。
本件競売入札妨害は,被告人A1が,被告人榮佐久の選挙資金に充てるため,福島県が発注する公共工事の受注業者を選定して,その見返りに金員の供与を受けることを繰り返していたことの一環として行われたものであり,本件下水道工事を受注した東急建設は,被告人A1との間を仲介したA5らに対して合計1300万円を供与し,そのうちの1000万円は被告人A1の下に届けられ,その1000万円のうちの800万円は被告人榮佐久の選挙資金に充てられている。
このように,本件各犯行の背景には,被告人A1が,福島県知事の実弟である立場を利用して,福島県が行う公共工事を受注する建設業者を選定しているなど,公共工事に関する不正が介在していたというほかなく,談合により公共工事が実際よりも高額で発注され,受注した建設会社に帰属したその利益の一部が,被告人A1に還流して,被告人榮佐久の選挙資金,郡山三東スーツの再建資金に充てられており,被告人榮佐久は,そのような被告人A1の行為を黙認していたということができる。そうであるにもかかわらず,被告人両名は,公判においては否認に転じ,自己の刑事責任を否定する弁解に終始し,反省の態度を示していない。
以上からすると,被告人両名の刑事責任は重いといわざるを得ない。
しかしながら,他方において,本件収賄によって収受した利益は,金額としては高額であるが,本件土地の売買代金のうちの1割弱にとどまっており,本件収賄によって収受された利益が含まれている本件土地の売買代金は,不動産取引を仲介する正規の業者が介在して決定されており,その業者が許容できないほど高額なものであったとは認められない。また,本件収賄は,それが被告人両名の利益につながるにしても,郡山三東スーツの退職金制度を廃止するため,同社の多数の従業員全員に対して退職金を支給して,その生活を保障しようとして行われた側面があったことも否定できない。
また,被告人榮佐久は,被告人A1が,福島県の発注する公共工事を受注する建設業者を選定して,その見返りに金員を得ていたことに,積極的に関与してはおらず,詳細を明確に認識していたとまでは認められない。被告人榮佐久は,本件収賄においても,被告人A1から本件土地の売却について報告を受け,それを了承し,A7に対して前田建設が木戸ダム工事を受注するのが望ましいと受け取れるような発言をしたほかは,積極的な役割を果たしておらず,もとより,被告人A1が収受する利益も,本件土地が換価される利益以上のものは明確には把握していなかったものと認められる。被告人榮佐久は,本件収賄において初めて刑事訴追されたが,昭和63年9月から本件が契機になって辞職した平成18年9月まで,福島県知事の地位にあり,経済人出身の知事として県政に貢献してきている。
被告人A1は,郡山三東スーツの経営が悪化し,さらには,政治資金規正法が改正され,無所属で立候補する被告人榮佐久が企業から政治献金を受けられなくなるなど,追い詰められるなかで,やむなく本件各犯行に及んでいる上,確定裁判欄記載のとおり,公職選挙法違反の罪により,懲役2年6月に処せられ,5年間その刑の執行を猶予されており,本件はその前科と刑法45条後段の併合罪の関係にある余罪にとどまっている。
これらの事情に照らすと,被告人両名に対しては厳しい非難が向けられるべきであるが,これらの被告人両名のために酌むことができる事情に加えて,被告人A1から本件収賄により得た利益7372万円余りを追徴することを考慮すれば,被告人両名をそれぞれ主文の刑に処した上,その刑の執行を猶予するのが相当である。
そこで,主文のとおり判決する。
(求刑 被告人榮佐久に対し懲役3年6月,被告人A1に対し懲役2年6月,被告人両名に対し1億7372万317円の追徴)
平成20年9月2日
(裁判長裁判官 山口雅髙 裁判官 深野英一 裁判官 國井香里)


「選挙 コンサルタント」に関する裁判例一覧
(1)令和元年 9月 6日 大阪地裁 令元(わ)2059号 公職選挙法違反被告事件
(2)平成31年 3月 7日 知財高裁 平30(行ケ)10141号 審決取消請求事件
(3)平成30年12月18日 高知地裁 平28(行ウ)8号 損害賠償請求及び公金支出差止請求事件
(4)平成30年 9月28日 東京地裁 平26(ワ)10773号 損害賠償請求事件(本訴)、損害賠償請求反訴事件(反訴)
(5)平成30年 6月 6日 東京高裁 平29(ネ)2854号 株主代表訴訟控訴事件
(6)平成30年 4月25日 東京地裁 平28(ワ)31号 証書真否確認、立替金等返還債務不存在確認等請求事件、立替金返還請求反訴事件、立替金請求反訴事件
(7)平成30年 3月30日 東京地裁 平27(ワ)37147号 損害賠償請求事件
(8)平成30年 3月28日 東京地裁 平27(行ウ)616号 閲覧謄写請求事件
(9)平成30年 3月26日 東京地裁立川支部 平28(ワ)2678号 損害賠償請求事件
(10)平成30年 2月 8日 仙台高裁 平29(行コ)5号 政務調査費返還履行等請求控訴事件、同附帯控訴事件
(11)平成29年 5月22日 東京地裁 平28(特わ)807号 公職選挙法違反被告事件
(12)平成29年 3月28日 東京地裁 平25(ワ)28292号 謝罪広告等請求事件
(13)平成29年 3月 8日 東京地裁 平26(行ウ)300号 地位確認等請求事件
(14)平成29年 2月 2日 東京地裁 平26(ワ)25493号 株式代金等請求事件(本訴)、損害賠償請求反訴事件(反訴)
(15)平成29年 1月31日 仙台地裁 平25(行ウ)11号 政務調査費返還履行等請求事件
(16)平成28年 9月16日 福岡高裁那覇支部 平28(行ケ)3号 地方自治法251条の7第1項の規定に基づく不作為の違法確認請求事件
(17)平成28年 9月 2日 福岡高裁 平28(う)180号 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反、公契約関係競売入札妨害、加重収賄被告事件
(18)平成28年 4月22日 新潟地裁 平25(行ウ)7号 政務調査費返還履行請求事件
(19)平成28年 3月30日 東京地裁 平21(行ウ)288号 損害賠償(住民訴訟)請求事件
(20)平成28年 3月17日 東京地裁 平26(ワ)23904号 地位確認等請求事件
(21)平成28年 3月17日 福岡地裁 平26(わ)1215号 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反,公契約関係競売入札妨害,加重収賄被告事件
(22)平成28年 3月17日 福岡地裁 平26(わ)968号 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反、公契約関係競売入札妨害、加重収賄被告事件
(23)平成27年 4月22日 東京地裁 平25(行ウ)792号 土地区画整理組合設立認可取消等請求事件
(24)平成27年 2月19日 東京地裁 平25(ワ)19575号 遺言無効確認請求事件、不当利得返還請求事件
(25)平成26年10月27日 熊本地裁 平23(行ウ)9号 損害賠償履行請求事件
(26)平成26年10月20日 東京地裁 平25(ワ)8482号 損害賠償請求事件
(27)平成26年 2月28日 東京地裁 平25(ヨ)21134号 配転命令無効確認仮処分申立事件 〔東京測器研究所(仮処分)事件〕
(28)平成26年 2月26日 東京地裁 平24(ワ)10342号 謝罪広告掲載等請求事件
(29)平成25年 1月29日 和歌山地裁 平19(行ウ)7号 政務調査費違法支出金返還請求事件
(30)平成24年 5月28日 東京地裁 平24(ヨ)20045号 職務執行停止・代行者選任等仮処分命令申立事件
(31)平成23年 8月31日 東京地裁 平22(行ウ)24号 損害賠償(住民訴訟)請求事件
(32)平成22年 7月22日 東京地裁 平20(ワ)15879号 損害賠償請求事件
(33)平成21年10月14日 東京高裁 平20(う)2284号
(34)平成21年 7月28日 東京地裁 平18(ワ)22579号 請負代金請求事件
(35)平成21年 4月28日 大阪地裁 平19(わ)4648号 談合被告事件
(36)平成21年 4月28日 大阪地裁 平19(わ)3456号 談合、収賄被告事件
(37)平成21年 3月27日 宮崎地裁 平18(わ)526号 競売入札妨害、事前収賄、第三者供賄被告事件
(38)平成21年 3月 3日 東京地裁 平19(ワ)10972号 謝罪広告等請求事件
(39)平成21年 3月 3日 水戸地裁 平18(行ウ)7号 小型風力発電機設置事業に係わる損害賠償請求事件
(40)平成21年 3月 2日 東京地裁 平20(ワ)6444号 売上代金請求事件
(41)平成20年10月31日 大阪地裁 平17(行ウ)3号 損害賠償請求、不当利得金返還請求事件(住民訴訟) 〔枚方市非常勤職員特別報酬住民訴訟〕
(42)平成20年 9月29日 東京地裁 平18(ワ)7294号 損害賠償請求事件 〔つくば市 対 早稲田大学 風力発電機事件・第一審〕
(43)平成20年 9月 9日 東京地裁 平18(ワ)18306号 損害賠償等請求事件
(44)平成20年 8月 8日 東京地裁 平18(刑わ)3785号 収賄、競売入札妨害被告事件〔福島県談合汚職事件〕
(45)平成20年 5月27日 東京地裁 平18(ワ)24618号 損害賠償請求事件
(46)平成20年 3月27日 東京地裁 平18(ワ)18305号 損害賠償等請求事件
(47)平成20年 1月18日 東京地裁 平18(ワ)28649号 損害賠償請求事件
(48)平成19年11月 2日 東京地裁 平19(ワ)4118号 損害賠償請求事件
(49)平成19年 3月13日 静岡地裁沼津支部 平17(ワ)21号 損害賠償請求事件
(50)平成17年11月18日 和歌山地裁 平15(わ)29号 収賄、背任被告事件
(51)平成17年 8月29日 東京地裁 平16(ワ)667号 保険金請求事件
(52)平成17年 7月 6日 東京地裁 平17(ワ)229号 請負代金等請求事件
(53)平成17年 5月31日 東京高裁 平16(ネ)5007号 損害賠償等請求控訴事件
(54)平成17年 5月24日 岡山地裁 平8(行ウ)23号 損害賠償等請求事件
(55)平成17年 2月23日 名古屋地裁 平13(ワ)1718号 労働契約上の地位確認等請求事件 〔山田紡績事件〕
(56)平成17年 2月22日 福島地裁郡山支部 平14(ワ)115号 損害賠償請求事件
(57)平成16年 9月 9日 名古屋地裁 平15(行ウ)34号 損害賠償請求事件
(58)平成16年 8月10日 青森地裁 平15(ワ)32号 名誉毀損に基づく損害賠償請求事件
(59)平成16年 5月28日 東京地裁 平5(刑わ)2335号 贈賄被告事件 〔ゼネコン汚職事件〕
(60)平成15年11月26日 大阪地裁 平14(行ウ)186号 不当労働行為救済命令取消請求事件 〔大阪地労委(大阪ローリー運輸労組・双辰商会)事件・第一審〕
(61)平成15年 7月28日 東京地裁 平14(ワ)21486号 損害賠償請求事件
(62)平成15年 4月10日 大阪地裁 平12(行ウ)107号 埋立不許可処分取消請求事件
(63)平成15年 3月 4日 東京地裁 平元(刑わ)1047号 日本電信電話株式会社法違反、贈賄被告事件 〔リクルート事件(政界・労働省ルート)社長室次長関係判決〕
(64)平成15年 2月20日 広島高裁 平14(う)140号 背任被告事件
(65)平成15年 1月29日 広島地裁 平12(ワ)1268号 漁業補償金支払に対する株主代表訴訟事件 〔中国電力株主代表訴訟事件・第一審〕
(66)平成14年10月10日 福岡地裁小倉支部 平11(ワ)754号 損害賠償請求事件
(67)平成14年10月 3日 新潟地裁 平13(行ウ)1号 仮換地指定取消請求事件
(68)平成14年 5月13日 東京地裁 平13(ワ)2570号 謝罪広告等請求事件
(69)平成13年 7月18日 大阪地裁 平12(ワ)4692号 社員代表訴訟等、共同訴訟参加事件 〔日本生命政治献金社員代表訴訟事件〕
(70)平成12年 8月24日 東京地裁 平10(ワ)8449号 損害賠償等請求事件
(71)平成12年 3月14日 名古屋高裁 平10(う)249号 収賄、贈賄被告事件
(72)平成12年 2月18日 徳島地裁 平7(行ウ)13号 住民訴訟による原状回復等請求事件
(73)平成10年 4月20日 大阪地裁 平6(ワ)11996号 損害賠償請求事件 〔誠光社事件・第一審〕
(74)平成10年 3月31日 東京地裁 平7(ワ)22711号 謝罪広告請求事件
(75)平成10年 3月26日 名古屋地裁 平3(ワ)1419号 損害賠償請求事件 〔青春を返せ名古屋訴訟判決〕
(76)平成 9年10月24日 最高裁第一小法廷 平7(あ)1178号 法人税法違反被告事件
(77)平成 9年 3月21日 東京地裁 平5(刑わ)2020号 収賄、贈賄等被告事件 〔ゼネコン汚職事件(宮城県知事ルート)〕
(78)平成 8年 2月14日 東京高裁 平6(う)342号 法人税法違反被告事件
(79)平成 7年 9月20日 福岡地裁 平5(行ウ)17号 地方労働委員会命令取消請求事件 〔西福岡自動車学校救済命令取消等事件〕
(80)平成 7年 2月23日 最高裁第一小法廷 平5(行ツ)99号 法人税更正処分等取消請求上告事件
(81)平成 6年12月21日 東京地裁 平元(刑わ)1048号 日本電信電話林式会社法違反、贈賄被告事件 〔リクルート事件政界ルート判決〕
(82)平成 6年 5月 6日 奈良地裁 昭60(わ)20号 法人税法違反被告事件
(83)平成 5年 3月16日 札幌地裁 平元(わ)559号 受託収賄被告事件 〔北海道新長計汚職事件〕
(84)平成 2年 8月30日 福岡地裁 昭58(ワ)1458号 損害賠償請求事件
(85)平成 2年 4月25日 東京高裁 昭63(う)1249号 相続税法違反被告事件
(86)平成 2年 3月30日 広島地裁呉支部 昭59(ワ)160号 慰謝料請求事件
(87)平成元年 3月27日 東京地裁 昭62(特わ)1889号 強盗殺人、死体遺棄、通貨偽造、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違反、強盗殺人幇助、死体遺棄幇助被告事件 〔板橋宝石商殺し事件・第一審〕
(88)昭和63年11月 2日 松山地裁 昭59(行ウ)4号 織田が浜埋立工事費用支出差止請求訴訟第一審判決
(89)昭和62年 7月29日 東京高裁 昭59(う)263号 受託収賄、外国為替及び外国貿易管理法違反、贈賄、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反被告事件 〔ロッキード事件丸紅ルート・控訴審〕
(90)昭和62年 2月19日 東京高裁 昭61(ネ)833号 損害賠償等請求控訴事件 〔総選挙当落予想表事件〕
(91)昭和61年 6月23日 大阪地裁 昭55(ワ)5741号
(92)昭和61年 3月31日 大阪地裁 昭59(ヨ)5089号
(93)昭和60年 9月26日 東京地裁 昭53(行ウ)120号 権利変換処分取消請求事件
(94)昭和60年 3月26日 東京地裁 昭56(刑わ)288号 恐喝、同未遂被告事件 〔創価学会恐喝事件〕
(95)昭和60年 3月22日 東京地裁 昭56(特わ)387号 所得税法違反事件 〔誠備グループ脱税事件〕
(96)昭和59年12月19日 那覇地裁 昭58(ワ)409号 損害賠償請求事件
(97)昭和58年10月12日 東京地裁 昭51(特わ)1948号 受託収賄、外国為替及び外国貿易管理法違反、贈賄、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反事件 〔ロッキード事件(丸紅ルート)〕
(98)昭和56年 9月 3日 旭川地裁 昭53(ワ)359号 謝罪広告等請求事件
(99)昭和55年 7月24日 東京地裁 昭54(特わ)996号 外国為替及び外国貿易管理法違反、有印私文書偽造、有印私文書偽造行使、業務上横領、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反事件 〔日商岩井不正事件(海部関係)判決〕
(100)昭和52年 9月30日 名古屋地裁 昭48(わ)2147号 商法違反、横領被告事件 〔いわゆる中日スタジアム事件・第一審〕
(101)昭和50年10月 1日 那覇地裁 昭49(ワ)51号 損害賠償請求事件 〔沖縄大蔵興業工場建設協力拒否事件・第一審〕


■選挙の種類一覧
選挙①【衆議院議員総選挙】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙②【参議院議員通常選挙】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙③【一般選挙(地方選挙)】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)
選挙④【特別選挙(国政選挙|地方選挙)】に向けた、政治活動ポスター貼り(掲示交渉代行)


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